静かな場所

音楽を聴きつつ自分のため家族のために「今、できることをする」日々を重ねていきたいと願っています。

ストラヴィンスキー/組曲「火の鳥」1919年版(バーンスタイン指揮NYP)

2009年08月23日 23時50分07秒 | バーンスタイン(東欧、ロシアの音楽)
レコードの時代から聴いてた若きバーンスタインの快演。
久しぶりに聴きました。


ストラヴィンスキー/バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)


管弦楽:ニューヨーク・フィルハーモニック


指揮:レナード・バーンスタイン


録音:1957年1月


この演奏を初めて聴いたのは17センチLP。
あの17センチ盤は音がよくなかった。高域がマスクされたこもった音で、なんか残念な印象だった。
CBSソニーの17センチ盤は、なぜかこういうダメ音が多かったと記憶する。
その後、「新世界より」とフィルアップされた盤を友人が購入。
それを借りてカセットに録った。
これはいい音だった。
あとでCDを聴いて分かったのだが、LP時代の演奏はけっこう人工的なエコーが付加されていたのだ。
この「火の鳥」もそうだし「ペトルーシュカ」もそうだった。
まあ、別にいいんだけど・・・。

さて、この演奏は1957年の録音。
私が生まれる9ヶ月前。
バーンスタイン、39歳の時の演奏である。
当時は「気鋭」の指揮者と見られてたかな?

今、聴くと、けっこうオーソドックスな演奏。特にどこがどうって耳新しいことはしていない。
生々しい録音(これ、ホンマにいい音ですね、この時代としては)によって、レコードで聴いてた頃には気づかなかった金管のラフさなどがけっこう目だったもする。
でも、やっぱりレニーだな。
「王女たちのロンド」の入りの管のリレーの、なんとも言えない緊張感と言うか生演奏的と言うか・・・。
「練習せずにぶっつけでやっているんだろ?」と疑われそうな生々しい雰囲気を醸し出すのがレニー&NYP録音の不思議であり魅力。

「魔王カッチェイの踊り」の終結をバサッと切って音を止めてるが、74年の名古屋公演ではここで客席からつられて拍手が起こったっけ。
「子守歌」も、デリケートなオーケストラ・コントロールと言うよりは、「さあ、ていねいにやっていこか!」って感じなんだけど好感持つなあ。
フィナーレのホルンの出やハープの一音一音に、なぜか感動してしまう。
そのフィナーレも「至極真っ当アプローチ」。
久しぶりにこういう演奏を聴くと、逆に新鮮な感じがする。
そして心は多感な中学時代にタイムスリップ・・・。
中学生の僕は、このフィナーレをもっと迫力出そうと、カセットにコピーする時にバスドラムが聞こえる左チャンネルを打音に合わせてレヴェル・アップしてた。
あのカセットには、レニーの「火の鳥」とカラヤンの「春の祭典」を入れてた。ハルサイは、へんてこな所で面変わりにしてたなぁ。

夏の終わりのバーンスタイン特集、明日もできるかな???





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2 コメント

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Unknown (謙一)
2009-08-24 23:19:11
初めて買ったのはLP時代、DG盤(イスラエル・フィル)との録音。カッチェイ→子守唄は完全に分けるカットで最初からならされました。

NYPとのこの録音は、フランス盤の廉価CD。
最近のはすごく音がきれいにされてるけど、そうでないCDでした。
僕にとってのNYP盤は、出だしの後のヴァイオリンが高い音でウニュウニュさせる音が、印象に残りました。
ここを聴きたいと思わせる録音です。


人工的エコーはバーンスタインCBS時代のトレードマークだったと思います。

明日はレニーの誕生日ですね。
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>謙一さん (親父りゅう)
2009-08-25 18:47:20
>出だしの後のヴァイオリンが高い音でウニュウニュさせる音が、印象に残りました。


この演奏が「火の鳥」初聴き盤だったのですが、私も、あのウニョウニョがすごく印象に残りました。
なんか、禁断の「ゲンダイ音楽」の世界を垣間見たような独特の感じでしたよ。

同演奏でも、温室がレコードとCDでは違ったし、CDでも、出る毎に音が違ったりして困りますね。
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