料理に疎い私は、つい最近まで、「さしすせそ」が、調味料とそれを使う順序を表すのに使われる言葉、だとは知らなかった。
知らない言葉に出合った時に私がよく参照する、ウィキペディアによると、
一般には、「さ」は砂糖、「し」は塩、「す」は酢、「せ」は醤油、「そ」は味噌を指すが、
「さ」を酒・砂糖とする説や、「そ」をソースやソーダとする説もあるとのこと。
(さらに、ウィキペディアによると、さしすせそは、裁縫・躾・炊事・洗濯・掃除を指すこともあるのだとか ! )
おいしおす京都みやげ帖 (文春文庫PLUS) 価格:¥ 600(税込) 発売日:2008-03-07 |
先日、ご紹介した、沖村かなみさんという方の書いた、「おいしおす・京都みやげ帖」という本の、第四章は「さしすせそ」というタイトルになっていて、京都のお味噌やお醤油などが紹介されている(ただし、厳密な意味での「さしすせそ」には、限られていない)。
著者の沖村さんが、京都の代表的な「さしすせそ」として、同書に掲載しているのは、
- 山中油店の、なたね赤水と、玉締めしぼり胡麻油‥‥色で、香りで楽しむオイル
- 山中油店の、EX. ヴァージンオリーブオイル‥‥まさに、オイルの王様
- 松野醤油の京醤油‥‥ワインのような古樽ねかせ
- 京・西陣孝太郎の酢‥‥水と氷だけで造るお酢
- 本田味噌本店の一わんみそ汁‥‥懐中即席味噌汁
- しま村の特醸白みそ‥‥無添加の自然な甘み
- 長文屋の七味唐がらし‥‥匙加減でお好みの辛さに
- 富しばの無添加ジャム‥‥デザートみたいなジャム
など(‥‥以下は、著者の沖村さんによるリード)。
京都時代MAP(伝統と老舗編)によると、山中油店は文化文政年間(1804~30年)、松野醤油は文化2(1805)年、本田味噌は天保元(1830)年の創業と、いずれも老舗揃い。
京都時代MAP 伝統と老舗編 価格:¥ 2,100(税込) 発売日:2007-10 |
その意味でも、京都の「さしすせそ」は、いかにも、京都みやげらしい京都みやげ、と云えるのかもしれない。
最近はタワーマンションなどもできたので、一時は、鹿島さんに倣って、神保町に住もうか、と真剣に検討したこともあったのですが、諸般の事情から見送っております。
鹿島さん以外にも、紀田順一郎さんや、岡崎武志さん、山本善行さんなど、古書に憑かれた人は大勢いらっしゃいますが、どの方の話を読んでも、吹き出してしまいます。
古書という、ある意味で、社会的に全く無用のものに血道をあげる様がなんとも可笑しくて‥‥(他人事ではありませんが)。
それにしても、初めて寿司屋のカウンターに座った時、とは言い得て妙ですね。普通の本屋さんとは違う、古書店の独特の雰囲気に畏れを抱いた、10代の頃の記憶が甦るようです。
それはそれは、お大事になさってくださいませね。
もう、つけるお薬はありませんでしょうし・・・。(^_-)-☆
私、時折、鹿島ワールドに、声をたてて笑いそうになります。
私には、古書の趣味は特には無いのですが、もともとアンティークを好みますので、古書の世界も良いなと思います。
神田村徘徊が待ち遠しいです。
ひと昔より、もうすこし前の頃、寺町あたりを、毎日のように通る時期がございました。
たしか、いくつか古書店があり、独特の風情で、凛とした佇まいは、近寄り難く、神秘的ですらありました。
何か、寿司屋のカウンターに座る時のように、初心者にはドキドキするような、敷居の高さがあり(読める本も無かったでしょうし)ついぞ入る勇気は起こりませんでしたが、界隈の欠かせぬ風景だと感じていたことを思い起こしました。
「檸檬のお店」と同じように。
こんぐ様は、鹿島茂さんのご本などもお読みになるのですか?
私、先日、氏の「神田村通信」という本を読んだばかりです(相変わらず、古本馬鹿丸出しといった感じの内容で、同類の私としては、ケタケタ笑いながら読みました)。
古書、というのは、収納等の点から、女性に人気がない、と勝手に思い込んでいたものですから、女性に鹿島ファンがいるというのは、正直、少し驚きです。
神田を巡り、鹿島茂先生をちらと、お見かけしてみたいですし、古いお店のお蕎麦を、昼下がりに食したいものです。
青山周辺の、お目当てのお店を渡りあるくはずが・・・あらっ、この道は?と、迷ったりするのも素敵でしょうね。
京都の方は、何かにつけ、「きまったとこ」というのをお持ちの方が多いのかもしれませんね。
お味噌の予約も、毎年こちらでと、決めていらっしゃる方が、早くから、ご注文されるのでしょうね。
貴重な情報ありがとうございます。
私も、本田味噌の付近を散歩するのは大好きです。京都移住後は、散歩とセットで老舗巡りをするのを楽しみにしています。
それにしても、皆様、京都の老舗情報よくご存知ですね。
年末に、大吟醸の来年の予約をすすめられましたので、今から、予約ができると思いますよ。
うちは本間味噌(か石野味噌)なのですが、吟醸というのは、はじめて聞きました。早速、チェックします。ひいらぎ様、生の京都情報、いつも有難うございます。