8月4日がやってくる

韓国の文在寅統領が24日、在外同胞テレビ懇談会で南官杓(ナム・グァンピョ)駐日韓国大使と対話を交わした際に「韓国政府は日本との関係を非常に重視している」、「関係発展のため多大な努力をしている」、またインド在住の白血病の子供の移送に日本のチャーター機が協力したことに触れて「我々が日本から協力を受けていることを感謝していると、きちんと伝えてほしい」と発言したという。いったいどういうことか？
そういえばつい先日も、日本と中国の豪雨災害についてお見舞いのコメントを出していた。
本当にそう思っているのだろうか？それとも何か裏があるのか？

韓国の大法院判決で日本企業から差し押さえた資産の現金化が可能になる８月４日が8日後に迫っている。
「『時限爆弾』になった強制徴用企業の韓国内資産差し押さえ」(中央日報)との報道でもわかるように、現金化した際に日本政府がどんな制裁をしてくるか戦々恐々としていることがわかる。ひょっとするとこの制裁を回避する手段として軟化姿勢の振りをしているのだろうか？

かつて徴用をした日本製鐵はもうない。
裁判所が差し押さえたのは、日本製鉄(旧新日鉄住金)と韓国鉄鋼大手ポスコとの合弁会社「PNR」の株式である。(実質的には日本企業の資産ではなく、韓国企業の資産ではないのか？それはさておき)
PNR社は既に、資産差し押さえの通知書類を受け取っており、韓国の原告団も昨年5月に現金化の命令を出すよう韓国の裁判所に申請している。公示送達の手続きがなかったとしても、裁判所は法理上、すぐ現金化命令を出せる状況にあったという。
それなら何故すぐやらなかったのかという疑問が起きる。
韓国は現金化をすると日本と決定的な決裂になるから、抜かない伝家の宝刀にしているのだろうか。現金化するぞ、するぞと、日本にプレッシャーをかけ賠償してもらおうというのか？
作戦としたら実効性はない。

文在寅大統領の支持率が7月第3週リアルメーターの調査で過去最低の44.8%まで落ちているという。本来なら支持率を上げるために反日政策を仕掛けるのが常套手段のはすだが、最近は青瓦台からの反日言動が見られない。
韓国は、昨年のボイコットジャパン(ノージャパン)から今年のコロナ禍で経済は壊滅的な打撃を受けて、もう日本に対抗する力も無くなってしまったのだろうか。
日本政府は資産の現金化が行われたら、何らかの制裁(報復)を行うと韓国側に伝えている。
その時、文政権はもう一度ボイコットジャパンを仕掛けるのだろうか？
わたしはもう二度とボイコットジャパンはやれないだろうとみている。被害を受けるのは韓国内の企業である。LCCのイースター航空の経営が破綻した。今ボイコットジャパンやったらその他のLCC航空会社が次々倒産するはめになるだろう。

かといって、何もやらないでいたら岩盤支持層から批判を受けるだろう。
最終解決を図るには韓国政府がきちんと補償を肩代わりするしかないと思うが、それも岩盤支持層に反対されては、もう打つ手はない。
行くもならず、退くもならず、いったいどうする文在寅大統領？