余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

馬通る

2021-12-11 22:55:30 | 綾取りの塔(短歌)
馬通る
本の世界の
旅をして
国々を行き来し
みてさわる
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ススキが

2021-12-11 22:54:17 | レターの膜(短歌)
ススキが揺れるごとひとつ
大きな雫が満たして
それをついばむ
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気分

2021-12-11 00:13:11 | 水声の詩
食い散らかしたガラクタ
触れないで
瞳には切ない水
触れていて
私で在り続けるために
触れて
私を見失わないために
触れて!!
私のホクロ
私の傷痕
お願い
来て
快楽の連続
飽食の肌
本当の顔
切り取られていく素顔
分裂する魂
虜になっていく
強食の空
千切れた無数の花弁の
つながるスローの部分部分
触れて
触れないで
触れて
約束

広い道路に一人の私
続く曲がり
響いたその部分
安らかな寝顔
気付いた走り
あの人のもとへ
今すぐ
瞳の色
素直と
景色がなきじゃくりになる 
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顔と声

2021-12-11 00:07:18 | 写真の扉の詩
伸び上がる肉体
飛び散る指の旋律
爪先に絡まるチョウ
背筋に走る渦の回転
膨らむ筋肉
へそに溜まる喘ぎの情熱
瞳から漏れる表情
途切れる光の息
淫らに揺れる溜めの息
唇から零れる激しい痙攣
朦朧とする聴力
飲み込む味わい
硬調する手の平
跳ね上がる髪の余熱
弾かれていく血管
軋みをあげる骨の音
漏れる脂肪
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存在

2021-12-11 00:06:16 | 写真の扉の詩
苦しみの豪雨が体にあたる
苦しみの灼熱に焼かれている

悲しみの塊になっていく
ぼくの消えうる儚さが
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