暗闇検校の埼玉県の城館跡

このブログは、主に、私が1980年代に探訪した中近世城館跡について、当時の写真を交えながらお話しするブログです。

東方城②(深谷市)

2020-02-26 22:56:00 | 城館跡探訪
さて、全久院の西の集落に向かいます。

自動車で5分もかかりません。



こんなお店の前を通り過ぎると、城跡を示す標柱があります。

その10mほど先の、細い北に向かう見通しのいい坂道を下っていくと、

農業構造改善事業で作られた城下公園という公園があり、その向かい側に駐車場があります。



東方城探訪はここから始めます。

北から見た城址の遠望です。



東方城は段丘を利用してかなり広く縄張りをとっています。遺構はかなり良く残っていますが、

大半が農家等の民有地になっています。

農道を歩いていくと、水路沿いに廃畜舎があります。先には切通が見えます。

この辺りが御所屋敷と呼ばれているようで、周辺の水路は地形との関係から見て

水堀を農業用に転用したもののようです。

御所屋敷は段丘上と段丘下に分かれていたようです。

まず畜舎周りを見ましょう。





























畜舎周りは折れのついた土塁があります。

畜舎のある敷地内には踏み込まないようにしなければなりません。20世紀末から今世紀初頭にかけて

家畜伝染病が大流行しましたが、この地域は伝染病の病原体拡散防止のため立ち入りが禁止されているのです。

この段丘下と段丘上を分かつための空堀があります。



空堀は竹林内にあり、柵もあるため見づらいです。

切通を登ります。登り坂の右側に御所屋敷の土塁があり、ここが東方城の見どころの一つです。









屋敷跡地は農地になっていています。ここは私が高校のころに来た雰囲気を保ったままです。



切通しを挟んで左手にも土塁が大きく残っています。









堆肥ができそうなくらい落葉が積もっていますね。

それではここから西の遺構に向かってみましょう。