草木染をしている志村ふくみ
さんは、
「植物が花を咲かせる
ために、根幹にしっかりと養
分を蓄えて開花の時期を待つ
とき、
その蕾と枝をともに炊き出し
て染めると、得も言われない
初々しい、その植物の清かと
思われる色に染まると」と
語る。
その時期を逸すると駄目とか。
一月半ばの真珠粒のような蕾
がびっしりついた梅の新芽を
炊いて糸を染めると、
渋い黄みのある紅色が、古木
を燃やしてつくった
灰汁(あく)の
中でボーッと赤みを帯び、
初々しい紅色に生まれ変わる。
桃の場合は、やはり桃の精と
しか言いようのない、なんと
も清雅な桃色に染る。
葡萄は炊いて二日ほどつけ
込んでおくと、液はすっかり
ワイン色になり、甘い香りが
する。
そして、胸にときめくような
色に染るという。
桜についても同じことを
聞いたことがあります。
植物は自分を
最も華やかに飾る準備を
私たちの目に見える前に
整えているわけです。
私たち人間も、自分を輝いて
見せるようにするためには、
その前の鍛錬が欠かせません。
何事も、華やかな裏にある
長い目に見えない努力を見
たいものです。
さんは、
「植物が花を咲かせる
ために、根幹にしっかりと養
分を蓄えて開花の時期を待つ
とき、
その蕾と枝をともに炊き出し
て染めると、得も言われない
初々しい、その植物の清かと
思われる色に染まると」と
語る。
その時期を逸すると駄目とか。
一月半ばの真珠粒のような蕾
がびっしりついた梅の新芽を
炊いて糸を染めると、
渋い黄みのある紅色が、古木
を燃やしてつくった
灰汁(あく)の
中でボーッと赤みを帯び、
初々しい紅色に生まれ変わる。
桃の場合は、やはり桃の精と
しか言いようのない、なんと
も清雅な桃色に染る。
葡萄は炊いて二日ほどつけ
込んでおくと、液はすっかり
ワイン色になり、甘い香りが
する。
そして、胸にときめくような
色に染るという。
桜についても同じことを
聞いたことがあります。
植物は自分を
最も華やかに飾る準備を
私たちの目に見える前に
整えているわけです。
私たち人間も、自分を輝いて
見せるようにするためには、
その前の鍛錬が欠かせません。
何事も、華やかな裏にある
長い目に見えない努力を見
たいものです。