埼玉県水道局が事業運営する流域下水道には、荒川左岸南部流域下水道、荒川左岸北部流域下水道、荒川右岸流域下水道、中川流域下水道、古利根川流域下水道、荒川上流流域下水道、市野川流域下水道、利根川右岸流域下水道の8流域下水道が整備されています。
今回は、荒川右岸流域下水道に係わる蓋を整理します。
荒川右岸流域下水道に接続する関係自治体は、川越市、所沢市、狭山市、入間市、朝霞市、志木市、和光市、新座市、富士見市、ふじみ野市、三芳町、川島町、吉見町の10市3町です。
幹線は、新河岸川北幹線、新河岸川幹線、久保川幹線、不老川幹線、不老川放流幹線、川越江川幹線、砂川掘幹線、砂川掘雨水幹線、江川幹線、柳瀬川幹線、黒目川幹線の11幹線があります。
汚水の最終処理は、朝霞市にある新河岸川水循環センターと川越市にある新河岸川上流水循環センター(旧滝ノ下終末処理場)の二カ所で行われ、それぞれ新河岸川に放流されるようです。
なお、旧滝ノ下終末処理場は、川越市からの移管を受け、平成18年4月から流域下水道の処理場として処理を開始しています。
こちらは、新河岸川水循環センターの入口と玄関の風景です。
こちらは展示蓋です。
右蓋は、「マンホールサミット2017」の会場に展示された蓋です。
以降は、新河岸川水循環センター内で見かけたマンホール蓋です。
こちらの蓋は、「ほうりゅう」と書かれていますので、汚水が処理され新河岸川に放流される管に係わる蓋でしょうか。耐圧対応で三ヵ所がボルト締めされています。
こちらは、新河岸川上流水循環センターの入口の風景です。
こちらは、センターの屋外に設置されている展示蓋です。
埼玉県流域下水道の8種類のマンホールカードは、第4弾として平成29年1月に川越市で開催された「マンホールサミット2017」の会場で先行配布され、公式には4月より配布されました。
こちらが、荒川右岸流域下水道のマンホールカードです。
カード裏面のデザインの由来は以下の通りです。
江戸時代から昭和初期にかけて約300年間、江戸と川越の両方面から物資や人を運んだ新河岸川舟運。 当時活躍した帆船「高瀬船」を、荒川右岸流域における都市の発展の象徴として採り上げ、色鮮やかにデザインしたマンホール蓋です。 現在、新河岸川を物流に使うことはほとんどありませんが、花見舟などに代表される観光舟運は今も維持され、人気を博しています。 また、旭橋(川越市)には当時の面影を残す河岸場跡があるほか、船問屋が使った蔵なども点在します。 本デザインの下部に記されている文字は下水を流す幹線を区別するためのもので、「ヤナ」は柳瀬川幹線を表しています。
それでは、マンホール蓋の整理に入ります。
最初は、柳瀬川幹線に係わる蓋(記号「ヤナ-99」が付いています)です。
こちらは、マンホールカードの座標点に設置されているカラーデザインのマンホール蓋です。
所沢市内を通る国道463号線・航空記念公園交差点より東へ73m程の歩道上に設置されています。
こちらの親子蓋は、上記カラー蓋の近くに設置されています。
次は、新河岸川北幹線に係わる蓋(記号「キタ-99」が付いています)です。
こちらは、比企郡川島町の埼玉県川島北中継ポンプ場付近で見つけた蓋です。
左蓋には「キタ-34」、右のグレーチングタイプの蓋には「キタ-33」と書かれています。
こちらも比企郡川島町内で見つけた蓋(「キタ-35」)です。
こちらは、比企郡吉見町内で見つけた蓋です。
中央の県章の下には「新河岸川北-入流」と書かれています。
こちらの蓋には「仕切弁」、「新河岸川北幹線」と書かれています。
こちらの蓋には「空気弁」、「流域下水道北-3」と書かれています。
次は、新河岸川幹線に係わる蓋(記号「シン-99」が付いています)です。
こちらは、川越市で見付けた蓋(右下「シン-51」)です。
こちらは、富士見市で見付けた蓋(右下「シン-23入」)です。
こちらは、志木市で見付けた蓋です。
こちらの蓋は右下に「シン-12」と書かれています。
こちら左蓋は「シン-9」と書かれたΦ900の蓋、右蓋は左蓋の近くに設置されていたグレーチングタイプの蓋で同じく「シン-9」と書かれています。
こちらは、親子蓋(左蓋は「シン-19-1」、右蓋は「シンⅡ-13」)です。
こちらは「シン」と書かれたΦ900の蓋ですが、流域下水道関係の蓋かは確認していません。
次は、久保川幹線に係わる蓋(記号「クボ-99」が付いています)です。
こちらは、狭山市で見つけた蓋(右下「クボ-2」)です。
こちらは、狭山市で見つけた蓋(左蓋(右下「クボ-27入1」、右蓋「クボ-27入2」)です。
この「入」が付いた蓋は、狭山市の公共下水道との接続に係わる蓋なのかも知れません。
こちらは、狭山市で見つけたJIS規格模様の蓋(右下「クボ-29」)です。
次は、不老川幹線に係わる蓋(記号「フロ-99」が付いています)です。
こちらは、川越市で見つけた蓋(右下「フロ-25」)です。右の写真は、「フロ-25」と書かれた蓋の設置場所です。
こちらは、上記蓋の近くで見つけた蓋(左蓋(右下「フロ-25脱1」、右蓋「フロ-25脱2」)です。
この「脱」が付いた耐圧タイプの蓋は、汚水管内の臭気を脱臭し排気する仕組みに係わる蓋なのかも知れません。
こちらも、上記蓋の近くで見つけた蓋(右下「フロ-25空」)です。
この「空」が付いた耐圧タイプの蓋は、汚水管内の空気を排出する仕組みに係わる蓋なのかも知れません。
こちらも、上記蓋の近くで見つけた蓋(右下「フロ25排」)です。
この「排」が付いた蓋は、汚水管内の空気を排出する仕組みに係わる蓋なのかも知れません。
こちらも川越市で見つけた蓋(右下「フロ-20」)です。
上記と同じグレーチングタイプの蓋なので、「排」の文字はありませんが上記同様の仕組みに係わる蓋なのかも知れません。
こちらは、狭山市で見つけた蓋(右下「フロ-41-流」)です。
この「流」が付いた蓋は、狭山市の公共下水道との接続に係わる蓋なのかも知れません。
次は、砂川堀幹線に係わる蓋(記号「スナ-99」が付いています)です。
こちらは、ふじみ野市で見つけた蓋(右下「スナ-24」)です。
こちらは、富士見市で見つけた「スナ-3」と書かれた蓋の設置場所です。
次は、江川幹線に係わる蓋(記号「エガ-99」が付いています)です。
こちらは、富士見市で見つけた蓋(右下「エガ-36」)です。
こちらも、富士見市で見つけた耐圧タイプの蓋(右下「エガ-1/1」)です。
次は、川越江川幹線に係わる蓋(記号「カワ-99」が付いています)です。
こちらは、川越市で見つけた蓋ですが、両蓋(左蓋は(右下「カワ-25」)、右蓋は(右下「カワ-25入」))とも近い場所に設置されていました。
右蓋には「入」の文字があります。近くには富士見市の「ゲート」(流域下水道との接続部に設置されている蓋)と書かれた蓋を見つけましたので、富士見市の公共下水道との接続に係わる蓋なのかも知れません。
こちらが、上記蓋の近くで見つけた富士見市の「ゲート」と書かれた蓋です。
こちらも、川越市で見つけた蓋(右下「カワ-32」)です。
これまでの蓋と形状が違っています。
こちらは、川越市の寺尾小学校近くの車道で見つけたグレーチングタイプの蓋です。
こちらの蓋は、右側に管理番号欄があり「カワ-17」とセットされています。
次は、黒目川幹線に係わる蓋(記号「クロ-99」が付いています)です。
こちらは、新座市で見つけた蓋(右下「クロ-20」)です。
こちらは、朝霞市で見つけた蓋(左蓋は(右下「クロ-6」)、右蓋は(右下「クロ-8」)です。
次は、砂川掘雨水幹線に係わる蓋(記号「所沢-99」が付いています)です。
こちらは、所沢市で見つけた蓋(中央下「所沢-2」)です。
右の風景は、所沢市中新井付近で開渠となる砂川掘雨水幹線です。ここから開渠となる為、砂川掘雨水幹線に係わる蓋は所沢市内にしか存在しないのかも知れません。
こちらも、所沢市で見つけたΦ900サイズの蓋(中央下「所沢-9」)です。
次は、不老川放流幹線に係わる蓋(記号「不老川放流幹線9-99」が付いています)です。
不老川放流幹線は、新河岸川上流水循環センターで高度処理した下水処理水を一級河川不老川の上流部(狭山市大字南入曽)まで圧送し、不老川に放流することにより不老川の流量の確保と水質保全に貢献しています。
こちらは、川越市で見つけた空気弁の蓋(中央下「不老川放流幹線1-20」)です。
こちらは、狭山市で見つけた空気弁の蓋(左蓋:中央下「不老川放流幹線3-3」、右蓋:中央下「不老川放流幹線3-7」)です。
こちらは、狭山市で見つけた仕切弁の蓋(中央上「仕切弁NO.6」中央下「不老川放流幹線」)です。
こちらの蓋は、狭山市南入曽の放流口付近で見つけた蓋です。
左蓋は、付近に三つあり「圧力調整槽」と書かれています。右蓋は、付近に二つありJIS規格模様の蓋ですが、用途記載がないので関連した蓋かは判りません。
左の風景は上記蓋の設置場所、ガードレールの向こう側に不老川が流れ、そこに放流口があります。
こちらは、荒川右岸流域下水道に係わる蓋ではありませんが、不老川浄化に係わる施設なのでこちらで整理する事にします。
上記放流口から上流に向かい500m程の所にある林川浄化施設です。不老川の支流「林川」の水をきれいに浄化し不老川に放流しているようです。
こちらは、林川の水を取り込む管路に設置された蓋と思われます。
中央の埼玉県章の下に「河川」と書かれています。
以上で、その1.荒川右岸流域下水道のマンホール蓋の整理は終了です。
その2.では、市野川流域下水道のマンホール蓋を整理します。