私的海潮音 英米詩訳選

数年ぶりにブログを再開いたします。主に英詩翻訳、ときどき雑感など。

バーント・ノートン Ⅱ 26~27行目

2009-10-30 19:54:35 | 英詩・訳の途中経過
Burnt Norton     T.S.Elliot

        Ⅱ[ll.26-27]

I can only say there we have been: but I cannot say where.
And I cannot say, how long, for that is to place it in time.


Burnt Norton     T.S.Elliot

        Ⅱ[26-27行目]

言えることはひとつだ われらはそこに在ると 何処とは言いがたいけれど
どれほど久しくとも それは時の内に配されている


 ※26行目のthereは原文イタリックです。本日二行のみ。だんだん禅問答みたいになってきました。








バーント・ノートン Ⅱ 20~25行目

2009-10-29 20:11:25 | 英詩・訳の途中経過
Burnt Norton     T.S.Elliot

        Ⅱ[ll.20-25]

But neither arrest nor movement. And do not call it fixity,
Where past and future are gathered. Neither movement
from nor towards,
Neither ascent nor decline. Except for the point, the still
point,
there would be no dance, and there is only the dance.


バーント・ノートン  T・S・エリオット

       Ⅱ[20-25行目]

されど止も動もなく 不動と呼んでくれるな
過ぎたるときと来ぬときのあつめられるところを 来る動きも
   向かう動きもなく 
昇るも沈むもなく そこのほかに そのとどまるところの
   ほかに
踊りは在りえないのだ そして踊りのみ在る


 ※10月30日行数訂正。かなりまちまちに数え間違っていました。

バーント・ノートン Ⅱ 16~19行目

2009-10-27 22:22:29 | 英詩・訳の途中経過
Burnt Norton     T.S.Elliot

        Ⅱ[ll.16-19]

At the still point of the turning world. Neither flesh nor
Fleshless;
Neither from nor towards; at the still point, there the dance
is,


バーント・ノートン  T・S・エリオット

       Ⅱ[16-19行目]

めぐる世のとどまるところ 肉もなく
   肉の否定もなく
来るもなくまた向かうもなく そこに躍動が
   在る


  ※なにやら涅槃のようなところですね。

バーント・ノートン Ⅱ 10~15行目

2009-10-26 20:46:23 | 英詩・訳の途中経過
Burnt Norton     T.S.Elliot

        Ⅱ[ll.10-15]

We move above the moving tree
In light upon the figured leaf
And hear upon the sodden floor
Below, the boarhound and the boar
Pursue their pattern as before
But reconciled among the stars.


バーント・ノートン  T・S・エリオット

       Ⅱ[10-15行目]

われらは移ろう木の上を
まだらある葉に落ちる光のうちを移ろい
聞くのだ 下方の濡れた
床で 狩り犬といのししが
おのれらの型を追っているのを なにかわらず
けれど星ぼしのあいだでうべなわれている型を


 ※理解の努力は放棄しました。ことに13~15行目。何なんでしょうこれ。追いかけっこするイノシシ座とイノシシ猟犬座とかあるんでしょうか?

バーント・ノートン Ⅱ 6~9行目

2009-10-25 12:44:23 | 英詩・訳の途中経過
Burnt Norton     T.S.Elliot

      Ⅱ[ll.6-9]

The donce along the artery
The circulation of the lymph
Are figured in the drift of stars
Ascend to summer in the tree


バーント・ノートン   T・S・エリオット

        Ⅱ[6-9行目]

動脈をかける躍動と
リンパのめぐりとが
星ぼしの巡りをかたどって
夏へと昇ってゆく


  ※気恥ずかしくなるほど古風に現代詩っぽい。作者はすでに「前世紀初頭の詩人」だったのだなあ……と、あらためて思い出しました。私、あきらかに「現代詩」に偏見があるな。韻文ってのはやっぱり基本「唄えるもの」でなくては。定型と音韻は必要だと思います。崩すにせよ崩さないにせよ。