今週は夜まで快晴の日が続いている。8日には、今年最後の満月が冷たい風が吹く夜空で輝いた。その輝きは直視すると眩し過ぎるほどであった。
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あまりにも夜空が透明感に満ちていたので、満月と雲の取り合わせに出会うとことは期待できそうもないとかと思いながら撮影をはじめた。しかし、有難いことに、幾つかの小さな雲(綿雲、積雲)が突然の如くに現れ、月の方向に流れることがあった。
満月、月光彩雲、そして火星(右上の光点)。月の強い光を受けて、雲は寒い夜空にふさわしい色を帯びた。
雲は左(西方向)から右(東方向)に流れた。
コールドムーンとそれによる彩雲
余談ながら、いわゆる「コールドムーン」は、アメリカの農業暦 において「Full Cold Moon」または「Full Long Night's Moon」と記されている。
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「国立天文台HP」から。 この日は火星が「衝」になる。「衝」とは太陽系の天体が地球から見て、太陽とちょうど反対側になる瞬間である。太陽が沈む頃に東北東から昇って、日の出頃に北西に沈む。火星の明るさはマイナス2等である。満月と衝は地球から見た天体が太陽と反対側になるという意味で同じ現象である。
先月は皆既月食と天王星食が同時に起きた。そして、今月は満月と衝(火星の)が同時に進行した。これらは偶然の出来事であるけれども、偶然のこともときには連続して起こることを、自然界がわたくしたちにが示す例である。
ところで、火星は月に先行して昇り輝いた。
月の出(群馬)16時19分(撮影地点では、17時過ぎ)、月齢(正午)14.2
12月8日、桐生市にて。ホワイトバランスはオートに設定、EF 70-200 mm F4L、EOS 6D。
(月光彩雲ではISO感度 1,600、シャッター速度 1/15秒程度)