歴史だより

東洋と西洋の歴史についてのエッセイ

≪石の形について~大竹英雄『囲碁「形」の覚え方』より≫

2022-07-24 18:55:34 | 囲碁の話
≪石の形について~大竹英雄『囲碁「形」の覚え方』より≫
(2022年7月24日投稿)

【はじめに】


 前回のブログでは、囲碁の石の動きの名称についてまとめてみた。
 さて、今回および次回のブログでは、囲碁の石の形について、解説してみたい。
 石の形を説明するにあたり、次の名著を参照した。
〇大竹英雄『囲碁「形」の覚え方―形の基本と実戦での用い方』永岡書店、1975年[1984年版]
〇三村智保『石の形 集中講義』毎日コミュニケーションズ、2006年

 今回のブログでは、前者の大竹英雄氏の著作を参照して、石の形について考えてみたい。あわせて、実戦にも対応しうる問題も付記してみたので、挑戦していただきたい。



【大竹英雄『囲碁「形」の覚え方』】

囲碁形の覚え方.

【三村智保『石の形 集中講義』毎日コミュニケーションズはこちらから】

石の形 集中講義―楽に身につくプロの感覚 (MYCOM囲碁ブックス)






大竹英雄『囲碁「形」の覚え方―形の基本と実戦での用い方』永岡書店、1975年[1984年版]

本書の目次は次のようになっている。
【もくじ】
第1章 形の基礎
形について
1 形とは
2 筋との関係

愚形
1 形の能率について
2 コリ形
3 アキ三角
4 陣笠
5 ダンゴ
6 トックリ形
7 頭をぶつける形
8 サカレ形
9 タケフの両ノゾキ

形の種類と用途
1 ナラビ
2 コスミ
3 一間トビ
4 ケイマ
5 ポンヌキ
6 亀の甲
7 3子の真ん中
8 二立三析

第2章 実戦上の形
これが形だ
1  実戦に役だつ形
2  単ツギ(固ツギ)
3  カケツギ
4  働いたツギ
5  タチ・サガリ・ノビ
6  ツケ・ツケノビ他
7  コスミツケ
8  キリチガエ
9  ハネ・2子の頭
10 二段バネ
11 フクラミ・ヘコミ
12 ツキアタリ
13 マガリ
14 シボリ
15 カケ
16 コウ
17 本手
18 肩ツキ
19 シチョウ関係
20 二段バネの応じ方
21 サバキの形
22 攻め

実戦と形 ――十段位決定・五番勝負第3局より
はじめに
布石
隅の定石
せり合いのアヤ
形の比較
反撃
ノゾかれる形
隅を動き出す
白の固め方
肩ツキの形
形の急所
地に甘くなる攻め
攻めの急所
敗着――ダメヅマリ
黒の反撃
危険な応手
秒ヨミに追われる
最終譜

あとがき



さて、今回の執筆項目は次のようになる。


・石の形について
【第1章 形の基礎】より
・ダンゴ形
・頭をぶつける形~ツキアタリの形
・一間トビ
・ケイマ
・二立三析

【第2章 実戦上の形】より
・フクラミ
・ヘコミ
・コウ
・本手







石の形について


石の形というのは、経験によって理解されている能率的な好形をいう。
その形がなぜに理想形なのか、あるいは効率のよい形なのかと問われても、必ずしも論理的に説明のつかないような例が少なくないようだ。

しかし、ある状況において、ある形が最も的確とされる場合、「それは形だ」と言うような表現がなされる。こうしたいわゆる形は、理論よりもむしろ感覚的に把握することがたいせつだと、大竹英雄氏はいう。

いかなる場合にどのような形をとるべきかを直感で発見できるようになることが大事。
むろん碁は生き物であるから、ちょっとした配石の関係で、当然と思われる形が不適当な場合も少なくない。しかし、実戦においてただちに応用できるよう、形をしっかりのみ込むことが肝要である。
(大竹英雄『囲碁「形」の覚え方』永岡書店、1975年[1984年版]、112頁)

ダンゴ


石の固まっている形をダンゴという。
例えば、次図では、黒7子が集まっている。これはダンゴの典型である。
実戦で打っていて、このような形ができるようでは、まず打ち方に欠陥があったとしかいいようがない。
【ダンゴの典型】
≪棋譜≫(40頁の1図)
棋譜再生



さて、ダンゴ形に関連する例題を2題だされている。
【例題Ⅰ】(白の手番)
≪棋譜≫(41頁)
☆左の白4子は助からないが、これを利用して、黒をダンゴに導いてほしい。
棋譜再生

【例題Ⅰの失敗】
≪棋譜≫(42頁の1図)
棋譜再生

・白1、3とふつうにアテていくのでは、シチョウが悪くて、黒2、4と逃げ出されて、どうにもならない。

【例題Ⅰの正解:切ってカケる】
≪棋譜≫(42頁の2図)
棋譜再生

・白1と切って3とカケるのがシボリの筋。
⇒黒をダンゴに導くうまい手段。
・黒4には白1の1子を犠牲として白5とアテる。

【正解の続き:完全なダンゴ形に】
≪棋譜≫(42頁の3図)
棋譜再生

・黒はやむなく6と白の1子を取ることに。
・次に白に7を利かされて、黒6、8および黒(3, 十五、つまり黒8の左)、(4, 十六、つまり黒8の下)、(5, 十六)、(5, 十五、つまり黒8の右)の一群が、完全なダンゴ形になってしまった。



【例題Ⅱ】(黒の手番)
≪棋譜≫(41頁)


☆今度は、黒の取られている石を大いに利用してほしいというテーマである。

【例題Ⅱの正解:ホウリコミから】
≪棋譜≫(43頁の1図)
棋譜再生

・黒1のホウリコミからいくのがうまい筋。
・白2と取らせて、黒3とアテる。

【正解の続き:アテを利かしてツケる】
≪棋譜≫(43頁の2図)
棋譜再生

・白4とツゲば、黒5のアテを利かして、さらに黒7とツケていく。
※白はこれだけでも降参といった形であるが……

【さらに続き:白は泣きっ面にハチ】
≪棋譜≫(43頁の3図)
棋譜再生

・黒9のアテをピッタリ白は利かされる。
・おまけに黒11から15までとサカれる。
⇒白はまさに泣きっ面にハチ。
※前図黒7の筋はたいせつな手。
(大竹英雄『囲碁「形」の覚え方』永岡書店、1975年[1984年版]、40頁~43頁)

頭をぶつける形


「第1章 形の基礎」の「7 頭をぶつける形」では、次のように述べている。
コリ形、アキ三角、陣笠、ダンゴ、トックリ形は、黒の単独の形のうちから、悪いものを選んだ。
本項からの、頭をぶつける形、サカレ形、タケフの両ノゾキは、相手の石との接触において生ずる悪形をとりあげている。

【ツキアタリの形】
≪棋譜≫(48頁の1図)
棋譜再生

・白1と下の黒にツキアタっていく形。
⇒これは多くの場合、悪い形と知るべきである。
(むろん、いつの世にも例外というものはある)

【ナダレ定石】
≪棋譜≫(48頁の2図)
棋譜再生

☆定石を学ぶときに必ずあらわれるナダレ定石。
・黒1の下ツケに対して、白が右方下辺に壁をつくる手段として、2とツキアタり、白4とナダれていくのは、常法となっている。
※このナダレ定石と、他の頭をぶつける形(たとえば、1図白1)とは、区別して考えなければならないという。
(大竹英雄『囲碁「形」の覚え方』永岡書店、1975年[1984年版]、48頁)

一間トビ


<一間トビに悪手なし>は、まことに的確に一間トビの働きを表現している。
ナラビ、コスミよりも、いっそう応用範囲が広い。
たとえば、<逃げは一間トビ>というふうに、足の早い打ち方でもある。

【デギリの備えとしての一間トビ】
≪棋譜≫(82頁の1図)
棋譜再生
・これは備えとしての一間トビを示したもの。
(一つの形であることは初級者でも知っている)
・むろん、白い(4, 十五)からのデギリに備えたもの。
※この図は、足が早いとかいうのではなく、堅実な打ち方として推奨される。

これに対して、次の一間トビは、逃げのそれ。
【逃げは一間トビの例】
≪棋譜≫(82頁の2図)
棋譜再生
・白1、3の一間トビは、それこそ逃げる一手の一間トビ。
※このような場合、コスんで逃げるのは足がおそく、ケイマ(たとえば白い(5, 十一、つまり白1の上)などは、傷(黒ろ(4, 十二、つまり白1の左))を残すことになる。



一間トビに関連して、次のような例題が出されている。

【例題Ⅰ】(黒の手番)
≪棋譜≫(85頁)
☆白3のあと、黒は左辺をどう打つか。


【例題Ⅰの正解:正着~一間に備える】
≪棋譜≫(86頁の1図)
棋譜再生

・黒1と一間に備えて、じっくり白への攻めをみるのが好手。
※一つの形として記憶しておくこと。

【失敗:利かされ】
≪棋譜≫(86頁の2図)
棋譜再生

・上図の黒1を省くと、白1からの攻めがきびしい。
・黒は2と応ずるくらいだが、利かされ。

また、この黒2を省くと、次図のようになる。
【黒手抜きの場合】
≪棋譜≫(86頁の3図)
棋譜再生

・白1のツケコシがさらにきびしい攻めである。
・<ツケコシ切るべからず>で、黒2と受ければ、白5までで十分。
※黒は、い(2, 十三)の手入れが必要。
(大竹英雄『囲碁「形」の覚え方』永岡書店、1975年[1984年版]、85頁~86頁)

ケイマ


ケイマは、ご存じのように、将棋の桂馬の動きからつけられた名称である。

ケイマの形はいろいろなケースで活用される。
たとえば、<攻めはケイマ>と格言にいわれるように、相手の石を攻める一つの形にもなっている。地を囲うのに使われる場合もある。
ケイマに関する格言で、<ボーシにケイマ>というのがある。ボーシに対しては、ケイマに受けなさい、と教えてくれるのが、この格言である。
また、相手の石を圧迫していく手法の一つとしてケイマが使われる。

ケイマに関連した例題を2つ出している。
【例題Ⅰ】(黒の手番)
≪棋譜≫(91頁)
棋譜再生

☆こんな形は実戦ではよくみかける。
 黒の3子を助ける工夫をせよ。

【例題Ⅰの正解:ケイマに走るのが正着】
≪棋譜≫(92頁の1図)
棋譜再生

・黒1とケイマに走って連絡するのが正解。
・たとえば、このあと白い(3, 十四、つまり黒1の右)なら黒ろ(2, 十三、つまり黒1の上)で楽に連絡できる。

【正解の続き】
≪棋譜≫(92頁の2図)
棋譜再生

・白が強引に1とサエギろうとすれば、黒に2と切られて、逆に白の2子が取られてしまう。

なお1図で黒1で俗に切ると、どうなるか。
【失敗:俗手の切り】
≪棋譜≫(92頁の3図)
棋譜再生

・黒1と切っていくのは、この場合、簡明に白に2、4とツキ出されても、黒は助からない。
※黒い(2, 十一)なら白ろ(2, 十四)であるし、黒ろ(2, 十四)なら白い(2, 十一)で死形である。



【例題Ⅱ】(白の手番)
≪棋譜≫(91頁)
棋譜再生

☆左下隅のところを白がじょうずに連絡する方法がある。
 有名な問題であるそうだ。

【例題Ⅱの正解:ケイマの形が連絡法】
≪棋譜≫(93頁の1図)
棋譜再生

・知らないとちょっと気づかぬ筋であるが、白1と下からも上からもケイマの形で打つのがじょうずな連絡法。

【正解の続き】
≪棋譜≫(93頁の2図)
棋譜再生

・黒2とハネれば、いったん白3と下から受け、このあと黒い(3, 十六)には白ろ(2, 十七)とワタる。
・なお、黒ろ(2, 十七)は白い(3, 十六)と切られる。

【失敗:分断される】
≪棋譜≫(93頁の3図)
棋譜再生

・直接白1とワタろうとするのは、黒2ないし6と打たれて分断される。
・このあと白い(2, 十四)も、黒ろ(1, 十五)、白は(4, 十五)、黒に(4, 十四)でシチョウに取られるから、連絡はできない。
(大竹英雄『囲碁「形」の覚え方』永岡書店、1975年[1984年版]、88頁~93頁)

二立三析


この展開の原則は、1図のように、「2子黒石のタッている石からは黒1と三間にヒラくのが理想的」ということを意味している。
これも一つの形として記憶しておけば、なにかと便利である。
【二立三析の形】
≪棋譜≫(106頁の1図)
棋譜再生


【三立四析】
≪棋譜≫(106頁の2図)
棋譜再生

二立三析の原理を敷延すれば、三立四析となる。3子のタッている黒石からは1までヒラけるというのである。
ただし、三立の場合は、黒い(3, 十七、つまり黒1の下)と三析に打つほうが堅実である。

【一立二析】
≪棋譜≫(107頁の3図)
棋譜再生
また、一立二析も二立三析の原理の応用である。
というよりは、二立三析の基本と考えるべきかもしれない。
第3線にある1子の石(この形では白)よりは、白1と二間にヒラくのがふつうであり、ヒラキの原則とされる。



たとえ、二立三析が理想の形としても、現実にはウチ込まれる不安がなきにしもあらずである。
たとえば、次図の白1がそれである。

【二立三析のウチコミの対策】
≪棋譜≫(107頁の4図)
棋譜再生

・白1の場合、周囲の状況にもよるが、黒2とか黒い(4, 十三、つまり黒2の下)と打って、対処するものと記憶せよ。

次に、三立四析の場合のウチコミの対策はどうなるか。
【三立四析のウチコミの対策】
≪棋譜≫(108頁の5図)
棋譜再生

・三立四析の場合のウチコミ場所は、白1がふつう。
・そのときは、黒2とカケ、白3には黒4とツケコす筋で、サバく。
・黒10までと白を封じ込める。
※途中、白3で5といけば、黒6、白3、黒4で同型にもどる。

次に、実戦で出る形を示しておく。
【実戦で出る形~コリ形】
≪棋譜≫(108頁の6図)
棋譜再生

・黒1とツメ白2とヒラいたとき、黒3とコスミツケる。
・白は2、4の二立と白(3, 十一)の間が狭く、二立二析になっている。
 ⇒白のコリ形
※黒3のコスミツケが許されるゆえんである。

【白の「二立三析」の理想形】
≪棋譜≫(109頁の7図)
棋譜再生

・星の黒に対して、白が1とカカってきたときに、黒2とコスミツケて、白3とタタせるのは、悪いというのが常識。
・白に5と三間にヒラかれ、「二立三析」の理想形をあたえるからである。
(白5では、白い(4, 十、つまり白5の右)もある)

・そこで黒4で、次図の黒1といきなりハサんでいけば、どうなるか?
【白の厚い姿】
≪棋譜≫(109頁の8図)
棋譜再生

・黒1とハサんだ場合、白2のツケ以下、白16までと、白に厚味をあたえることになる。
⇒むろん黒としては不十分。
※要するに、前図黒2のコスミツケが白に理想形をあたえる原因になったのである。
(大竹英雄『囲碁「形」の覚え方』永岡書店、1975年[1984年版]、106頁~109頁)

フクラミ・ヘコミ~「第2章 実戦上の形」より


「第2章 実戦上の形」の「11 フクラミ・ヘコミ」について見てみよう。

◇フクラミ


・フクラミは、多くの場合、好形となるといわれる。

【フクラミの形】
≪棋譜≫(154頁の1図)
棋譜再生
・この白1がいわゆる「フクラミ」
⇒これで白の石は安定し、反対に黒の石が窮屈になってくる。
いいかえれば、黒としては白にこの1を許すこと自体に問題があると考えなければならない。
つまり、白が1と打つまえに、黒1と打つべき急所にあたる。

◇ヘコミ


・フクラミに対応するのが「ヘコミ」
ヘコミが急所になるケースも少なくない。
【ヘコミの形】
棋譜再生

≪棋譜≫(154頁の2図)
・白4がいわゆるヘコミの形。
※ヘコミの特質は、眼形が豊富になるところにある。



フクラミやヘコミに関連した次のような例題がある。
【例題Ⅰ】(黒の手番)
≪棋譜≫(155頁)
棋譜再生

☆中盤のせり合いがつづいている。
 局部的には黒はどこが急所か。

【例題Ⅰの正解:フクラむ一手が正着】
≪棋譜≫(156頁の1図)
棋譜再生

・黒1とフクラむ一手。
・これで白は頭をふさがれるいるから、白2と走れば、たとえ活かしても結構。
・黒3と攻めたてて、上方に黒の厚みを加える。

【参考:白の愚形】
≪棋譜≫(156頁の2図)
棋譜再生

・上図黒1のあと、白1とマガっている形はいかにもひどい。
・黒にい(6, 九)と攻めたてられてはいけない。

なお、1図の正解図で、黒1のフクラミを省いたらどうなるか。
【参考:フクラミを打たない場合】
≪棋譜≫(156頁の3図)
棋譜再生

・本図白1、3を許しては白が息を吹き返す。
※そのちがいはあとの戦況に大きな差をもたらす。



【例題Ⅱ】(黒の手番)
≪棋譜≫(155頁)
棋譜再生

☆死活の問題にはよく出る形である。
 黒が無条件で活きるには?

【例題Ⅱの失敗:棒ツギは頓死】
≪棋譜≫(155頁の1図)
棋譜再生

・ふつうに黒1と棒ツギするのでは、白より2から6までと打たれて、頓死してしまう。

では、黒はどう打つべきだろうか。
いま一度考え直してみよう。
【例題Ⅱの正解:ヘコミが正着】
≪棋譜≫(157頁の2図)
棋譜再生

・黒1とヘコむことによって、無条件で活きることができる。
※死活にあっては、このヘコミの筋の活躍する場が多いようだ。

【類型】
≪棋譜≫(157頁の3図)
棋譜再生

・この黒1も活きる急所にあたる。
(大竹英雄『囲碁「形」の覚え方』永岡書店、1975年[1984年版]、154頁~157頁)

コウ~「第2章 実戦上の形」より


コウは技術的な問題で、形自体とは別かもしれないが、形におけるきびしさを知るうえでは、ぜひ必要なのでとりあげたという。

たとえば、定石にあらわれる、次のような形を解説している。

【1図:形】
≪棋譜≫(174頁の1図)
棋譜再生
・白はこういうところは十中八九、白1とアテていくのが正しい態度である。
・黒に、い(8, 十八)と切られるコウを恐れてはいけない。
・このあと黒もろ(4, 十四)と備えることになって、一段落。
 ツグのは、これまたダンゴをつくるだけの用しかなさず、絶対に避けなければならない。
※黒も、い(8, 十八)と切ってコウ争いするチャンスをうかがうべきだろう。

【2図:手順】
≪棋譜≫(174頁の2図)
棋譜再生
・上図は、黒1、3のツケオサエ定石からできる形である。
・黒9とポン抜く一手。
※これで、黒い(7, 十八)は、白ろ(8, 十八)を利かされる。
(大竹英雄『囲碁「形」の覚え方』永岡書店、1975年[1984年版]、174頁)

本手~「第2章 実戦上の形」


いわゆる「本手」ということばを使う意味はいろいろあるが、形が悪い場合にあらかじめ整えておく手を本手と呼ぶ。たとえば、次のような図の黒1が本手である。

【1図:本手の例】
≪棋譜≫(178頁の1図)
棋譜再生
・黒1が本手である
※これは1をすぐ打たなくとも、切られる気づかいはないが(切ればゲタに取れる)、白から1とノゾいて全体の黒をねらってこられる心配がある。
それをあらかじめ防止するのが、黒1の手。
(大竹英雄『囲碁「形」の覚え方』永岡書店、1975年[1984年版]、178頁)


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