萩へ

今日の夜10時から、男三人で、萩へ向かう。

もちろん寝ずの旅だ。仮眠をとろうと思うが、心が高揚して眠れない。

松下村塾を訪れるのは３回目になると思う。

初めて訪れたのは中学校の修学旅行の時で、秋芳洞や萩を回ったが、当時は全くといってよいほど関心がなく、記憶が定かではない。
二回目は、大学生の時で、歴史好きの友達と車で行ったのを覚えている。
幾らか感動したものの、吉田松陰にそこまで興味があったわけではなかったので、今回ほどの気持ちの高揚はなかったと思う。

その後、理由は何故だったのかどうしても思い出せないが、両親と萩を訪れたことがある。
それがいつだったのかも思い出せない。
夕方、話し相手がおらず、萩城の黄金色の池をボーッと眺めていたのを覚えている。

大人になり、困難に遭遇するようになって、いろいろと書を読み始める。
それまで理解できなかったことが不思議なくらい共感できるようになる。

大人になって司馬遼太郎にはまる人が多いのは、仕事や生き方で苦労し、活路を見いだしたいからだと思う。

彼の本を読むたびに、その地を訪れたくなる。

今回の萩訪問は今までとは意味や目的が異なる。

感動を持ち帰り、今後の人生の活力にしたいと思う。
そういうわけで、仮眠をやめ、温泉に行き身を清めてこようと思う。