NISAって何？

NISAについて近頃よく耳にする。
少額投資非課税制度というもので100円から資産運用ができるということらしい。
さらに、証券口座におけば、増えた資金に対する20％の所得税がかからないというのをうたっている。
無税にしてまで政府が勧める理由はいったい何だろう？マイナポイントと合わせて、わたしの七不思議のひとつである。

22年6月時点で日本の家計の保有する金融資産は2000兆円を超えているらしい。凄いね。うちには貯金は一円もないのに、いったいどこにそんな資産があるんだろうね。
これはこれで追求してみたい問題だ。
それはさておき、その金融資産の内、株式や投資信託、債券などの投資資産で保有する割合は15.5％にとどまっており、ほとんどが現金・預金となっているらしい。

2001年の小泉政権の時に、「貯蓄から投資」のスローガンが掲げられ、その後の政権に引き継がれてきている。しかし、政府が声を掛け続けているにもかかわらず、この20年間貯蓄を志向する傾向は変わらなかったようだ。
アナリストや市場関係者によると、「バブル崩壊やリーマンショックでリスクを避ける傾向が強まった」、「日本経済の低成長が続き日本株に投資するうまみが少なかった」、「デフレが進んでいたため貯金をすることが家計を守るという考えが広まった」という分析がなされている。

今年の11月28日に政府は「資産所得倍増プラン」を策定した。
NISAの総口座数を今後5年間で3400万とし、投資額も56兆円へと倍増させるという計画である。
2000兆円の資産を倍増させようという意図は何か？そしてなぜ、金融資産を投資に振り向けさせようとするのか？
そもそも投資資産で持とうが、現金・預金で持とうが、政府に何の不都合があるというのか？
どっちでも痛くも痒くもないと思うのだが。

すぐに思いつくのは、証券会社がバブル崩壊以降営業不振になっており、そのテコ入れとして株式運用を進めるという奴だ。
それにしても無税にするというのはやり過ぎじゃないか？裏で政治資金が動いているような匂いがする
それにしても、そもそも2000兆円の資産を持つ人は日本国民の何パーセントだろうか？
ほとんどの国民がかつかつの生活をしている。そんな人間がわざわざお金を工面して投資などするもんか。

われわれのような貧乏人を相手にせず、もっと高額所得者が資産運用したくなるような制度にしたらいいんじゃないか？
たとえば5000万円以上の預貯金をそのままにしていたら税金をかけるというような。
その方がよほど実効性があると思うんだけどね。
政府が単純に国民に対して無税にしようとするのは非常に疑わしい。
わたしの曲解ならいいが、今後のNISAに注目しておこう。