1回50円の有料喫煙所 「ippuku」! その勝算は?
東京都千代田区が全国に先だって過料徴収を含む路上喫煙禁止条例を実施して約10年。
実施以来、路上における喫煙者のマナーは、改善しているように感じられる。
事実、目抜き通りでポイ捨てや歩きタバコをする人はほとんど見かけなくなった。
そんな喫煙マナー促進の魁となった千代田区に、
2012年7月日本初の有料喫煙所が3カ所、同時にオープン。
喫煙者への締め付けばかりが厳しくなり、受け皿のない現状から生まれた
「ippuku」と名付けられた有料喫煙所、1回の使用料は50円。
これが値段が高いのか安いのか、
タバコメーカーなどが展開する無料喫煙所の存在を考えると抵抗感を持つ喫煙者もいるのでは。
果たしてビジネスとして有料喫煙所に勝算はあるのか?
大いに気になるニュービジネス・
ippuku を展開するゼネラルファンデックスは
この事業を始めたきっかけや自慢の設備、今後の展開について述べている。
「ippukuのアイデアは、
まず、街中にある無料の喫煙所の存在。
皆さんも見かけると思いますが、
現状の無料喫煙所では、喫煙者は敷地をはみ出るようにタバコを吸っているため、
まったく分煙になっていません。
あれでは喫煙所の近くを歩く人が受動喫煙してしまう。
また、路地などにある駐車場では、隠れるように喫煙している人を少なからず見かけます。
“路上喫煙”ではないけれど、駐車場利用者ではない限り、
こうした喫煙者はオーナーからすれば不法侵入者なわけで、迷惑をかけていることに。
このような状況から、
喫煙禁止の場所が増え、締め付けがきつくなってきているのにもかかわらず、
それに対する受け皿が少ないことがわかる。
ならばそこに需要があるのではないかと考えたわけです」
たしかに喫煙者のためのスペースは年々少なくなっているのが現状。
また喫煙所があったとしても完全に分煙できているとも思えない。
問題はそこに「弊社が不動産事業を営んでいることも、アイデアにつながりました。
空いた物件の有効活用という意味でも、やる価値があるのでは。
そして、魅力的で価値ある喫煙所を作ることで、喫煙者と非喫煙者はウィンウィンの関係に。
ひいては喫煙マナーが守られることで
タバコ税の税収の安定、健康被害の改善など、さまざまなメリットが生じるはず」
喫煙者に快適に過ごしてもらうための“3つのこだわり”
タバコメーカーでも自治体でもない民間企業が喫煙所事業に取り組むのは興味深い、
利用者にとって最大の問題は有料という点だ。
既存の喫煙スペースや無料喫煙所はあるわけで、
ippukuに人を集めるにはそれなりのアイデアや施設が必要。
「その点は色々と試行錯誤。結果、この事業をやっていくには、
やはり無料喫煙所とは一線を画す設備を備えた施設を作り、
かつリーズナブルな値段設定であれば成り立つのではないかという考えに
一番コストがかかるのは人件費なので、
ippukuでは換気・空調をはじめ開店・閉店業務をすべて無人システムを。
灰皿が山盛りになることも施設内に煙が燻ぶることも無い。
喫煙者の方々は非常に快適な空間でタバコを吸うことができ。
特に空調は実験を繰り返し、かなりの量の空気を循環させています」
ippukuには、喫煙者に快適に過ごしてもらうための“3つのこだわり”があるという。
こだわり その1:
匂いがつきにくい新しい吸殻処理システム ippukuは水流を利用した新しい吸殻処理システムを導入(特許出願中)。
灰皿を設置したカウンターの下に水が流れて
、水を利用するため消火に強く、
また任意の個所で吸殻を回収・消臭することができるので
匂いもつきにくいのがこのシステムの特徴。
水はろ過して循環利用している。
こだわり その2:
壁でタバコの臭いを消す? 光触媒塗装「エンゼルクリーン」採用
店舗内の壁や天井はすべて光触媒技術を用いたコーティングがされており、
さらに換気設備にも光触媒を利用した特殊な脱煙・脱臭ユニットを導入。
光触媒技術とは、二酸化チタンという物質に光があたることで起こる化学反応を利用し
、接触する有機物を破壊・分解する技術。
つまり光触媒塗装をすることで臭いを分解。
ちなみに二酸化チタンは食品添加物としても認められている安全な物質。
こだわり その3:
フレグランス&BGMで心からリラックス
店舗内はアロマ(フレグランス)の芳香とBGMで快適な一服を楽しめる。
フレグランスは入口側の空間で噴霧、店舗外の通行者にタバコの匂いを感じさせない工夫が。
また換気設備により、喫煙エリアの空気が非喫煙エリアやお店の前に逆流しないよう気流設計。
このように喫煙者にはもちろん、外を歩く人にまで配慮されたシステムを備えている。
ここにはかなりの研究と工夫が。
これならば1回50円にも納得できる人もいるかも・・。
しかし、
駅構内等で展開した有料トイレのように有料喫煙所も定着しないのではと不安はぬぐえない。
PASMO・Suica使用の改札型で抵抗感なく気軽に利用できる「有料トイレに関しては、
有料トイレ“オアシス”が、料金1回100円にもかかわらず多くの人に利用され。
オアシスが他の有料トイレと違いブレイクスルーできたのは、
使用時に現金ではなくPASMO・Suicaが使えた点だ」
確かに小銭を出すのは面倒くさい。ピッとかざすだけのPASMO・Suicaのような電子マネーなら、
感覚的に抵抗感なく気軽に利用できる。
「ippukuにおいても入場は、PASMO・Suica使用の改札型なので現金は必要ありません。
また1回の使用料は50円ですが、
店舗入口にある端末や、ippukuのホームページから1Dayチケット(100円)、
1Weekチケット(500円)、1Monthチケット(1800円)が購入できます。
ですから使えば使うほど単価が安くなり、
ヘビースモーカーほど得をする」小銭を出すわずかなひと手間が、行動を狭めてしまう。
あるいは無料喫煙所の中には身分証明書の提示を求められる場所も、
正直面倒だしプライバシーの問題も。
だったら駐車場の隅で……と、なってしまう気持ちもよくワカル。
そうした問題を、システムの面からもクリアしようというわけだ。
WiFiも利用可能、電源もあり。
飲み物の自販機は70円から……利用価値あり?
店舗内にはWiFi(1日2回まで10分間無料)と電源(無料)が完備され、
パソコンで作業や、携帯の充電も可能だ。
いまどきのノマドワーカーのような人種もターゲットにしているのだろうか?
「基本的にターゲットは全喫煙者、もちろん店舗内で仕事や作業したい人も。
ただ、椅子が簡易なタイプなので長時間の作業には。
もっと多様な場面で利用をと思っています。
たとえば仕事の途中、次のアポまでの時間。
30分あればカフェなどに行くのもいいでしょう。
ただ、出先でお茶を飲み過ぎていたり、
アポまでの時間が10~15分など微妙な隙間になってしまっていたら、
ippukuを利用する……そんなふうに、ちょっとした時間の有効利用に」
ippukuには飲物の自動販売機も完備されており、70円とリーズナブル。
飲み物の自動販売機に関しては、PASMO・Suicaのほか、
iDやEdy、WAON、nanacoといった電子マネーにも対応。小銭いらず。
費用対効果で考えてみると、
この季節、コンビニで120円支払い缶コーヒーを買って
炎天下の中、駐車場の片隅で白い眼にさらされながらタバコを吸うのと、
入場料50円を払いippukuに入り、70円のコーヒーを買い、
クーラーの効いた店舗内でゆったとした気持ちでタバコを吸うのでは、
どちらがいいか一目瞭然。
同じ120円でも精神的余裕がまるでちがう。
分煙という意識づけはもちろん、
精神衛生上も、有料喫煙所の利用価値があるのかも。
実際に店舗を利用した男性は、
「室内は冷房も効いていて、ちょっと休むにはいい。
まわりを気にせずタバコが吸えるので、また利用したい」と。
まず認知、その後3年で36店舗を目指す
さて今後の展開であるが、オフィス街を中心に3年で36店舗を目指すという。
「現在ある3店舗は大通りに面しており、人目に触れやすいところに出店しています。
これはまず、認知してもらうためです。
認知度が高まれば、大通りに面した店舗でなくとも、
看板さえ目に付きやすいところにあれば、路地裏にあっても利用していただけると思っています。
また、今ある店舗よりも狭くても、数を増やしていきたい。
利用者にとっては近くにある、どこに行ってもある、というのが理想ですから」
社会実験とでもいうべき“有料喫煙所”の試みは、喫煙者や世間に受け入れられるのだろうか?
時代とともに変わってきた喫煙者のあり方を考える上でも興味深いところだ。
興味がある人はぜひ足を。
空物件の有効活用とは・・・オヌシモ・・抜かりが無いのおぉ~
愛煙家はみんな望んでいると思うんですがねぇ~
路地でこそこそタバコ吸ったってぜんぜん美味くないもんなぁ~
俺っ??
京都に出来たら いの一番に行くつもり・
だって・自他共に認める「めずらしもんずき」ですからっ
それより窮地に陥っている日本政府をタバコ税で延命を図っているんだよオぉッ・・
特に旧国鉄のツケを命を張ってタバコ吸ってるんだヨッ・オヤジは
次の世代にツケを残さないためにもね
今日も元気だ!タバコが美味い!!ってかぁ~・・・古ッ