私的海潮音 英米詩訳選

数年ぶりにブログを再開いたします。主に英詩翻訳、ときどき雑感など。

頌歌 ―不死なる幼きころに 第七連③

2013-12-11 23:41:10 | 英詩・訳の途中経過
Ode:
Intimations of Immortality from Recollections of Early Childhood

William Wordsworth

VII [ll.100-108]


But it will not be long
Ere this be thrown aside,
And with new joy and pride
The little actor cons another part;
Filling from time to time his 'humorous stage'
With all the Persons, down to palsied Age,
That Life brings with her in her equipage;
As if his whole vocation
Were endless imitation.



頌歌 ―不死なる幼きころに

ウィリアム・ワーズワース

VII[100-108行目]

けれどそれほど遠からず
ゆめははたへと投げやられ
あらたな矜りとよろこびで
ちっぽけな 演じ手は ほかの台詞をそらんじる
おどけ芝居をおりおりに
みたすあらゆる役柄は 中風病みにいたるまで
生がおのれの伴として もたらすものにほかならず
なすべきことはすべてただ
果てない真似びであるように



 ※102行目「矜り」はホコリです。
  そして最後の行は「果てぬ真似びにすぎぬよう」とまだ迷っています。「すぎぬよう」という結びは使いたいのですけれど、「-ぬ」が重なるのが何となく気に食わない。Endlessを「果てない/果てぬ」以外にできればいいのですが…