***吉井和哉的日常生活***

アリ地獄に嵌って14年半 吉井和哉のない生活は、たぶん考えられない

木曽駒ヶ岳ちょっと手前(汗)

2014-03-29 23:16:12 | 美味しい話とか旅の話とか

 

 

 

ということで、

無事行ってまいりました、木曽駒ヶ岳。

の麓まで(笑)

 

こちらは過去の千畳敷カールやら木曽駒ヶ岳やら。

2012年 8月06日 8月27日
2013年 7月26日 8月26日 8月27日

 

 

本当はこのあたりに西穂高独標を目論んでいたんだけど、
なにせ雪山(も)初心者、少しでも危険度の低いところ、無雪期でも
一度は登ったことのあるところへ、となり木曽駒にした次第。
雪の千畳敷カールも見てみたかったし。


 

では、

いつもながらの、いや、いつも以上のヘロヘロ山行、
お暇でしたらお付き合い下さい。

 

 

土砂崩れがあったのは駒ヶ根駒ヶ岳公園線の北御所登山口の近く。

この状態を見ると、このままUターンで今日の行程は中止、かとも思われましたが、

 

懸命の除去作業により、定刻から1時間30分遅れでロープウエイのしらび平駅へ。

作業して下さった方、本当にありがとうございました。

 

千畳敷駅到着。

 

駅およびホテル出入り口の積雪期バージョン。
積雪はここ数日の好天で減ったらしいけど、それでも約4mですと。

 

真っ白い壁のような極楽平側はトレース無し。
こちらから宝剣を超えて駒ヶ岳へ行く人はいないようです。
雪崩の危険度高そうですもんね。
写真右側の真ん中あたりに駒ヶ岳神社があるのですが、ほぼ雪に埋もれてます。

 

サギダルの頭(左)と宝剣岳。
この斜面、スキーで滑ったらえらい気持ちよさそう。

 

カール全景。

カール内全部雪。な~んもなくて全部雪。ここがお花畑だったのがウソみたい。

右側の黒い点々は稜線へ向かう登山者。
ほとんどがバス&ロープウエイで一緒だった人たちだと思います。
みんな早いな~


それを眺めながら、私たちは早めのお昼(笑)

いただいたのはホテルの名物、千畳敷飯。

この写真を撮ったあとカメラのバッテリーが切れました。
満タンにしてきたはずなのに(汗)
念のため予備バッテリーを持ってきて良かった~。


で、何故すぐ登らずに昼食なんて悠長なことをしてるかと言えば、

今回は日帰りの予定だったのですが、私の技量では始発のロープウエイで行っても
木曽駒ピストンで15時55分の最終便までに帰ってこれるか不安な行程でありまして、

それが更に1時間半近く遅い出発では、たぶん無理であろう、、

ということで急遽、日帰りからホテル千畳敷1泊に変更した次第。

空いてる平日で助かったけど、ホテルは現金払いのみのため、
お財布も空き空きになっちまいました(泣)

でも、これであまり時間を気にせず無理のない登山が出来るかなと。

 


登山計画書を提出して、出発は12時ジャスト。

登山ルートはホテルを出て右の剣ヶ池側から、雪崩の危険が少ない伊那前岳寄りになっています。

 

この構図、大好きです。夏もいいけど、冬も素敵だわ~。

 

雪は固く締まりトレースを外しても問題なし、
ですが、緩斜面でも直登はキツイ(汗)

八丁坂に入ったあたりで既にバテ気味の私。
去年の夏、3度目の八丁坂ではずいぶん楽に登れるようになったと、
ヘタレなりに自信もついてきたのに(泣)

 



ピーカンで風は微風。これ以上はないくらいの登山日和ではありますが、
それ故めちゃくちゃ暑い。Tシャツ1枚でもいいくらいでした。

私はピッケル初体験。
斜度がきつくなってから杭を打つように使いました。

 

オットセイ岩付近の上部あたりはこの斜度。油断すると滑落です。
直登ではなくジグザクに登ります。

最悪滑落しても岩がないので死ぬことは無いと思いますが、
また登って来なきゃならないと思うと(←そこかい)アイゼンワークもめっちゃ真剣です。

これまでの数少ない雪山行では緩斜面が多く、種々のアイゼンワークも
練習的なものになっていましたが、この急斜面ではもろ実践。
その有効性をまさに実感しました。

そんでもって、これが面白くて急斜面になってから、かえって疲れを忘れるという
不思議な現象(笑)


しかしやはり歩みは遅く、ずっと後ろから来たオール直登のオジサンに
サクッと追い越されました(汗)

 

 

稜線の乗越浄土まであと少しのところから振り返って。
小さくホテル、遠くには南アルプスの峰々と富士山もクッキリ。気持ちええです♪

 

乗越浄土(のっこしじょうど)到着ぅ~~ 嬉しいぃ~~

ホテルから実に1時間20分。かかり過ぎぃ~~(汗)

 

しばらく展望を楽しみ、中岳に向かいます。

 

行く手の左側に聳える宝剣岳。もちろん登りません。
冬期の宝剣なんて10年早い。いや、20年遅いと言うべきか(汗)

 

と、上空にヘリコプターが現れ、しばし旋回のあと宝剣岳の麓でホバリングし、
救助隊員と思われる人が降りてきました。

宝剣岳の登山者に緊急事態が生じたようです。滑落による負傷でしょうか。

緊迫感漂う光景に雪山の怖さをリアルに感じさせられました。
大きな怪我でなければよいのですが。

 

青い屋根は雪に埋もれた宝剣山荘。凄い積雪です。

 

 

宝剣岳と天狗岩に連なる三ノ沢岳。なんという美しさ。

惚れ惚れと見入ってしまいます。

 

 

目的の木曽駒ヶ岳の手前にある中岳。なだらかな斜面です。

 

ロープについたエビの尻尾が崩れかけ、ユニークな造形を見せてくれてました。

 

中岳へ向かう前に、素晴らしい景色をバックに一枚。

が、悲しいかな、鎌を振り回すアブナイおばさんにしか見えないという(汗)


 

中岳の斜面途中から宝剣岳を振り返って。

青い屋根の宝剣山荘と赤い屋根の天狗荘、
その延長線上に天を突くかのような宝剣岳。絵になるわ~。

 

こちらは伊那前岳。
ここからも南アルプスと富士山が綺麗に見えました。

 

反対側には御嶽山。3,000m越えの独立峰は富士山と、この御嶽山(3,067m)だけ。
凄い存在感です。

 

中岳山頂到着。
出発から既に2時間以上経過してます(汗)

 

中岳で行き逢ったおじさまたちを勝手にモデルにして撮らせてもらいました。
熟練者って感じでカッコいいな~。

 
このあと行き逢ったのは男女のひと組のみ。
この景色を私らだけで独占してしまうなんて贅沢過ぎる。
山の上に他に誰もいないってのは逆に怖いとも言えますが。

 

しばし展望を楽しみ、木曽駒ヶ岳へ続く鞍部へ。

鞍部に下りてきたところから中岳を振り返って。
ところどころ凍ってる箇所があり、ちょっと気を遣いました。

 

目の前は木曽駒ヶ岳。頂上山荘は半分雪に埋もれてます。

ここまで来た時点で、予想以上に疲れている自分。
単なる体力不足か、昨夜の睡眠3時間弱のダメージか分からないけど、
駒ヶ岳に登り返す気力が出ません。
行けば行けるだろうけど、あとに待つ乗越浄土からの急な下りに足がもつか、
かなり不安で、しばし逡巡ののち駒ヶ岳は諦めました。

ここまで来て登らない人はいないだろうな。ホントに情けない。
でも自分のカラダは自分が一番分かる。危険信号を発していたんだと思います。


Uターンの前に少し休憩。
コーヒーを淹れたいとこだけど、ホテルに戻るまでトイレが無いので
余分に水分を摂るのは控えました。
ちなみに、木曽駒周辺で冬期営業している山小屋はありません。
雪山のトイレ、みんなどうしてるんだろう。
携帯トイレを持ってても繁みとか身を隠すとこがないですもんね。

という素朴な疑問はさておき、

中岳からの下りは、登ってくる人もなく、斜面全部が登山道になっているので
問題なしと判断してシリセードをしてみました。
雪がしまっているので結構スピードが出ます。童心に還ってめっちゃ楽しい(笑)
でもボトムが傷みそう(汗)

 

振り返って、筋になっているところがシリセードのあとです。

 

こちらも振り返って、乗越浄土からの中岳。
今日はここまでか~。山っていうより丘ですね(汗)

 

伊那前岳方面。

 

宝剣岳。時刻は午後3時半。

誰もいません。

 

 

と思ったら、急斜面でロープワークの練習をしている人たちがいました。
いい練習場なんでしょうね。

 

下りは上りより更に慎重に。カメラはリュックにしまったので写真はここまで。

日が陰って寒くなりました。

往きに行き逢った人たちは皆中盤あたりからシリセードで下りてまして、
ダンナも中盤にかかる手前ぐらいでシリセードを試し、
そしてここなら最適とピッケルによる滑落停止訓練を致しました。

シリセード&ピッケルでの停止。お手本はダンナ。
こういうの上手いんだ、この人は(笑)

あお向けに滑って、半回転し足を上げ、ピックに体重をかけて停止。
最初はピッケルを上手く押さえられなかったりしたんだけど、だんだんにコツを掴み
なんとか緩斜面に入る手前でダンナから「よしっ」のお墨付きをもらいました(笑)

 

そして、ホテルも近くなってきた緩斜面からの歩き。

ここで私はいきなり力尽きました(汗)

停止訓練を嬉々としてやっていた人間とはまるで別人。
自分でも「なんで?」ってくらいのグッタリ度で
5歩進んではうずくまるように休み、の繰り返し。

朦朧として吐き気もMAX。
でも真っ白な雪面に嘔吐するのは回避したく全力で耐え、
息も絶え絶えにホテルに辿り着きました。

部屋に入る力も残っておらず、ロビーの長椅子でトドのようになりながら
少し力が出たところで入室、その後も1時間あまりグッタリと横になり、
どうにかこうにか食事ができるまで回復。

いっやぁ~、本当にしんどかった。

こうなってから思うのは、木曽駒ヶ岳は諦めて良かった、と。

無理して登ってたらホテルに辿り着けず、たくさんの人に迷惑を
かけることになったかも知れない。

最近体調がイマイチな上に、睡眠不足の状態で登ってしまったことを
大いに反省致しました。

もっと体力もつけなきゃいかんし。

 

 

夕食は6時からでしたが、ホテルの人に事情を話し20分ほど遅れて食堂へ。

 

皆美味しかった。美味しかったのに完食できず。

私が美味しい食事を残すなんて(←ちょっとだけどね)、、
「よっぽどのことだな」とダンナもビックリしておりました(汗)

 

翌日。

夜明け前、写真を撮ろうとすると、カメラがバッテリー切れ。

昨日のお昼に替えたばかりだし、
前回あれほど寒かった北横岳でも二日間もったのに。

私の体調とシンクロしてるみたいだわ(汗)

 

ということで、二日目の写真は全部スマホです。

 

夜明け前の宝剣岳と八丁坂。

 

 

日の出は残念ながら雲がかかってました。

 

ホテルと伊那前岳方面。

 

陽が射し始め、ほんの少しピンク色に染まった千畳敷カール。

 

極楽平側。雲がいいカンジです。

 

 

ホテルの裏手、駒ヶ根市側。山並みが美しい。

スマホでも結構ちゃんと撮れるもんですね。
っていうか、一眼の腕前が悪いのか(汗)

 

朝食。
昨年は早朝出発のためお弁当だったので、ホテル千畳敷の朝食は初めて。
体調も復活し完食です(笑)

 

名残惜しむように部屋の窓から。

これ以上贅沢な眺めのホテルを私は知りません。

 

 

午前7時ジャストの千畳敷カール。

 


今回の山行は、楽しかったこと、悔しかったこと、辛かったこと、盛り沢山でした。

反省点も多くて、凄く有意義だったと思います。

 

お山に感謝です。

 

 

来年こそは雪の木曽駒ヶ岳に登るぞーーーーーっ