昨日は、辻井伸行&読響~名曲の夕べ~を聴いてきました。
♪♪♪♪♪♪♪♪プログラム♪♪♪♪♪♪♪♪
モーツァルト/歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」序曲
ショパン/ヒアノ協奏曲第1番ホ短調op.11
ソリスト・アンコール:ショパン/ポロネーズ第6番「英雄」
休憩(15分間)
ベートーヴェン/交響曲第7番イ長調op.92
アンコール:モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲
ピアノ:辻井伸行
管弦楽:読売日本交響楽団
指揮:ニール・トムソン
三重県文化会館大ホール
2017.05.07 pm4:00開演
岡田文化財団主催の無料招待演奏会です。
会場は「ほぼ満席」みたいに感じられました。
無料招待、そして人気の辻井氏ですからね。
読響を聴く(見る)のは久しぶり。
おっ、コンサートマスターは懐かしい長原さん。
前にお顔を拝した時は大阪フィルのコンサートマスターであらしゃいました。
1曲目のモーツァルトからピアノがすでに置かれていました。
(もちろん蓋は閉まっていました。写真は開演前のものです)
特に人数を刈り込むことはなく、けっこう大人数での「コジ」序曲でした。
2曲目は(たぶん)みなさんお待ちかねの辻井氏登場。
ショパンのピーコン1番。
オケの序奏から胸かきむしるメロディに陶然となりました。
そしてピアノが入る・・・・。
聴衆の全視線が彼の両の手に向かっている、そんな雰囲気も感じました。
私も当然ながら、初めて生で聴く辻井氏のピアノに耳をそばだてる。
うん、やはり素晴らしい。
均整のとれたタッチ。そして、けっこう大胆に歌ったりもする。
オケは、やや大味な感じ。しかし、これは曲のせいでもあるかな?
などと思いつつ聴いていました。
実はこの曲、苦手です。
特に第1楽章が・・・。
何と言うか、部分的には胸ときめくのですが、端的に言うと「退屈」することが多い。
初めて聴いて以来45年以上のお付き合いですが、いまだにすれ違っているのです。
2番の方が10倍以上好き。
ということで、せっかく辻井氏が稀有な音色で弾いているにも関わらず漫然とした曲調(と私は感じている)に眠気を催しました。
第2楽章以降は、そんなこともなくしっかりと味わいましたけどね。
アンコールのポロネーズ第6番“英雄”は圧倒的でした。
いろいろ聴いてきた「英雄」ポロネーズのどれとも違う、変幻自在でありながら真っ当な演奏でした。
あんなにやりまくっても、決して音が乱れない、響きが汚くならない。
前夜に観たアニメでの、うどんを刻むアトムを思い起こさせるような粒のそろった快速オスティナート。
そして、時にはうんとメランコリックなムードも醸し出したりして、1曲の中で本当にいろんな景色を見せてくれた演奏でした。
これを聴けただけでも会場に来た価値は十分にありました。
ということで、後半のベートーヴェンは聴かずに帰るかも?なんて失礼なことも言っていた私ですが、ちゃんと最後まで聴いてきました。
そのベートーヴェンが意外に(本当に失礼だな!)良かった。
ニール・トムソンという指揮者については全然知らなかったのですが、なかなかいい指揮者だと思いました。
時々、指揮棒を後頭部あたりからバサッと自分の顔前へ振り下ろすミュンシュみたいな仕草が何気に気に入りました。
また、この無料招待客相手の地方公演でありながらリピート全部敢行のベト7を聴かせてくれたのはまさに天晴れと言うしかありません。
大好きな第3楽章のトリオの絶頂場面が4回も楽しめたし、第4楽章も振り出しに戻ってさらに熱を帯びていったのもよかった。
ホルン4人の強奏も爽快だったし、第2楽章がもったいぶらず大きな音でぐわ~んと開始されたのも胸に迫りました。
小細工やひねりはなかったけど、生々しく実直なベートーヴェンがずっと鳴っていて、感動させてくれました。
協奏曲でも交響曲でも、楽章ごとに拍手が起こりました(ほぼアタッカの場合は除いて)。
このようなコンサートになじみが薄い客が多いのは明らかでしたが、拍手はいずれもためらいがちに起こった「正直」な感じのものでした。
例えば、7番の第2楽章の終わりで、指揮者の棒はしばらく宙に留まったままでしたが、聴衆は余韻を味わいつつも固唾を飲んで指揮者を見つめていて、棒が降りた後に拍手が起こりました。
だから感興を削ぐような拍手は一度もありませんでした。
こういうコンサートでは、パンフに一言書くとか、ちょっと工夫すればいいのだと思いました。
(ワンコインコンサートでは、いろいろとやっています)
会場の外では恒例の鯉吹かし、そして、フリーマーケット。
↓過去の岡田財団主催コンサート
スクロヴァチェフスキ指揮ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィル(2011年)
エド・デ・ワールト指揮ロイヤル・フランダース・フィルハーモニー(2012年)
小林研一郎指揮日本センチュリー響(2015年)
♪♪♪♪♪♪♪♪プログラム♪♪♪♪♪♪♪♪
モーツァルト/歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」序曲
ショパン/ヒアノ協奏曲第1番ホ短調op.11
ソリスト・アンコール:ショパン/ポロネーズ第6番「英雄」
休憩(15分間)
ベートーヴェン/交響曲第7番イ長調op.92
アンコール:モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」序曲
ピアノ:辻井伸行
管弦楽:読売日本交響楽団
指揮:ニール・トムソン
三重県文化会館大ホール
2017.05.07 pm4:00開演
岡田文化財団主催の無料招待演奏会です。
会場は「ほぼ満席」みたいに感じられました。
無料招待、そして人気の辻井氏ですからね。
読響を聴く(見る)のは久しぶり。
おっ、コンサートマスターは懐かしい長原さん。
前にお顔を拝した時は大阪フィルのコンサートマスターであらしゃいました。
1曲目のモーツァルトからピアノがすでに置かれていました。
(もちろん蓋は閉まっていました。写真は開演前のものです)
特に人数を刈り込むことはなく、けっこう大人数での「コジ」序曲でした。
2曲目は(たぶん)みなさんお待ちかねの辻井氏登場。
ショパンのピーコン1番。
オケの序奏から胸かきむしるメロディに陶然となりました。
そしてピアノが入る・・・・。
聴衆の全視線が彼の両の手に向かっている、そんな雰囲気も感じました。
私も当然ながら、初めて生で聴く辻井氏のピアノに耳をそばだてる。
うん、やはり素晴らしい。
均整のとれたタッチ。そして、けっこう大胆に歌ったりもする。
オケは、やや大味な感じ。しかし、これは曲のせいでもあるかな?
などと思いつつ聴いていました。
実はこの曲、苦手です。
特に第1楽章が・・・。
何と言うか、部分的には胸ときめくのですが、端的に言うと「退屈」することが多い。
初めて聴いて以来45年以上のお付き合いですが、いまだにすれ違っているのです。
2番の方が10倍以上好き。
ということで、せっかく辻井氏が稀有な音色で弾いているにも関わらず漫然とした曲調(と私は感じている)に眠気を催しました。
第2楽章以降は、そんなこともなくしっかりと味わいましたけどね。
アンコールのポロネーズ第6番“英雄”は圧倒的でした。
いろいろ聴いてきた「英雄」ポロネーズのどれとも違う、変幻自在でありながら真っ当な演奏でした。
あんなにやりまくっても、決して音が乱れない、響きが汚くならない。
前夜に観たアニメでの、うどんを刻むアトムを思い起こさせるような粒のそろった快速オスティナート。
そして、時にはうんとメランコリックなムードも醸し出したりして、1曲の中で本当にいろんな景色を見せてくれた演奏でした。
これを聴けただけでも会場に来た価値は十分にありました。
ということで、後半のベートーヴェンは聴かずに帰るかも?なんて失礼なことも言っていた私ですが、ちゃんと最後まで聴いてきました。
そのベートーヴェンが意外に(本当に失礼だな!)良かった。
ニール・トムソンという指揮者については全然知らなかったのですが、なかなかいい指揮者だと思いました。
時々、指揮棒を後頭部あたりからバサッと自分の顔前へ振り下ろすミュンシュみたいな仕草が何気に気に入りました。
また、この無料招待客相手の地方公演でありながらリピート全部敢行のベト7を聴かせてくれたのはまさに天晴れと言うしかありません。
大好きな第3楽章のトリオの絶頂場面が4回も楽しめたし、第4楽章も振り出しに戻ってさらに熱を帯びていったのもよかった。
ホルン4人の強奏も爽快だったし、第2楽章がもったいぶらず大きな音でぐわ~んと開始されたのも胸に迫りました。
小細工やひねりはなかったけど、生々しく実直なベートーヴェンがずっと鳴っていて、感動させてくれました。
協奏曲でも交響曲でも、楽章ごとに拍手が起こりました(ほぼアタッカの場合は除いて)。
このようなコンサートになじみが薄い客が多いのは明らかでしたが、拍手はいずれもためらいがちに起こった「正直」な感じのものでした。
例えば、7番の第2楽章の終わりで、指揮者の棒はしばらく宙に留まったままでしたが、聴衆は余韻を味わいつつも固唾を飲んで指揮者を見つめていて、棒が降りた後に拍手が起こりました。
だから感興を削ぐような拍手は一度もありませんでした。
こういうコンサートでは、パンフに一言書くとか、ちょっと工夫すればいいのだと思いました。
(ワンコインコンサートでは、いろいろとやっています)
会場の外では恒例の鯉吹かし、そして、フリーマーケット。
↓過去の岡田財団主催コンサート
スクロヴァチェフスキ指揮ザールブリュッケン・カイザースラウテルン・ドイツ放送フィル(2011年)
エド・デ・ワールト指揮ロイヤル・フランダース・フィルハーモニー(2012年)
小林研一郎指揮日本センチュリー響(2015年)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます