ほぼルーティンな毎日を送っていると本当に日が過ぎ行くのが速い。
今日から8月。
暑い!
7月はベルリン・コンツェルトハウス管以外に三つのコンサートに出かけた(いずれも三重県内)。
例によってタイミングは逸したが、忘れないように書いておきたいと思う。
音楽イベント「野口雨情と南伊勢」
7月20日(土)、久しぶりに南伊勢町まで車を走らせた。
けっこう早く会場に着いたので、一番前ほぼ真ん中の席を確保。
視力がイマイチなので前方じゃないと出演者の表情とかがよく見えないから。
開演までまだまだ時間があるって思っていたら、プログラムに記載されていないステージが始まった。
愛知県蟹江町のスポーツ少年団「TEAM K」の皆さんによるダンス。
当地で合宿中と言うことで特別出演となったようだ。
全国レベルのようで、ダイナミックでキレのあるパフォーマンスに圧倒された。
子ども達のステージ・マナーも素晴らしく、また、これは基本なのだろうが、ハードな動きの連続でかなり疲れているだろうと思われたが、全員が決して笑顔を崩さない、その徹底ぶりは流石(さすが)だった。
さて、開演時間となり本来のプログラムが始まった。
まず楽しみにしていたのは南伊勢町子ども合唱団キンダーコアである。
中瀬あやさんが中心になって指導している児童合唱団。
3年前に発足して以来、活動の様子はネット上などで見聞きしてきたが実際に聴くのは今回が初めてだった。
10人の子ども達が、緊張しながらも細やかで懸命な歌声を聴かせてくれた。
ピアノの光田真知子さんは、実は彼女が小学2年の頃から知っているが、大人になってから、地元でピアノ教室を開いていたり各地でピアノ演奏をしたりしていることなどを知ったのは、実はつい最近のことである。
驚くとともに大いに嬉しく思った。
彼女の弾くピアノは、キンダーコアの子たちの歌声と融和していて実に心地よかった。
次いで、地元の二つの音楽団体の出番であったが、申し訳ないことに長旅と先ほどのTEAM Kの圧倒的なステージの渦中にいた疲れも出て「休憩モード」で聴いてしまった。
第1部の最後は(プログラムに記載はなかったが)中瀬あや(ピアノ)、高橋真珠(ヴァイオリン)、三谷結子(ソプラノ)による日本歌曲のステージ。
「赤いくつ」、「十五夜お月さん」(以上、野口雨情作詞、本居長世作曲)、「赤とんぼ」(三木露風作詞、山田耕筰作曲)の3曲が演奏された。
印刷された曲順から若干の変更があった。
プログラム後半は、このお三方によるクラシック・コンサート。
中瀬さんの3曲は、今までにも(たぶん)何度か聴いており、個人的には、もう少し難易度の高い、あるいは初めて聴く曲をやってほしかったが、彼女は「音楽好きの裾野を広げる」という使命みたいなものをいつも持ってステージに上がっていて、特に、この日は客席に子ども達も多くいたことから、こういう選曲になったのであろう。
また、他のプログラムも全てピアノを担当し合唱の指揮もする、という「出ずっぱり」状態であったから、自分だけの曲目に十分に時間をかけられなかったのかも知れない。
しかし、平易な曲とは言え、3曲それぞれに味わい深く、また、今までに聴いた彼女の同じ曲の演奏とも印象はちがって聴こえた。
「エリーゼのために」など、学校勤めをしていた時分には、あっちからもこっちからも聴こえてくるような感じの曲だったし、ディスクに入っている有名ピアニストの演奏も、聴くのをつい飛ばしてしまいがち。
この日の演奏のように一音一音が静寂の中で光りながら生まれ出るように聴けることは、あまりない。
「花の歌」を聴いていて、今回は「ショパンのノクターンに似た曲があったよなぁ」なんて思ったりした。
高橋真珠さんのヴァイオリンを聴くのは三度目。
前に聴いたイザイやバルトークがとてもよかったからかも知れないが、私は彼女のヴァイオリンから不思議と東欧の香りを(勝手に)感じてしまう。
第1部の童謡でのオブリガートも、「あれっ?これって日本の楽曲だったよなぁ。なんか東ヨーロッパの民謡みたい」なんて思ってしまった(東欧に行ったことはありませんが・・・イメージです)。
もちろん、日本歌曲に滲み出た古来の旋法と東欧の旋法に何かしら共通するものがあるのかも知れないが(そんなことは、大学のときにほんのちょっと勉強したけど、今はすっかり忘れてしまった)。
高橋さんはMC無しで4曲を演奏された。
有名な「G線上のアリア」は、私は原曲の方が数段好きで、ヴァイオリン版は正直なところディスク鑑賞では、ほとんどいいと思ったことはなかったが、この日の演奏は本当に心に沁みた。
三谷結子さんの歌声を聴くのは2012年以来。
その歌声はとても安定していて、低音から高音まで心地よく、そして声量も十分。
表情や仕草も素晴らしく、一曲ごとに会場全体がどんどん魅了されていくのが背中で分かった(私、最前列で聴いていたのです)。
「赤いくつ」の簡素ながら悲哀の表情から始まり、ウィーンゆかりの2曲、カッチーニ、プッチーニときて、最後の「聞こえるジプシー・ヴァイオリン」(喜歌劇「マリツァ伯爵夫人」より)のころには会場はかなり沸いていた。
いや、ほんとすばらしかった。
今日から8月。
暑い!
7月はベルリン・コンツェルトハウス管以外に三つのコンサートに出かけた(いずれも三重県内)。
例によってタイミングは逸したが、忘れないように書いておきたいと思う。
音楽イベント「野口雨情と南伊勢」
7月20日(土)、久しぶりに南伊勢町まで車を走らせた。
けっこう早く会場に着いたので、一番前ほぼ真ん中の席を確保。
視力がイマイチなので前方じゃないと出演者の表情とかがよく見えないから。
開演までまだまだ時間があるって思っていたら、プログラムに記載されていないステージが始まった。
愛知県蟹江町のスポーツ少年団「TEAM K」の皆さんによるダンス。
当地で合宿中と言うことで特別出演となったようだ。
全国レベルのようで、ダイナミックでキレのあるパフォーマンスに圧倒された。
子ども達のステージ・マナーも素晴らしく、また、これは基本なのだろうが、ハードな動きの連続でかなり疲れているだろうと思われたが、全員が決して笑顔を崩さない、その徹底ぶりは流石(さすが)だった。
さて、開演時間となり本来のプログラムが始まった。
まず楽しみにしていたのは南伊勢町子ども合唱団キンダーコアである。
中瀬あやさんが中心になって指導している児童合唱団。
3年前に発足して以来、活動の様子はネット上などで見聞きしてきたが実際に聴くのは今回が初めてだった。
10人の子ども達が、緊張しながらも細やかで懸命な歌声を聴かせてくれた。
ピアノの光田真知子さんは、実は彼女が小学2年の頃から知っているが、大人になってから、地元でピアノ教室を開いていたり各地でピアノ演奏をしたりしていることなどを知ったのは、実はつい最近のことである。
驚くとともに大いに嬉しく思った。
彼女の弾くピアノは、キンダーコアの子たちの歌声と融和していて実に心地よかった。
次いで、地元の二つの音楽団体の出番であったが、申し訳ないことに長旅と先ほどのTEAM Kの圧倒的なステージの渦中にいた疲れも出て「休憩モード」で聴いてしまった。
第1部の最後は(プログラムに記載はなかったが)中瀬あや(ピアノ)、高橋真珠(ヴァイオリン)、三谷結子(ソプラノ)による日本歌曲のステージ。
「赤いくつ」、「十五夜お月さん」(以上、野口雨情作詞、本居長世作曲)、「赤とんぼ」(三木露風作詞、山田耕筰作曲)の3曲が演奏された。
印刷された曲順から若干の変更があった。
プログラム後半は、このお三方によるクラシック・コンサート。
中瀬さんの3曲は、今までにも(たぶん)何度か聴いており、個人的には、もう少し難易度の高い、あるいは初めて聴く曲をやってほしかったが、彼女は「音楽好きの裾野を広げる」という使命みたいなものをいつも持ってステージに上がっていて、特に、この日は客席に子ども達も多くいたことから、こういう選曲になったのであろう。
また、他のプログラムも全てピアノを担当し合唱の指揮もする、という「出ずっぱり」状態であったから、自分だけの曲目に十分に時間をかけられなかったのかも知れない。
しかし、平易な曲とは言え、3曲それぞれに味わい深く、また、今までに聴いた彼女の同じ曲の演奏とも印象はちがって聴こえた。
「エリーゼのために」など、学校勤めをしていた時分には、あっちからもこっちからも聴こえてくるような感じの曲だったし、ディスクに入っている有名ピアニストの演奏も、聴くのをつい飛ばしてしまいがち。
この日の演奏のように一音一音が静寂の中で光りながら生まれ出るように聴けることは、あまりない。
「花の歌」を聴いていて、今回は「ショパンのノクターンに似た曲があったよなぁ」なんて思ったりした。
高橋真珠さんのヴァイオリンを聴くのは三度目。
前に聴いたイザイやバルトークがとてもよかったからかも知れないが、私は彼女のヴァイオリンから不思議と東欧の香りを(勝手に)感じてしまう。
第1部の童謡でのオブリガートも、「あれっ?これって日本の楽曲だったよなぁ。なんか東ヨーロッパの民謡みたい」なんて思ってしまった(東欧に行ったことはありませんが・・・イメージです)。
もちろん、日本歌曲に滲み出た古来の旋法と東欧の旋法に何かしら共通するものがあるのかも知れないが(そんなことは、大学のときにほんのちょっと勉強したけど、今はすっかり忘れてしまった)。
高橋さんはMC無しで4曲を演奏された。
有名な「G線上のアリア」は、私は原曲の方が数段好きで、ヴァイオリン版は正直なところディスク鑑賞では、ほとんどいいと思ったことはなかったが、この日の演奏は本当に心に沁みた。
三谷結子さんの歌声を聴くのは2012年以来。
その歌声はとても安定していて、低音から高音まで心地よく、そして声量も十分。
表情や仕草も素晴らしく、一曲ごとに会場全体がどんどん魅了されていくのが背中で分かった(私、最前列で聴いていたのです)。
「赤いくつ」の簡素ながら悲哀の表情から始まり、ウィーンゆかりの2曲、カッチーニ、プッチーニときて、最後の「聞こえるジプシー・ヴァイオリン」(喜歌劇「マリツァ伯爵夫人」より)のころには会場はかなり沸いていた。
いや、ほんとすばらしかった。
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