それ、問題です!

引退した大学教員(広島・森田信義)のつぶやきの記録

政治家の言動と有権者の問題

2017-09-24 23:49:40 | 教育

 トランプ大統領とキム・ジョン・ウン朝鮮労働党委員長との応酬が、世界中を飛び回っている。
 「おまえの母さん出臍」というレベルの悪口の言い合いのようだとあきれていたら、ロシアの高官が、園児レベルのやりとりであると評していて、やはりそのように映っているのかと納得した。
 ただ、今回は、言葉だけの問題ではないから「園児」の言葉などと笑って済ますわけにはいかない。隣家に拳銃を持った二人の人間がいて、一人はこちらの家の屋根を越えて、何発も発砲しているし、もう一人も機関銃を手に家の周辺を警戒している状態である。この場合は、園児でなく、もう少し年齢のいったヤクザの憎悪の応酬とでも言えばよいのであろうか。収拾がつかなくなっている。

 テレビのニュース・ショーで、「どうしてこんなことになるのでしょう?」と司会者に訊かれたコメンテーターが、困ったあげくに、「性格」でしょうというのに、半分納得しながら、半分は、性格では済まされないぞと憤慨もした。

 このところ、政治家の感情的な言動が目につく。感情的というよりも「非論理的」と言った方がよかろうか。「知性」など雲散霧消してしまって、原始的な「情緒・感性」が言動の原理になっている。使われる言葉も、語彙のレベルでも論理のレベルでも感覚的、その場しのぎである。

 都知事選前後の一連の政治的動向を見ても、論理、理屈では分かりにくい。首相の言動は、報道されているように理解不能としか言えないものが多いし、都知事の言動も、一つ一つを切り離してとらえれば、気の利いたもののように響くが、論理としてとらえるときは、とんでもなく非論理的で、その場しのぎである。都民ではないので、言及する必要もないが、国政に影響のある立場に推される可能性があるので、発言は許されよう。
 私が驚くのは、説明責任を果たさないと批判される首相の支持率が、ここに来て回復し、非論理的な言動を繰り返す都知事が、相も変わらず高支持率を誇っているという事実である。EU離脱の国民投票の後で、EUって何?という国民が少なくなかったことも想起して、国民、市民、有権者なる者にも、政治家に似たところがあると感心している。


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