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歩行者優先の法律は実情に合っていない?

2016年09月30日 | バイク

私は運転免許を持って自動車を運転する人間は、歩行者優先の大原則を守らなければならないと考えていますが、自動車で飯を食ってる人の中には、私と違う考えの方もいらっしゃるようです。

自動車評論家の国沢光弘氏がネットにコラムをアップされていたので、全文を紹介します。

以下引用

横断歩道に人がいるのに止まらないと糾弾される。次は制限速度厳守か?

JAFは突如「横断歩道に人が居るのに止まらない車は9割以上。明らかな道路交通法違反」という調査結果を発表した。原理主義的に言えばその通り。この発表を受け、TVニュースで続々取り上げられ始めている。果たしてドライバーはどう対応したらいいだろう。

道交法の文脈からすれば「歩行者が渡ろうとしている横断歩道は止まれの標識と同じ」と解釈すべきである。なぜ守らないのか? 9割以上止まらないという状況を考えると、多くの人が遵守していない制限速度と同じだと思う。実状にあっていないということだ。

歩行者少ない地域の横断歩道であれば遵守出来ることだろう。けれど東京都内のように歩行者の多い地域になると、渡る意思の斟酌が難しい。厳密に法規を守ろうとすれば、全ての横断歩道で一時停止しなければならなくなる可能性大。

はたまた郊外の流れのよい道路の場合、横断歩道の間近で歩行者を発見して強めのブレーキを掛けたら追突されるケースだって出てくる。実際、律儀に横断歩道で停止したら後続車が追い越していき、歩行者をハネるという事故も少なくない。

いずれにしろ制限速度同様、遵守されていない法規であることは間違いない。ちなみに道路交通法の骨格は『交通の安全と円滑な流れ』。「安全」と道路本来の目的である「流れ」は同等。今まで「あ・うんの呼吸」と言える「譲り合いの精神」で安全と円滑な流れを両立させてきた。

現在だって子供が横断歩道に居れば100%クルマは止まる地域も多い。また、歩行者であると同時にドライバーの人なら、クルマの気持ちを理解して横断歩道で少しだけ待つことに何の抵抗もないだろう。少なくとも私は無理にクルマを止めたいと思わない。

けれどここにきてハイビーム推奨も含め道交法を厳密に守らせて行く動きがドンドン出ている。遠からず制限速度だって対象になってくるだろう。改制限速度厳守となれば、首都高速は都内の幹線道路より遅い速度で走らなければならない。経済効率も著しく落ちる。

厳密に守らせようとした場合、首都高速の環状線など40km/hと50km/h制限。今は警察車両や、最高裁判所に向かう裁判官を乗せた車両だって流れに乗り、大幅な制限速度超過で走っている(確認したことがある)。

道交法を厳守させて「安全」を追求するなら、同時に「円滑な流れ」をキープ出来るよう留意しなければならない。制限速度の見直しや歩道橋の整備、車道と歩道を柵などで完全に分離するなど、実情にあった交通インフラの構築を真剣に考える時期だと思う。

引用終わり

要約すればこうです。

・横断歩道で歩行者に道を譲るように定めた法律は、実情に合っていない。

・横断歩道で歩行者に道を譲るため停止すると、車にも歩行者にも返って危険である。

・歩行者は横断歩道では車の流れが途絶えるまで横断を控えて待つべきである。私は歩行者に道を譲るのはいやだ。

・交通の安全と円滑な流れを維持する為に、横断歩道は自動車が優先となるように、法律を改正すべきである。

日本の自動車評論家が、歩行者保護の為に定められた法律に反旗を翻しています。

横断歩道を無くして、代わりに全国に歩道橋を整備して、小さな子供や妊婦、足腰の弱い老人、体にハンディキャップを抱えた人たちに利用させるつもりなんでしょうか。

他の自動車評論家の方々が、こんな低レベルな思考をお持ちでないことを、願って止みません。

コメント
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