実は昨日は、母の命日でした。
2007年の秋に乳がんの手術をして、2009年春、皮膚への転移が見つかり、医者からもう直らない、助からないと、最後通告を受けていました。
2010年4月半ば、母の最後の入院生活が始まりました。4月20日、仕事中に家から「母の具合が悪いから帰って来い」と電話が掛かって来て、大阪の母が入院している病院まで車を走らせました。
病院に着いたのは夜7時頃。病室には父、母と妹の姿が有りました。母は点滴を打ってましたがが、自分でしゃべるし歩くし、特にそんなに具合が悪いようには見えませんでした。
私と妹が呼ばれた目的は、母から遺言を聞く事だったのです。遺言を聞いた後、先生から今後の治療方針を聞いて、病院を後にしました。
病室を出る時、母から「あんたに会うのはこれが最後や」と言われましたが、私は「そんなことないやろ」と思っていました。もうすぐゴールデンウィークだし、仕事も休みになるから、その時に改めて嫁や子供をつれて見舞いに来ればいいと考えていたのです。
その1週間後の4月27日、母は亡くなりました。
病院に呼ばれて遺言を聞いてからわずか1週間。突然容態が変化したので、母の最期を看取ったのは、私の父1人だけでした。
あれからもう2年経ちましたが、思い出すとやっぱりしみじみと寂しいものです。