静かな場所

音楽を聴きつつ自分のため家族のために「今、できることをする」日々を重ねていきたいと願っています。

ジュリーニの「英雄」(スカラ・フィル・シリーズ、一応、最終回)

2009年12月31日 19時09分17秒 | ベートーヴェン


ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」


管弦楽:ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団




指揮:カルロ・マリア・ジュリーニ




録音:1992年




悠久の大河の流れの如くなり


って、聴いてて思いました。
 全曲で59分数十秒、ただし第1楽章リピート有りです。この一連のシリーズ、9番だけ未録音で終わってしまったのですね。今日、やっと最後の1枚「英雄」を聴きました。この前聴いてから3年以上、経ってしまいました。ロス・フィルとの旧録を聴いてからは、もう4年近くになろうとしています。
 ゆったりと、本当にゆったりと流れる大河の演奏で、これはもう、極度の集中を強いられるか眠気を誘われるか、どっちもどっちと言えそうな牛歩演奏ですが、おかげで、さらりと行くような短いフレーズが目一杯の自己主張をして目の前を通り過ぎていくのです。
 前半の二つの楽章はとりわけ、その感じが見事です。オケとは別にきれいな音色の木管アンサンブルでも居るのかな?と思えるほどの豊かな響き。
 第3楽章の、じわじわ感もいい。
 終楽章だけは、私はちょっと遅すぎると感じました。特に後半は「また葬送行進曲?」って錯覚を起こしそうな・・・・。
「重さ」と言うよりは「緩さ」と言ってしまいそうな、そんな感じてす。自己の厳しい鍛錬の結果、他人には「緩い」とさえ思わせてしまう、それがジュリーニの「大きさ」「暖かさ」。一部では「貴族的」とか言われてましたが、私がこの温厚さを求める時は確かにあるのです。彼は裕福で、年齢のわりにはかなりお洒落で色鮮やかなセーターをいつも着てて、いつでも貧しい私達を迎え入れてくれる・・・・そんなイメージですね。もちろん、楽曲に対する謙虚さと厳しさも教えてくれる。
 ベルリン・フィルとのライヴ盤がいくつか出ていますね。買おうかな?ブルックナーの7番はFMで聴いたのと同じだと思うけど・・・。




 さて、大晦日の夜も更けて、間もなく「紅白歌合戦」ですね。


 今年も、拙ブログにお越し下さり、ありがとうございました。
 5年目に入り、テキトウ度もさらにひどくなってきましたが、愛想尽かさず見てくださった皆様方にはだだだた感謝です。

 来年も、よろしかったらお越し下さい。

 それでは、よいお年をお迎え下さい。








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2 コメント

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>yokochanさん (親父りゅう)
2009-12-31 20:38:36
温泉につかっているうちに知らぬ間に体力回復しているような不思議なエロイカですよ、これは。


今年もたくさんたくさん刺激を頂きました。
おかげで、年明け早々に「指環」の海へと船出しそうです(苦笑)。
また、いろいろとご教授下さい。
来年もよろしくお願いいたします。
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ジュリーニ (yokochan)
2009-12-31 19:33:30
こんばんは。
押し迫ってきましたね。

ジュリーニのエロイカは、ロスフィル盤しか聴いたことがないのですが、あちらは遅いなりに緊張感あふれてました。
スカラ盤は温もり感がありそうです。
ジュリーニはダンディで高潔。
DG時代のジャケットはいずれもカッコよかったです。

どうぞよいお年をお迎えください。
そして寒いですから、みなさまご自愛ください。
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