蛇紋岩の山と言えば、尾瀬の至仏山や群馬の谷川岳、そして我が故郷、岩手の早池峰山が
知られている。
だがもう一つ、尾瀬には忘れてならない蛇紋岩の山がある。
それが尾瀬の笠ヶ岳である。
*********************************************************************************
蛇紋岩の山には、蛇紋岩残存種と呼ばれる植物が有る。
蛇紋岩という地球内部の深い所で出来た岩には、マグネシウムを多く含み、わずかながら
クロム、ニッケル、コバルトなどの重金属を含んでいるという。
そのため、植物の生育には適さない土壌が生まれ、通常の植物は生育出来ないと言われて
います。
そんな厳しい環境にあえて進出した植物が有ります。
それは「カトウハコベ」「タカネトウウチソウ」「オゼソウ」などの氷河期に繁茂して
いた植物で、気候の変動により、他の植物との競争に勝てず、あえて蛇紋岩の山に進出して
生き残ってきた植物、それが蛇紋岩残存種と呼ばれるものなのです。
競争から逃れた弱い植物、蛇紋岩残存種はそんな植物なのです。
蛇紋岩の山には、もう一つ蛇紋岩変形と呼ばれる植物がある。
それは、他の地域から入り込んできて、もとの種に比べると、葉が細くなったり
赤紫色を帯びる傾向があります。
そのような植物を蛇紋岩変形と呼んでいるとの事です。
代表的な物には、ホソバヒナウスユキソウ、ジョウシュウアズマギク
ジョウエツキバナノコマノツメなどがある。
(以上は、尾瀬・自然観察手帳から引用加筆したものです。)
*********************************************************************************
前置きが長くなりましたが、8月5日、鳩待峠の駐車場に車を駐めて
笠ヶ岳と片藤沼を訪ねて来ました。
鳩待峠からオヤマ沢田代までは、およそ3kmの距離
オヤマ沢田代から笠ヶ岳は、3.2kmの距離
また片藤沼は、笠ヶ岳の分岐からおよそ400mくらいでしょう。
片藤沼まで、片道6.6km 往復13.2km
オヤマ沢田代から笠ヶ岳の間は、ぬかるんだ道でスパッツ着用は必須です。
このコースのお薦めは、何と言っても7月ですが、今年は会津駒に行ったので
今年は8月になってしまいました。
紀行文は、時間の有るときに書きますが、とりあえず印象に残った花と風景から
ピックアップして載せます。
悪沢岳の尾根から見る笠ヶ岳と小笠、中央の三角の山が笠ヶ岳、その右手前が小笠
後方の武尊は、雲の中で見えず。
タカネトウウチソウがまだ咲き残っていた。
タカネトウウチソウ(高嶺唐打草) バラ科ワレモコウ属
訂正 最初終わりかけのタカネトウウチソウと書いたが
調べて見たら、花は下から咲き上がるとの事なので、終わりかけとは言えず訂正します
尾瀬では、笠ヶ岳にだけ咲くミヤマムラサキ、もう咲き終わりでしたので
昨年の7月14日に撮影した写真を載せてみます。
ミヤマムラサキ ムラサキ科ミヤマムラサキ属 2009年7月14日撮影
北海道と中部地方に隔離分布する植物、尾瀬では笠ヶ岳にのみ生育する。
基準標本は戸隠山
深山紫の特徴である茎と葉に白い剛毛がある様子。トリミングで拡大した
これは今年の花のアップ、トリミングで拡大したもの。
判りにくいが、わずかに青紫色を帯びていて、可愛らしい花である。
ホソバコゴメグサ ゴマノハグサ科コゴメグサ属
深山コゴメグサの変種と言われている。山形の月山から至仏山、谷川岳にかけて生育している。
他の植物から栄養を搾取しながら、自分でも光合成を行う半寄生植物
タテヤマリンドウの果穂
以前にも写真で紹介したタテヤマリンドウの果穂、今回は中の種子まで見ることができた
ので公開します。
これはタテヤマリンドウの果穂の写真、2008年の7月28日に悪沢岳のコースで
撮影したもの、最初は花だと思って、さんざん調べまくった。
こちらは今年撮影したタテヤマリンドウの果穂の中の種子の様子。
タテヤマリンドウの花は、日が射さないと開かないが、果穂は逆に雨が降る日に開く
種子を雨で散布するためだそうである。
雨粒で種子がはね飛ぶというが、本当だろうか。
その瞬間を撮影できたら、奇跡に違いない。
悪沢岳付近と片藤沼のコースにたくさん有った。
これを見たとき、それじゃ雨が降るのかと思ったら、笠ヶ岳の頂上で通り雨に有った
参ったね、本当に降るんだもの。
遠くで雷もなって、心配したけど雷はこなかったから良かった。
こちらはタテヤマリンドウの白花
だった一輪のみ、草むらに埋もれるように咲いていた。
知られている。
だがもう一つ、尾瀬には忘れてならない蛇紋岩の山がある。
それが尾瀬の笠ヶ岳である。
*********************************************************************************
蛇紋岩の山には、蛇紋岩残存種と呼ばれる植物が有る。
蛇紋岩という地球内部の深い所で出来た岩には、マグネシウムを多く含み、わずかながら
クロム、ニッケル、コバルトなどの重金属を含んでいるという。
そのため、植物の生育には適さない土壌が生まれ、通常の植物は生育出来ないと言われて
います。
そんな厳しい環境にあえて進出した植物が有ります。
それは「カトウハコベ」「タカネトウウチソウ」「オゼソウ」などの氷河期に繁茂して
いた植物で、気候の変動により、他の植物との競争に勝てず、あえて蛇紋岩の山に進出して
生き残ってきた植物、それが蛇紋岩残存種と呼ばれるものなのです。
競争から逃れた弱い植物、蛇紋岩残存種はそんな植物なのです。
蛇紋岩の山には、もう一つ蛇紋岩変形と呼ばれる植物がある。
それは、他の地域から入り込んできて、もとの種に比べると、葉が細くなったり
赤紫色を帯びる傾向があります。
そのような植物を蛇紋岩変形と呼んでいるとの事です。
代表的な物には、ホソバヒナウスユキソウ、ジョウシュウアズマギク
ジョウエツキバナノコマノツメなどがある。
(以上は、尾瀬・自然観察手帳から引用加筆したものです。)
*********************************************************************************
前置きが長くなりましたが、8月5日、鳩待峠の駐車場に車を駐めて
笠ヶ岳と片藤沼を訪ねて来ました。
鳩待峠からオヤマ沢田代までは、およそ3kmの距離
オヤマ沢田代から笠ヶ岳は、3.2kmの距離
また片藤沼は、笠ヶ岳の分岐からおよそ400mくらいでしょう。
片藤沼まで、片道6.6km 往復13.2km
オヤマ沢田代から笠ヶ岳の間は、ぬかるんだ道でスパッツ着用は必須です。
このコースのお薦めは、何と言っても7月ですが、今年は会津駒に行ったので
今年は8月になってしまいました。
紀行文は、時間の有るときに書きますが、とりあえず印象に残った花と風景から
ピックアップして載せます。
悪沢岳の尾根から見る笠ヶ岳と小笠、中央の三角の山が笠ヶ岳、その右手前が小笠
後方の武尊は、雲の中で見えず。
タカネトウウチソウがまだ咲き残っていた。
タカネトウウチソウ(高嶺唐打草) バラ科ワレモコウ属
訂正 最初終わりかけのタカネトウウチソウと書いたが
調べて見たら、花は下から咲き上がるとの事なので、終わりかけとは言えず訂正します
尾瀬では、笠ヶ岳にだけ咲くミヤマムラサキ、もう咲き終わりでしたので
昨年の7月14日に撮影した写真を載せてみます。
ミヤマムラサキ ムラサキ科ミヤマムラサキ属 2009年7月14日撮影
北海道と中部地方に隔離分布する植物、尾瀬では笠ヶ岳にのみ生育する。
基準標本は戸隠山
深山紫の特徴である茎と葉に白い剛毛がある様子。トリミングで拡大した
これは今年の花のアップ、トリミングで拡大したもの。
判りにくいが、わずかに青紫色を帯びていて、可愛らしい花である。
ホソバコゴメグサ ゴマノハグサ科コゴメグサ属
深山コゴメグサの変種と言われている。山形の月山から至仏山、谷川岳にかけて生育している。
他の植物から栄養を搾取しながら、自分でも光合成を行う半寄生植物
タテヤマリンドウの果穂
以前にも写真で紹介したタテヤマリンドウの果穂、今回は中の種子まで見ることができた
ので公開します。
これはタテヤマリンドウの果穂の写真、2008年の7月28日に悪沢岳のコースで
撮影したもの、最初は花だと思って、さんざん調べまくった。
こちらは今年撮影したタテヤマリンドウの果穂の中の種子の様子。
タテヤマリンドウの花は、日が射さないと開かないが、果穂は逆に雨が降る日に開く
種子を雨で散布するためだそうである。
雨粒で種子がはね飛ぶというが、本当だろうか。
その瞬間を撮影できたら、奇跡に違いない。
悪沢岳付近と片藤沼のコースにたくさん有った。
これを見たとき、それじゃ雨が降るのかと思ったら、笠ヶ岳の頂上で通り雨に有った
参ったね、本当に降るんだもの。
遠くで雷もなって、心配したけど雷はこなかったから良かった。
こちらはタテヤマリンドウの白花
だった一輪のみ、草むらに埋もれるように咲いていた。