現代の奴隷制度にまっしぐら~高プロ導入 …格差社会の“元凶”とも言われている人材派遣大手パソナ竹中平蔵会長、礼賛 / 新自由主義を掲げる竹中平蔵氏の人格と品性
悪名高い「高度プロフェッショナル制度」を含む働き方改革関連法案がとうとう衆院を通過しました。NHK「クローズアップ現代」でも、「高プロ制度は必要」「日本経済をよくしていくことにつながる」とニヤケ顔で主張していたのは、格差社会の“元凶”とも言われている人材派遣大手パソナの竹中平蔵氏です。
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労働問題に詳しい上西充子法大教授はこう言う。
「竹中氏の発想は、高プロを導入しても、労基署による事後のチェック体制を強化すれば問題ないということです。しかし、調査権限の弱い民間に労働監督業務の一部を委託しても効果はない。長時間労働を従業員に強いている事業者が高プロを盾に、『違法な働かせ方はしていない』と主張しやすくなるからです。調査権限の強い労基署についても同様のことが言えます。とにかく、高プロを導入すれば、労働者は違法を訴え出る術を失います。事後チェックなど不可能です」
日刊ゲンダイ https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/230300/1
パソナ竹中平蔵会長も礼賛 「高プロ」は“1億総奴隷化”策
- 2018年6月2日
- 民間委託しても意味はない(C)
現代の奴隷制度にまっしぐらだ。31日の衆院本会議で、悪名高い「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)を含む働き方改革関連法案が、自公などの賛成多数で可決され、衆院を通過した。安倍首相は「強い信念の下、この国会で改革を必ず実現する決意だ」と悦に入っているが冗談ではない。
高プロは、小泉政権で総務相などを務め、格差社会の“元凶”とも指摘されている人材派遣大手パソナの竹中平蔵会長も太鼓判を押している。30日に放送されたNHK「クローズアップ現代+」でも、竹中氏は「高プロ制度は必要」と繰り返し主張。制度の適用対象者が年収1075万円以上であることを強調し、「極めて限定的な制度」「(対象者が)自然に増えていくことが、日本経済をよくしていくことにつながる」とニヤケ顔で言っていた。
竹中氏が、違法な長時間労働を防ぐための手段として訴えていたのが「労働基準監督署の業務の民間委託」だ。労基署業務の民間委託は昨年3月から、内閣府の「労働基準監督業務の民間活用タスクフォース」で協議され、同5月に取りまとめられた。
タスクフォースの取りまとめ役である主査は、高プロの適用対象者の年収について「年600万円ぐらいが目安」と言い放った八代尚宏昭和女子大特任教授である。
厚労省は労基署の監督業務のうち、労働基準法36条に基づく「36協定」を労基署に届け出ていない約45万事業所の実態調査などについて、7月から民間委託するという。請け負うのは、社労士や弁護士など専門家だが、専門家に「みなし公務員」などの地位は与えられず、強制的な調査権限がないため、目覚ましい成果は期待できそうにない。厚労省は「民間に一部業務を委託することで、業務全体の効率化が図れる」(労働基準局監督課)というが、本当に長時間労働や過労死を防ぐことができるのか。労働問題に詳しい上西充子法大教授はこう言う。
「竹中氏の発想は、高プロを導入しても、労基署による事後のチェック体制を強化すれば問題ないということです。しかし、調査権限の弱い民間に労働監督業務の一部を委託しても効果はない。長時間労働を従業員に強いている事業者が高プロを盾に、『違法な働かせ方はしていない』と主張しやすくなるからです。調査権限の強い労基署についても同様のことが言えます。とにかく、高プロを導入すれば、労働者は違法を訴え出る術を失います。事後チェックなど不可能です」
安倍政権はとことん労働者を搾取するつもりだ。
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