4月は、5つのコンサートに行くことができました。
その5番目がこちらです。
高橋真珠(またま)さんは、2年前に初めて聴かせていただき、特にイザイの無伴奏ソナタで鮮烈な印象を持ちました。
今回、2度目の演奏を楽しみにしておりました。
ピアノの中瀬あやさんは、もうお馴染みですが、演奏を聴くのはちょっとご無沙汰でしたので、こちらも楽しみにしていたものです。
お二人のトークをはさみながらコンサートは進みました。
様々なお話をされましたが、高橋さんの演奏へと移る切り替えの鮮やかなことに驚かされました。
「スイッチが入る」とは、まさにこのこと。
そして、前回(2年前)にも感じたことですが、とりわけ今回は約2メートル以内という超至近距離ということもあって、ヴァイオリンの豊かで力強い響きに圧倒されました。
あやさんのピアノは、これも(私が聴いた範囲では、いつもと同じで)程よい抑制とペダルをあまり使わない透明感のある響きでした。
高橋さんの幾分か「奔放な」感じのヴァイオリンと良い意味で好対照。よく合っていたのではないでしょうか。
ベートーヴェンは、その曲調もあって、やや淡々と丁寧な感じで聴きました。
今回のテーマが「LOVE AND PASSION」ということで、ベートーヴェンは「LOVE」主体だったということでしょうか。
そして、次曲のシューベルトは、まさに「愛と情熱」。
そして、イザイとバルトークは「PASSION」主体という感じでした。
私が感じたのは、高橋さんは「PASSION」系の曲、憂いを秘めた曲、情熱がほとばしる曲の演奏が素晴らしいのでは、ということです。
曲間のトークで、はじめてルーマニアを訪れたときの「ショック」について語られましたが、そのお話とバルトークの演奏とは見事に繋がっていました。
イザイの2曲は、ほとんど間を置かずアタッカで演奏されました。
これは圧巻でした。
前回と同じく、またもや帰宅後にCDを取り出して聴き返したくなったものです。
プログラムは、曲数としてはちょっと(かなり?)少なく、アット・ホーム以上にアット・ホームな雰囲気のこじんまりとしたコンサートでした。
聴衆の大半はご常連(?)のように思えました。
かつての病院の2階を改装した洋間で、靴もスリッパも脱いでこじんまりとした空間でしたが、どこかシューベルトが仲間たちと音楽を楽しんだシューベルティアーデってこんな感じだったのか、などと思っていたら、高橋さんが同じようなことをおっしゃったのでびっくりしました。
聞くところによると、高橋さんが伊勢に拠点を移されてから、ずっと続けてこられたご自宅でのホーム・コンサートの、今回はその発展形とのことでした。
アンコールはエルガーの「愛のあいさつ」でしたが、過度に甘美さを感じさせず直線的でやや力強さが前面に出た素朴で美しい演奏でした。
「こういうコンサートで、もう何度も何百回も『モンティのチャルダッシュ』や『チゴイネルワイゼン』を弾いて、みなさんに喜ばれているのですが、他にも素晴らしい曲はあるので・・・」というような意味のお話をされましたが、全くその通りですね。
所謂「有名曲」ばかりを聴き手のリクエストのままに演奏されていては、やる方も面白くないでしょうし、聴衆の鑑賞レパートリーも広がっていかないでしょう。
そういう意味でも、今回のプログラミングは大変魅力的でした。
もう少し曲数があってもよかったですけどね(笑)。
また、聴かせていただく機会を楽しみにしています。
その5番目がこちらです。
高橋真珠(またま)さんは、2年前に初めて聴かせていただき、特にイザイの無伴奏ソナタで鮮烈な印象を持ちました。
今回、2度目の演奏を楽しみにしておりました。
ピアノの中瀬あやさんは、もうお馴染みですが、演奏を聴くのはちょっとご無沙汰でしたので、こちらも楽しみにしていたものです。
プログラム
♪ベートーヴェン/ロマンス第2番ヘ長調op.50
♪シューベルト/ヴァイオリン・ソナタ(ソナチネ)第3番 ト短調 D.408
♪イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタより
・第4番より第1楽章「アルマンド」
・第2番より第4楽章「復讐の女神たち」
♪バルトーク/ルーマニア民俗舞曲(全6曲)
アンコール:エルガー/愛の挨拶
♪ベートーヴェン/ロマンス第2番ヘ長調op.50
♪シューベルト/ヴァイオリン・ソナタ(ソナチネ)第3番 ト短調 D.408
♪イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタより
・第4番より第1楽章「アルマンド」
・第2番より第4楽章「復讐の女神たち」
♪バルトーク/ルーマニア民俗舞曲(全6曲)
アンコール:エルガー/愛の挨拶
お二人のトークをはさみながらコンサートは進みました。
様々なお話をされましたが、高橋さんの演奏へと移る切り替えの鮮やかなことに驚かされました。
「スイッチが入る」とは、まさにこのこと。
そして、前回(2年前)にも感じたことですが、とりわけ今回は約2メートル以内という超至近距離ということもあって、ヴァイオリンの豊かで力強い響きに圧倒されました。
あやさんのピアノは、これも(私が聴いた範囲では、いつもと同じで)程よい抑制とペダルをあまり使わない透明感のある響きでした。
高橋さんの幾分か「奔放な」感じのヴァイオリンと良い意味で好対照。よく合っていたのではないでしょうか。
ベートーヴェンは、その曲調もあって、やや淡々と丁寧な感じで聴きました。
今回のテーマが「LOVE AND PASSION」ということで、ベートーヴェンは「LOVE」主体だったということでしょうか。
そして、次曲のシューベルトは、まさに「愛と情熱」。
そして、イザイとバルトークは「PASSION」主体という感じでした。
私が感じたのは、高橋さんは「PASSION」系の曲、憂いを秘めた曲、情熱がほとばしる曲の演奏が素晴らしいのでは、ということです。
曲間のトークで、はじめてルーマニアを訪れたときの「ショック」について語られましたが、そのお話とバルトークの演奏とは見事に繋がっていました。
イザイの2曲は、ほとんど間を置かずアタッカで演奏されました。
これは圧巻でした。
前回と同じく、またもや帰宅後にCDを取り出して聴き返したくなったものです。
プログラムは、曲数としてはちょっと(かなり?)少なく、アット・ホーム以上にアット・ホームな雰囲気のこじんまりとしたコンサートでした。
聴衆の大半はご常連(?)のように思えました。
かつての病院の2階を改装した洋間で、靴もスリッパも脱いでこじんまりとした空間でしたが、どこかシューベルトが仲間たちと音楽を楽しんだシューベルティアーデってこんな感じだったのか、などと思っていたら、高橋さんが同じようなことをおっしゃったのでびっくりしました。
聞くところによると、高橋さんが伊勢に拠点を移されてから、ずっと続けてこられたご自宅でのホーム・コンサートの、今回はその発展形とのことでした。
アンコールはエルガーの「愛のあいさつ」でしたが、過度に甘美さを感じさせず直線的でやや力強さが前面に出た素朴で美しい演奏でした。
「こういうコンサートで、もう何度も何百回も『モンティのチャルダッシュ』や『チゴイネルワイゼン』を弾いて、みなさんに喜ばれているのですが、他にも素晴らしい曲はあるので・・・」というような意味のお話をされましたが、全くその通りですね。
所謂「有名曲」ばかりを聴き手のリクエストのままに演奏されていては、やる方も面白くないでしょうし、聴衆の鑑賞レパートリーも広がっていかないでしょう。
そういう意味でも、今回のプログラミングは大変魅力的でした。
もう少し曲数があってもよかったですけどね(笑)。
また、聴かせていただく機会を楽しみにしています。
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