菊花賞で主力にあげられるのは、アンライバルド、ナカヤマフェスタ、ブレイクランアウト、リーチザクラウンの4頭に、次いでセイウンワンダー。それに神戸新聞杯で馬群を抜けられずレースにならなかったシェーンバルトまでではないかと思う。
今年の3歳牡馬クラッシックのレースは面白かった。皐月賞は前半59.1秒さほどハイペースとは思えなかったが先行したリーチザクラウン、ロジユニヴァースは13、14着惨敗。それがダービーで2着と1着に復活。一方、皐月賞を制したアンライバルドは不良馬場に12着の惨敗。有力馬のこれほど極端な勝ち負けは近年見たことがない。レベルが低いのかと思うと、夏の古馬混合戦を見れば明らかに今年の3歳はレベルが高い。レベルが低い年もクラッシックの勝ち馬が変わるが、レベルが高い年も優勝馬が変わってくる。すると菊は巷の噂通りリーチザクラウンの番なのか?
ロジユニヴァースと比べてアンライバルドの方が常識的にかなっている。悪い馬場で惨敗は許容範囲である。しかし、ハイペースだったとしても良馬場なら惨敗はいけない。名馬は5馬身以内に入らないとだめだ。
神戸新聞杯4着のアンライバルドは想定内。もし、休み明けで1着だったら、むしろ反動を懸念して消しである。前売りは人気を集めていない。これは歓迎できる材料だ。
ナカヤマフェスタは東スポ杯で狙ったことがある。ブレイクランアウトがいちょう特別で、インコースで包まれて出られず、一旦下げて外に回して4着になったレース振りから人気になっていたが、ナカヤマフェスタも新馬戦で内で包まれていたのを外に立て直して差し切っている。このレース振りが、エアグルーヴのいちょう特別を彷彿させた。翌レースの京成杯2着は、内にいたサンライズキールの落馬に驚いて怯んだことが敗因。蛯名が必死に鞭を入れていれ追っているシーンが目に焼きついている。良く立て直したものだ。菊花賞の伏兵として十分資格がある思う。
菊花賞だけに各馬の距離適性を見てみよう。
アンライバルドの父ネオユニヴァースは皐月賞・ダービーを勝ち、菊花賞でも0.2秒差の3着に入っている。母系はサドラーズウェルズ系で、有名な産駒にはオペラハウスがいる。その産駒にテイエムオペラオーやメイショウサムソンがいるから距離適性は申分ない。しかし、この馬の一瞬抜け出す鋭い脚はマイラーのように見える。
ナカヤマフェスタの父ステイゴールドは菊花賞では8着(0.5秒)だったが、春の天皇賞の2着があり、宝塚記念、有馬記念、日経賞などでも好走し、長い距離を苦にしなかった。また、母系のリボー系はジムフレンチ(バンブーアトラス:ダービー、バンブービギン:菊花賞)などに代表されるように長距離系と言っていい。
心配なのが、リーチザクラウンとブレイクランアウトである。
前者の父スペシャルウィークはダービーを勝ち、菊花賞は2着ながら春秋の天皇賞、JCなどを勝つなどまったく心配ないが、母系がシアトルスルー系である。母父のボールドルーラーはマイラーのイメージが強いし、祖母父も快速系のミスタープロスペクターなのである。ちょっと心配な面がある。
ブレイクランアウトは、父の父はミスタープロスペクターそして、母系はヴァイスリージェント系。この系統にはデュピティミニスターがいるが、その仔のフレンチデピュティがクロフネを出しているのでご存知の方もいるだろう。クロフネはダービー5着があるがスピードのあるマイラーだったと思っている。こちらも心配。
セイウンワンダーの父グラスワンダーは有馬記念を二度も勝っているから心配なさそうだが、中山2500は器用さが求められるコースであって長距離とは思えない。それ以上の長い距離を経験していないのが少し不安だが、グラスワンダーの母は万能型のサンデーサイレンスだから心配はないが、父の父シルヴァーホークはスタミナ系のロベルトの血と母系から快速系のダンジグの血が入っている。日本における産駒は3頭いるが、どれも2000以上の距離にいい成績を残していない。ちょっと心配である。
シェーンバルトはジャングルポケットにエリシオ、ステイヤーとは言いづらいところがある。エリシオ産駒には、目黒記念2勝のほかJC2着もあるポップロックがいる。ジャングルポケットは好きな馬だったが、府中コースが得意な器用さのない馬で、父トニービンと同様中距離馬のイメージだった。昨年の菊花賞を勝ったオウケンブルースリもジャングルポケット産駒であるから距離適性は大丈夫と見ていいのだろう。
あとイコピコの扱いである。マンハッタンカフェに母父ミスタープロスペクターでは距離適性に少々不安がつきまとう。神戸新聞杯は2馬身突き抜けた強い勝ち方だったが、人気になる馬ではない。神戸新聞の勝利は使われていた強みの勝利だったと思う。
神戸新聞杯の1着馬が本番でどうなっているか、番組改編になった平成12(2000)年からこの9年間を見てみると、9頭のうち4頭は不出走(フサイチソニック、シンボリクリスエス、キングカメハメハ、ディープスカイ)。
残り5頭の成績は<1、1、1、2>勝ったのはディープインパクトのみ。2着は3年前のドリームパスポート、勝ったのは神戸新聞杯3着だったソングオブウィンド。3着のケースはマンハッタンカフェが勝ったときのエアエミネム。4着は03年のゼンノロブロイ(1着ザッツザプレンティ)。5着が昨年のドリームジャーニーだった(1着オウケンブルースリ)。
狙えると見るか、本番ではいらないと見るか、評価の分かれるところだろう。
現時点でアンライバルドかナカヤマフェスタで迷っている。
ロジユニヴァースは何故出ないのだろう。体調に不安があるようだが、これが今年のポイントではないか。アンライバルドのライバルが自ら消えて行ったというのか。その辺を読まなくてはならないだろう。
ともあれ、当日のオッズとパドックが教えてくれるのを期待しよう。
今年の3歳牡馬クラッシックのレースは面白かった。皐月賞は前半59.1秒さほどハイペースとは思えなかったが先行したリーチザクラウン、ロジユニヴァースは13、14着惨敗。それがダービーで2着と1着に復活。一方、皐月賞を制したアンライバルドは不良馬場に12着の惨敗。有力馬のこれほど極端な勝ち負けは近年見たことがない。レベルが低いのかと思うと、夏の古馬混合戦を見れば明らかに今年の3歳はレベルが高い。レベルが低い年もクラッシックの勝ち馬が変わるが、レベルが高い年も優勝馬が変わってくる。すると菊は巷の噂通りリーチザクラウンの番なのか?
ロジユニヴァースと比べてアンライバルドの方が常識的にかなっている。悪い馬場で惨敗は許容範囲である。しかし、ハイペースだったとしても良馬場なら惨敗はいけない。名馬は5馬身以内に入らないとだめだ。
神戸新聞杯4着のアンライバルドは想定内。もし、休み明けで1着だったら、むしろ反動を懸念して消しである。前売りは人気を集めていない。これは歓迎できる材料だ。
ナカヤマフェスタは東スポ杯で狙ったことがある。ブレイクランアウトがいちょう特別で、インコースで包まれて出られず、一旦下げて外に回して4着になったレース振りから人気になっていたが、ナカヤマフェスタも新馬戦で内で包まれていたのを外に立て直して差し切っている。このレース振りが、エアグルーヴのいちょう特別を彷彿させた。翌レースの京成杯2着は、内にいたサンライズキールの落馬に驚いて怯んだことが敗因。蛯名が必死に鞭を入れていれ追っているシーンが目に焼きついている。良く立て直したものだ。菊花賞の伏兵として十分資格がある思う。
菊花賞だけに各馬の距離適性を見てみよう。
アンライバルドの父ネオユニヴァースは皐月賞・ダービーを勝ち、菊花賞でも0.2秒差の3着に入っている。母系はサドラーズウェルズ系で、有名な産駒にはオペラハウスがいる。その産駒にテイエムオペラオーやメイショウサムソンがいるから距離適性は申分ない。しかし、この馬の一瞬抜け出す鋭い脚はマイラーのように見える。
ナカヤマフェスタの父ステイゴールドは菊花賞では8着(0.5秒)だったが、春の天皇賞の2着があり、宝塚記念、有馬記念、日経賞などでも好走し、長い距離を苦にしなかった。また、母系のリボー系はジムフレンチ(バンブーアトラス:ダービー、バンブービギン:菊花賞)などに代表されるように長距離系と言っていい。
心配なのが、リーチザクラウンとブレイクランアウトである。
前者の父スペシャルウィークはダービーを勝ち、菊花賞は2着ながら春秋の天皇賞、JCなどを勝つなどまったく心配ないが、母系がシアトルスルー系である。母父のボールドルーラーはマイラーのイメージが強いし、祖母父も快速系のミスタープロスペクターなのである。ちょっと心配な面がある。
ブレイクランアウトは、父の父はミスタープロスペクターそして、母系はヴァイスリージェント系。この系統にはデュピティミニスターがいるが、その仔のフレンチデピュティがクロフネを出しているのでご存知の方もいるだろう。クロフネはダービー5着があるがスピードのあるマイラーだったと思っている。こちらも心配。
セイウンワンダーの父グラスワンダーは有馬記念を二度も勝っているから心配なさそうだが、中山2500は器用さが求められるコースであって長距離とは思えない。それ以上の長い距離を経験していないのが少し不安だが、グラスワンダーの母は万能型のサンデーサイレンスだから心配はないが、父の父シルヴァーホークはスタミナ系のロベルトの血と母系から快速系のダンジグの血が入っている。日本における産駒は3頭いるが、どれも2000以上の距離にいい成績を残していない。ちょっと心配である。
シェーンバルトはジャングルポケットにエリシオ、ステイヤーとは言いづらいところがある。エリシオ産駒には、目黒記念2勝のほかJC2着もあるポップロックがいる。ジャングルポケットは好きな馬だったが、府中コースが得意な器用さのない馬で、父トニービンと同様中距離馬のイメージだった。昨年の菊花賞を勝ったオウケンブルースリもジャングルポケット産駒であるから距離適性は大丈夫と見ていいのだろう。
あとイコピコの扱いである。マンハッタンカフェに母父ミスタープロスペクターでは距離適性に少々不安がつきまとう。神戸新聞杯は2馬身突き抜けた強い勝ち方だったが、人気になる馬ではない。神戸新聞の勝利は使われていた強みの勝利だったと思う。
神戸新聞杯の1着馬が本番でどうなっているか、番組改編になった平成12(2000)年からこの9年間を見てみると、9頭のうち4頭は不出走(フサイチソニック、シンボリクリスエス、キングカメハメハ、ディープスカイ)。
残り5頭の成績は<1、1、1、2>勝ったのはディープインパクトのみ。2着は3年前のドリームパスポート、勝ったのは神戸新聞杯3着だったソングオブウィンド。3着のケースはマンハッタンカフェが勝ったときのエアエミネム。4着は03年のゼンノロブロイ(1着ザッツザプレンティ)。5着が昨年のドリームジャーニーだった(1着オウケンブルースリ)。
狙えると見るか、本番ではいらないと見るか、評価の分かれるところだろう。
現時点でアンライバルドかナカヤマフェスタで迷っている。
ロジユニヴァースは何故出ないのだろう。体調に不安があるようだが、これが今年のポイントではないか。アンライバルドのライバルが自ら消えて行ったというのか。その辺を読まなくてはならないだろう。
ともあれ、当日のオッズとパドックが教えてくれるのを期待しよう。
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