同僚によるいじめがあった神戸の市立小学校では、給食メニューからカレーライスを外すことにしたという。激辛カレーを食べさせたり、目に入れたりするといういじめ行為を児童に連想させるからと言うのがその理由だという。またいじめの動画に写っていた給食室も同じ理由で改修するのだそうである。
何という短絡的で、単純で、表層的な思考と行動であろう。
児童に、悪質ないじめを連想させるのは、学校のスタッフであり、建物であろう。取りやめたり改修したりする対象は、学校そのものではないのか。
報道では、カレー屋さんの店主、従業員のコメントを紹介していたが、これもトンチンカンである。
事件後に出てくる情報からは、加害教員たちの悪辣さの数々が明らかになり、これが教育の場の出来事かと唖然とするばかりである。しかも、ボス的存在の女性教員は、教員一家の出身であるというから、不可解である。
神戸では、校長同士の話し合いで、教員の異動が実施されているという。すべての教員の異動がそうであるのかどうか知らないが、よほど人格者で有能な校長ばかり(あり得ないことである)でなくては不正を防ぎきれないだろう。異常なシステムである。
また、学校という職場の評価が下がった。有能な若者が教員になることを躊躇う結果を招き、教員の質の低下を招くに違いない。国の将来を毀損する事態である。