ベートーヴェン/交響曲第6番「田園」
NHK交響楽団
指揮:ロヴロ・フォン・マタチッチ
1967年、新潟でのライヴ録音 altus
届いたすぐに開封して聴きたいのがこういう音盤。
昨日、玄関先で受け取って、夕食後に即聴きました。
今まで聴いたいろんな「田園」に比して、これは、表面的には「美しくない」です。
ごつごつしています。
形も不揃いな流木を組み合わせて作られたログハウスみたいな外観ですが、一見ささくれだったようなその木肌に近寄ってみると、その表面は人為的でない自然の奇蹟の力によるかのような光沢を放っており、なんか容易に触れてはいけないのでは?と思わせてしまう雰囲気です。
(たぶん)何かと不器用であったろうマタチッチならではのベートーヴェン。
澄んだ水が流れ行くようなサラサラした終楽章はなんとも平凡な響きですが、不思議な感動が沸いてきます。
「流れ」そのものが神の手によるかのような・・・・。
こういうのが佐渡さんも言っている「田園」の難しさなのでしょうか。
1973年、75年の来日時のテレビやFMでいろいろ聴きました。
「バルシファル」前奏曲や「リエンツィ」序曲で、あのひたむきな指揮ぶりにみるみる涙が溜まってきたことがありました。
75年のブル8ではU野さんじゃないですが、なんとかなってしまうくらいに圧倒されました。
(あの3楽章の途中で鳴り響いた「ガッサ~ン」とていう音は何だったんだろ?)
私は当時の日記に「長生きせよ!マタチッチ」なんて綴ったりもしてました。
イタリア・オペラでも、あの舞台にかぶってきた長い手が印象的でした。
84年の来日時は、私は彼の老いに寂しさを禁じ得ませんでした。音楽は相変わらず凄かったですが・・・・。
アルトゥス盤中心に、彼の演奏をいくつか聴き直していきたくなった昨日でした。
すごいいいですねぇ。
最近「我が祖国」ウィーン放送SOの2枚組も買ってしまいました。
アルトゥス・レーベル、いいのですけどお値段が・・・!!!
やっぱり値下げセールはうれしいですね。
ウィーンRSOとのスメタナは、エア・チェック・テープで持ってて、どうしようか迷い中・・・。