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The Book of Eibon

2009-11-10 09:44:26 | 禁断の書物

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「人類がとうに忘れてしまった秘密の伝承が記された書物。暗澹たる不気味な神話、邪悪かつ深遠な呪文、儀式、典礼の集大成」


・「The Book of Eibon(エイボンの書)」は、「Hyperborea(ハイパーボリア)」大陸の北方の半島であるムー・トゥーランに黒片麻岩造りの館を構え、その地の住民の間で普く名声と威信を得ていた悪名高い魔道士エイボンにより、「Hyperborea(ハイパーボリア)」の言語で記述された魔術書である。


・翻訳に継ぐ翻訳を重ねて現在に伝わったため、数多くの言語で記述された写本や手稿などが現存し、不完全な断片の幾つかがミスカトニック大学附属図書館に収蔵されている。


・現存する写本の中には、元々は猿の皮で装丁されていたものを悪魔崇拝者が、キリスト教の典礼書に使われる羊皮に取り替えたものである。


・刊行物としては、9世紀のカイアス・フィリパス・フェイバーによるラテン語版、13世紀アヴェロワーニュの魔道士ガスパール・ドォ・ノイドによる中世フランス語版がよく知られていて、15世紀には、英語版も発行されているが、誤訳が多いため信頼性は低いらしい。


・著者であるエイボンの出自のためか、巨大な白蛆の邪神ルリム・シャイコースの「Hyperborea(ハイパーボリア)」来襲や、エイボン自身が崇拝していた「Great Old One(旧支配者)」の「Tsathogggua(ツァトゥグァ)」などの「Hyperborea(ハイパーボリア)」大陸にまつわる詳しい記述が特徴的である。


・「Outer Gods(外なる神)」や「Great Old One(旧支配者)」について言及されている部分では、「NECRONOMICON(死霊秘法)」と対応している箇所が多いことが知られている。


・さらに「Abdul Alharzed(アブドゥル・アルハザード)」さえ知らなかった、もしくは故意に削除したか、翻訳過程で作為的に削られた禁断の知識、太古の呪文が記載されているとされ、神秘学者の間では「NECRONOMICON(死霊秘法)」と並び、第一級の書物と称されている。



The Golden Bough

2009-11-06 07:57:52 | 禁断の書物

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「原始的な呪術が宗教となり、やがて科学に取って代わられる過程にメスを入れたアニミズム、トーテミズム研究の古典的名著」


・「The Golden Bough(金枝篇)」の著者ジェームズ・ジョージ・フレイザーは、1854年スコットランドのグラスゴーで生まれ、地元のグラスゴー大学を卒業後、後に英国の魔術師アレイスター・クロウリーも一時期学んだケンブリッジ大学のトリニティ・カレッジにて社会人類学を専攻した。


・「The Golden Bough(金枝篇)」上下巻を上梓したのは1890年、ケンブリッジ大学の特別研究員だった頃のことだった。


・「金枝」の名称は、ヤドリギにまつわる王殺しの伝承が遺るイタリアのネミ湖畔を描いたジョセフ・M・ターナーの風景画の題名に由来する。


・クトゥルフ神話にまつわる神々や教団について直接言及しているわけではないが、ヨーロッパの神話や地域信仰の世界に深く踏み込んでいるため、併読書として研究者の書架に並ぶことが多い。


・この著作で高い評価を受けたフレイザーは、1907年にリバプール大学の社会人類学教授に就任。1914年にはナイト爵に叙任された。


・1921年に母校ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジの教授に就任したことは、彼にとってナイト爵の称号を得た以上に大きな名誉となった。


・1925年にはメリット勲位を受勲、英国学士院特別研究員、エジンバラ王室学会名誉評議員、王室ポロシア科学学会名誉会員など華々しいポストを歴任し、学者として頂点を極めるが、第二次欧州大戦の1941年5月7日、ドイツ軍の空襲により夫人とともに亡くなっている。


・「The Golden Bough(金枝篇)」自体は版数を重ねる毎に内容が増補され、1911年から15年にかけて刊行された全12巻の完全版をもって完結された。


・1920年代以降、フィールドワークの研究が主流となった現代の人類学の現場において、フレイザーは「安楽椅子の人類学者」と蔑称され、顧みられることが少なくなっている。



Unaussprechlichen Kulten

2009-11-03 08:06:47 | 禁断の書物

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「異常な生涯の果てに猟奇にして壮絶な死に様を晒したドイツの怪人、その畢生の研究成果を余すところなく網羅した暗黒の宗教書」


・「Unaussprechlichen Kulten(無名祭祀書)」、もしくは「黒の書」は、長年に渡って世界各地の遺跡や秘密結社を遍歴した19世紀前半のドイツの神秘学者「Friedrich Wilhelm von Junzt(フリードリヒ・ウィルヘルム・フォン・ユンツト)」が、生涯をかけて収集した秘儀伝承の数々を纏めた禁断の宗教研究書である。


・ガタノソア崇拝や「Stregoicavar(シュトレゴイカバール)」の黒い碑、ホンジュラスの「Temple of the Toad(蟇蛙の神殿)」についての記述があるほか、古代ピクトの戦闘王ブラン・マク・モーン崇拝、5月1日前日の「ベルテインの夜」の祝祭についても言及されている。


・1839年に、ドイツのデュッセルドルフで出版された、鉄枠のある黒く厚い革装丁の初版本は、暗澹たる内容からしばしば「黒の書」の異名で呼ばれている。


・元々、印刷された部数が非常に少なかった上に、発行の翌年、モンゴルへ旅行から戻ったばかりの「Friedrich Wilhelm von Junzt(フリードリヒ・ウィルヘルム・フォン・ユンツト)」が密室内で異様な死を遂げたことが喧伝されたため、恐れをなした多くの購入者たちが、この本を破棄してしまったという事情があり、現存する部数は極めて少なくなっている。


・「Friedrich Wilhelm von Junzt(フリードリヒ・ウィルヘルム・フォン・ユンツト)」は、自身が見聞した世界各地の遺跡や儀式を通じて、古い時代の暗黒の宗教が19世紀に生き残っていることを「Unaussprechlichen Kulten(無名祭祀書)」の中で論証している。


・その論旨は理路整然と筋立てて書かれた一部の箇所を除き、殆どが曖昧模糊とした記述で占められており、学術的価値は低く、狂人の戯言同然の書物と見なされている。


・しかし、ある種の知識に通じている人間であれば、断片的な記述をパズルのように並び替え、文章の奥に隠された真実の知識に辿り着くことができると言われている。



Pnakotic Manuscripts

2009-11-01 08:13:13 | 禁断の書物

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「人類が誕生する遥か以前に栄えていたウミウシ状の生物が遺した断片的な記録は、北方のロマールの地にて人間の言葉に移し換えられた」


・断片的な記述の寄せ集めで構成される「Pnakotic Manuscripts(ナコト写本)」の原本は、氷河期以前の北方の厳寒地に栄えていたロマールでまとめられた。


・「Ithaqua(イタクァ)」を崇拝する毛むくじゃらの食人族ノフ=ケー族に、この土地を滅ばされた際に最後の1冊が「Dream Land(夢の国)」に持ち込まれたと言われており、現在は「Ulthar(ウルタール)」の神殿に保管されている。


・「Ulthar(ウルタール)」の賢人バルザイは、「Dream Land(夢の国)」に住まう「大地の神々」についての多くのことを、この本から学び取ったという。


・「Pnakotic Manuscripts(ナコト写本)」の中には、人類誕生より遥か以前の視点から記述されていることが多数含まれており、その起源は更新世のウミウシ状の生物まで遡ると言われている。


・写本を製作したロマール人の主観が入り込んでいるためか、全体的に北極圏に関する記述が多く、ロマールの勃興から遥かに遡る300万年前に外宇宙から飛来してアラスカにあたる土地に移り住み、イヌイットの一部の部族から「無窮にして無敵」の神性として崇拝されたラーン=テゴスに関する詳細な記載されている唯一の書物である。


・「Ithaqua(イタクァ)」、「Great Race of Yith(イスの偉大なる種族)」についての記述があるほか、後催眠による精神操作の方法、銀の鍵を用いる儀式、時間遡行薬の製法などが記されている。


・書名の「ナコト」が何を意味するのかは不明だが、オーストラリア西部の「Great Race of Yith(イスの偉大なる種族)」の都市「Pnakotas(ナコタス)」と関係があるかもしれない・


・「Pnakotic Manuscripts(ナコト写本)」は、人間世界に5部が存在していると言われており、北米の「Miskatonic Univesity(ミスカトニック大学)」附属図書館と、「Starry Wisdom(星の智慧派)」の拠点だったプロヴィデンスの協会の2ヶ所において所蔵が確認されている。


・この書物が、いつ、いかなる経緯で「Dream Land(夢の国)」から人間世界に伝わったのかについては詳らかにされていないが、少なくとも、古代ギリシャの時代の「PNAKOTICA(ナコティカ)」と題された先行書が存在していたことが、古い文献などから判明している。



R'lyeh Text

2009-10-30 13:48:03 | 禁断の書物

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「海の底に潜みしGreat Cthulhu(大いなるクトゥルフ)の復活に備えるDeep Ones(深きものども)の地上における活動拠点が記された中国の書物」


・現在、「R'lyeh Text(ルルイエ異本)」の名で知られている書物は、人間の皮で装丁された中国語の
写本である。


・この本は「Arkham(アーカム)」の老研究家エイモス・タトルがチベットの奥地からやって来た中国人から10万ドルで購入されたもので、所有者であるエイモス・タトルの死後、相続人である甥のポール・タトルによって「Miskatonic University(ミスカトニック大学)」附属図書館に寄贈された。


・原本は人類以前の言語で書かれていたといわれており、「Great Cthulhu(大いなるクトゥルフ)」及び、その眷属と海の関わり、彼らが活動拠点としている8ヶ所の場所のほか、「YogSothoth(ヨグ=ソトース)」を呼び出す方法や、「Ithaqua(イタクァ)」の神話についての記述がある。


・「Miskatonic University(ミスカトニック大学)」において教鞭を執っていた「Arkham(アーカム)」在住の哲学教授、「Dr. Laban Shrewsbury(ラバン・シュリュズベリイ博士)」は、ポール・タトルによって寄贈された、この「R'lyeh Text(ルルイエ異本)」を詳細に研究し、「ルルイエ異本を基にした後期原始人の神話の型の研究」という論文を発表した。


・この論文には、クトゥルフ教団の拠点である8ヶ所の場所を、
1.南太平洋上カロリン諸島内のポナペを中心とする海域、
2.マサチューセッツ州「Innsmouth(インスマス )」の沖合いを中心とする海域、
3.インカ帝国のマチュ・ピチュの古代要塞を中心とするペルーの地底湖、
4.エル・ニグロのオアシス近辺を中心とする北アフリカ及び、地中海一帯、
5.メディシン・ハットを中心とするカナダ北部及び、アラスカ、
6.大西洋上アゾレス諸島を中心とする海域、
7.メキシコ湾内の某所を中心とするアメリカ南部一帯、
8.アジア南西部、埋もれた古代都市に近いといわれるクウェートの砂漠地帯であると指摘している。


・中国語版以外にも魔術師フランソワ・プレラーティによるイタリア語版が存在し、フランス皇帝となったナポレオン・ボナパルトがこれを所有していたと言われている。