第34回 松阪音楽祭PARTⅣ
国際親善コンサート
プログラム
ジョヴァンニ・ガブリエリ作曲
2つの管楽器群のための「第7旋法による8声のカンツォーネ」
2つの管楽器群のための「ピアノとフォルテのソナタ」
モーツァルト作曲
弦楽器のためのアタージョとフーガハ短調K.546
≪休憩≫
モーツァルト作曲
レクイエムニ短調K.626
(ジェスマイアー補筆版)
ソプラノ:山村留美
アルト:小川智津留
テノール:山口静生
バリトン:小柴信之
合唱:MMCAモツレク合唱団(賛助出演:合唱団「うたおに」)
管弦楽:シンフォニア・ズエフィカSinfonia Suevica
指揮:ミヒャエル・エバーハード Michael Eberhardt
2017.10.30(月)19:00~
農業屋コミュニティ文化センター
自宅の近所でモツレクをやってくださるということで聴いてきました。
オーケストラはドイツ、バーデンヴェルデンヴェルク州とバイエルン州の州境のゼンデン(Senden)市を本拠に活動する市民オーケストラで、アマチュアの方と音楽学校教師等によって構成されているとのことでした。
指揮者のエバーハート氏はトランペットのソロ奏者としてハンブルク交響楽団、マンハイム交響楽団などと共演。バッハ作品のソリストとしてバーンスタインやサヴァリッシュとも共演したことがあるそうです。
指揮者としてはウルムノイウルムオーケストラ協会の常任指揮者として活躍中とのことでした。
(以上、プログラム記載の情報から勝手に要約)
編成は
第1ヴァイオリン9、第2ヴァイオリン8
ヴィオラ5、チェロ4、コントラバス1
クラリネット2、ファゴット2、トランペット2、
トロンボーン2、バストロンボーン1
ティンパニは三重高校の先生が受け持っておられました。
舞台上の並び方は対向配置。
左から第1Vn、チェロ(後方にコントラバス)、ヴィオラ、第2Vnでした。
管は私の席からはよく見えませんでした。
MMCAモツレク合唱団は、松阪音楽文化協会に属するいくつかの合唱団からの選抜メンバーと思われ、第九練習でお顔を拝した方も参加されていました。
県内では実力派で知られる「うたおに」の方々とほぼ半分ずつ、計43名の合唱団でした。
前半は管だけで2曲、弦だけで1曲。
トランペットはロータリー式のものを使っておられ、耳に優しい響きを聴かせてくれました。
管に比べると、弦のアンサンブルは音程、アンサンブルともにやや苦しい感じがしましたが、市民オケということで、熱意のこもった演奏ぶりと日本のアマチュア・オケとは一味違う、太く暖かい響きが印象的でした。
後半のレクイエムは、昔から聴きなれたジェスマイアー版。
速い目のテンポで、特に細部を弄ったりデフォルメすることなくストレートに演奏していました。
4人の歌手の皆さんも終始テンション高く、ピンと張りつめた歌唱を聴かせてくれました。
合唱も素直な声と表情が聴いていて心地よく、指揮者の求めるシンプルでストレートな音楽つくりをよく表現していたのではないでしょうか。
私はかなり前の方で見上げるようにして聴いていましたので、編成は小さいとはいえ、湯気の立つようなモーツアルトのレクイエムを全身で浴び続けた50分間でした。
先に書いたオーケストラの技術的な面も、いつしか気にならなくなって十分に堪能させてもらいました。
それにしても、かつてモツレクをレコードで聴いていた頃は、ラクリモサが済んでしまうと、とたん聴く気が無くなったりしたことがありましたが、今は、後半の楽曲にもかなり聴き応えを感じています。ジェスマイアー版についても再評価の声も聞かれますが、本当にこの版、なかなかいいじゃないですか!
さて、来年は今度は合唱団の方がドイツを訪れ、ふたたびモツレクを歌うという計画があるようですね。
御成功をお祈りいたします。
あとは、思いつくままに・・・・
レクイエム開始前のチューニングが独特でした。
管(のトップ)一人ずつ、コンマスの方が音を確かめているようでした。
最初はダメ出しでもしているのか?とか思ってしまいましたが、どうもそうではなさそうでした。
トロンボーンの人が音を派手に外したときは会場から笑いが漏れて和み(?)ました。
モツレクのトロンボーンと言えば「トゥーバ・ミルム」のところでソロがありますね。
大昔に県内の某オケでモツレクを歌ったとき、その箇所ではトロンボーンがほぼ壊滅状態だったことを思い出しますが、当夜のトロンボーンは見事でした。
キリエでの細かな音の動きもすばらしかったです。
そのキリエですが、終結間際の休止部分で、どなたか拍手されたようで一瞬ビクッとしましたがすぐに合唱とオケの大音量となり助かりました。
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