古森病院@福岡市博多区 病院管理者のブログ

ベイサイドプレイス近隣にある長期滞在型病院です。投稿記事は管理者の独自見解であり、医療法人の見解ではありません。

バルサルタン

2013-11-25 17:50:05 | 日記
ちょっと昔の話で恐縮です。
古森病院@福岡市博多区 です。


http://matome.naver.jp/odai/2137524165663153201?&page=3

一頃、医療界を騒がせた降圧薬のディオバン(一般名 バルサルタン、ノバルティス社)。
降圧の能力としては特に問題はなかったのですが、降圧作用だけでない付加価値の高い薬だという
幻想を抱かせる論文が欧米雑誌に出て、そのことが薬の売り上げに貢献していたのが問題です。

現在 厚労省の審議会でこの問題の総括が行われています。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000024913.html

ノバルティスには中間報告を受け、厚労省の調査が入るようです。

以下引用。


バルサルタン:厚労省、製薬会社調査へ 誇大広告の疑い

毎日新聞 2013年09月26日 06時52分(最終更新 09月26日 07時37分)


 降圧剤バルサルタン(商品名ディオバン)の臨床試験疑惑で、厚生労働省はデータが操作された試験論文を宣伝に使ったのは誇大広告を禁じた薬事法に違反する疑いがあるとして、同法に基づき製薬会社ノバルティスファーマ(東京都港区)に対する調査に乗り出す方針を固めた。同社関係者から事情を聴き、必要があれば立ち入り検査も実施する。データ操作の故意性や、ノ社社員らの関与の有無が焦点になる。30日に開かれる同省の検討委員会の中間報告を待って本格的な調査に乗り出す。

 薬事法は、医薬品を多くの人に使用させるために、意図的に虚偽や誇大な表現を使った広告を出すことを禁じている。違反した場合は2年以下の懲役か200万円以下の罰金が科せられる。製薬会社には製造販売許可の取り消しや業務停止などの行政処分もある。

 バルサルタンについては、東京慈恵会医大や京都府立医大など5大学が臨床試験を実施。慈恵医大と府立医大の論文はバルサルタンに脳卒中などを減らす効果があるという内容で試験規模も大きく、ノ社の宣伝に使われた。両大学は今年7月、「解析データが操作されていた」と発表。ノ社の社員(5月に退職)が肩書を伏せてデータ解析に関与したことを明らかにした。

 ノ社は「社員がデータを操作した証拠はない」と関与を否定している。だが、厚労省は誤った論文が宣伝に使われた点を重視。ノ社社員や幹部らが売り上げを伸ばすことを目的にデータ操作に関与していなかったかどうか解明する必要があると判断した。【桐野耕一】

引用終わり

私を含め医療従事者は有名雑誌に載った論文の内容を信じてしまいがちですが、
自戒を込めて、この記事をアップしました。

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