内緒のさえずりが朝を迎え・・・朝焼けと夕焼けの間を入れ違いに慌ただしく・・・
頭に乗せたおひさまに、夏のプールで傷んだ髪を泳がせて・・・
川を歩く足の裏に、冷えた息を吹きかけ・・・
踊りを見せたせせらぎも・・・行きどまりを越えながら、渡る橋に手を振り鳴いている・・・。
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並んだ花の一列が・・・風に追われて走り出し・・・
大げさに走り出したら・・・ひとつ季節を飛び越えて・・・
暑さ寒さの間に受け止めた・・・生まれた命は緩やかに変わるのに・・・
カチコチ数える音はいつもの調子を変えて・・・二つの景色に変わっている・・・。
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出し抜けに戻る事を許されない・・・大きな時間のゆりかごは・・・
指折り数では足りない呪文を唱えても・・・
過ぎた時間を取り戻し・・・この先知らない季節を数え続けて・・・
取り戻そうと背筋を伸ばしてみては・・・
掃除もまばらな箱の中に・・・重なる写真の色合いは・・・
緑豊かと花とが混ざり合っている。