
ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」
管弦楽:ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団
指揮:カルロ・マリア・ジュリーニ
録音:1992年
悠久の大河の流れの如くなり
って、聴いてて思いました。
全曲で59分数十秒、ただし第1楽章リピート有りです。この一連のシリーズ、9番だけ未録音で終わってしまったのですね。今日、やっと最後の1枚「英雄」を聴きました。この前聴いてから3年以上、経ってしまいました。ロス・フィルとの旧録を聴いてからは、もう4年近くになろうとしています。
ゆったりと、本当にゆったりと流れる大河の演奏で、これはもう、極度の集中を強いられるか眠気を誘われるか、どっちもどっちと言えそうな牛歩演奏ですが、おかげで、さらりと行くような短いフレーズが目一杯の自己主張をして目の前を通り過ぎていくのです。
前半の二つの楽章はとりわけ、その感じが見事です。オケとは別にきれいな音色の木管アンサンブルでも居るのかな?と思えるほどの豊かな響き。
第3楽章の、じわじわ感もいい。
終楽章だけは、私はちょっと遅すぎると感じました。特に後半は「また葬送行進曲?」って錯覚を起こしそうな・・・・。
「重さ」と言うよりは「緩さ」と言ってしまいそうな、そんな感じてす。自己の厳しい鍛錬の結果、他人には「緩い」とさえ思わせてしまう、それがジュリーニの「大きさ」「暖かさ」。一部では「貴族的」とか言われてましたが、私がこの温厚さを求める時は確かにあるのです。彼は裕福で、年齢のわりにはかなりお洒落で色鮮やかなセーターをいつも着てて、いつでも貧しい私達を迎え入れてくれる・・・・そんなイメージですね。もちろん、楽曲に対する謙虚さと厳しさも教えてくれる。
ベルリン・フィルとのライヴ盤がいくつか出ていますね。買おうかな?ブルックナーの7番はFMで聴いたのと同じだと思うけど・・・。
さて、大晦日の夜も更けて、間もなく「紅白歌合戦」ですね。
今年も、拙ブログにお越し下さり、ありがとうございました。
5年目に入り、テキトウ度もさらにひどくなってきましたが、愛想尽かさず見てくださった皆様方にはだだだた感謝です。
来年も、よろしかったらお越し下さい。
それでは、よいお年をお迎え下さい。


今年もたくさんたくさん刺激を頂きました。
おかげで、年明け早々に「指環」の海へと船出しそうです(苦笑)。
また、いろいろとご教授下さい。
来年もよろしくお願いいたします。
押し迫ってきましたね。
ジュリーニのエロイカは、ロスフィル盤しか聴いたことがないのですが、あちらは遅いなりに緊張感あふれてました。
スカラ盤は温もり感がありそうです。
ジュリーニはダンディで高潔。
DG時代のジャケットはいずれもカッコよかったです。
どうぞよいお年をお迎えください。
そして寒いですから、みなさまご自愛ください。