暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

埋もれる

2019年05月28日 | 古民家

 大正時代の頃・・・・日本各地を巡り、日々の暮らしを調査した方々がいました・・・。

今、文化財として残る立派な建物でもなく・・・・富裕層の暮らしを調査したのではありません・・・。

地域に根付く暮らしの特色を調べ・・・・そこで生活する事で生まれた個性溢れる道具や建物の造りの違い・・・

細かなスケッチを入れながら・・・・読む人を、郷愁溢れる日本の原風景の世界に連れて行ってくれている様です・・・。

それから50年以上が過ぎ・・・その方が訪れた地域に住む文化も・・・建物もほとんどが残っていません・・・。

マッチを擦れる・・・?・・・公衆電話から電話をかけられる・・・?・・・鉛筆を削れる・・・?・・・

自分達が使う生活雑貨が様変わりして・・・・・使った事も見た事も無いモノが増えて・・・・

目の前に置かれても・・・それが何かも解からない世代がいる反面・・・・

・・・スマホやIotの家電など・・・自分も含め、使いこなしていない・・・それが何か解からない世代も増えて来ました・・・。

火を熾す(オコす)と言いますが・・・火は点ける行為で・・・

熾すと言われても、意味が通じない世代もいるような気がしますが・・・

辛うじて、学校で・・・博物館で・・・キャンプで目にする・・・木を擦り合わせ、摩擦熱で火を熾す作業・・・

もしかしたら・・・マッチの方が絶滅危惧種になっているのかもしれません・・・。

古すぎるモノは・・・・以外に教科書などで習っても・・・・身近で、それなりに文明を築いて来たモノ・・・・

多くの情報が溢れ・・・・次々と新しいモノに取って変わって来た頃の方が・・・・

多くの置き土産と・・・・忘れ物をして来た時代なのかも知れません・・・。

古民家の暮らしは、棒切れで火を熾していた石器時代でもなく・・・・

ライターで火を点けていた時代でもなさそうで・・・

重要文化財に指定される立派な造りでも無い・・・・地味な生活で・・・・

時代に埋もれてしまいそうで・・・学校でも教えてくれない歴史・・・

だからこそ・・・・・・本当に残すべき文化と古民家なんだと想います。

コメント
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