✴︎野宮神社(京都嵐山)(2023年5月24日訪問)✴︎
源氏物語の舞台のひとつでもある野宮神社
風光明媚な嵐山を表現した庭も美しい
嵐山の竹林の小径の中にある美しい神社です。
源氏物語で、六条御息所と光源氏がお別れする儚いイメージでした。
実際は新緑の竹に明るい日がさして、赤い鳥居に映えてとても美しく神社も明るく清々しく。
ちなみに私は光源氏では葵の上が一番好きなのです。
あのツンデレで、本当は光源氏があちこちに女の人がいてそれに傷ついているのに素直に言えなくて。
だけどやっと心が通じたと思ったら、思ったらあああ(あさきゆめみしで読んだ)
なので上賀茂神社に行き、葵の文字を見るたび、葵の上(涙)となる私
これは懐かしの上加茂神社
そして野宮神社。
儚さや悲しみよりも、その美しさに目を奪われました。
境内の中には、多分ベトナムなのかな?
アジア系の団体さんがたくさんいらしていて。
みんな鳥居の前から並んでいるので、お参りするかと思いきや。
一人ずつ鳥居をくぐり、拝殿の前まで行き、写真を撮っては出てくるのです。
いや、なんのために並んでたの??(心の中のツッコミ)
どこもかしこも外人さん、多め
私もその中に混じって並んでいたのですが。
自分の番になったので、鳥居でお辞儀をして(誰もお辞儀していなかった)入り、拝殿の前で手を叩いて頭を下げて祈っていると、わお、ジャパニーズなんかしてる(英語ですらない)という感じで囲まれて写真撮られました。
フ、フォトジェニックってこと?
(違います)
うん、恥ずかしいからやめてくれるかね、となりました(笑)
野宮神社は、斎宮が伊勢神宮に入る前に禊をされた場所とあります。
斎宮とは、斎王とも呼ばれ、天皇が新たに即位するごとに伊勢神宮へと遣わされた未婚の皇族女性(内親王・女王)のこと。
野宮神社はその斎宮が伊勢神宮へ向かう前に身を清める、精進潔斎の場所だったとされる神社です。
皇女はまず宮中の初斎院で潔斎し、さらに野宮でもう1年潔斎をしたと言われています。
天皇ごとに斎宮がいらして(つまりその天皇一代につき、斎宮が一人)その斎宮が禊をする「野宮」の場所は毎回占いによって決めていて、禊が終わると壊していたのですが。
嵯峨天皇の代に、この竹林の小径にある野宮神社がその場所として固定されたそうです。
(嵯峨天皇の在位期間:大同4年(809年)4月1日~弘仁14年(823年)5月29日)
紫式部が生まれたのは970年頃とされていますから、源氏物語の頃には、この場所が斎宮が禊をしていた場所になっていたということです。
源氏物語第10帖 「賢木」でこの野宮神社が出てくるのですが。
知らない人のためにざっくりお話しますと、
天皇と、身分の低い女性(桐壺の更衣)との間に生まれた光源氏は、手あたり次第の女の人に手を出しており、左大臣の娘(葵上)が正妻だというのに、めっちゃ身分の高い六条の御息所にまで手を出しちゃう。
御息所はかなり年上であることに引け目を感じて素直になれないなが、実はめっちゃ光源氏を好きになってしまう。
ある日、葵祭(下鴨神社と上加茂神社)を見に行っ、偶然会ってしまった正妻の葵上(の家来)から辱めを受けて傷つく。
その上、うまくいっていないと聞いていた葵上が懐妊して、嫉妬からとうとうイキリョウとなり、光源氏の浮気相手に襲い掛かったり、妊娠中の葵上にとりついて苦しめてしまう。
上加茂神社
イキリョウになっていることを光源氏に気づかれてしまうが、自分を抑えられず、とうとう、出産したばかりの葵上にとりついて殺してしまう。
そのことから御息所は、光源氏と決別することを決め、娘が斎宮に選ばれたため、その娘とともに伊勢に行き、二度と都に戻らないと決める。
それを知った光源氏が、御息所とその娘が禊のために滞在していた野宮神社までやってきて、御息所と別れを惜しむのが賢木に出てくるシーン。
長くてすみません(あさきゆめみしで読んだ記憶による)
読めば読むほど、あの男(失礼)が次々と女性を不幸にしていく話なんですけと!と思ってしまったわけですが。
それでも、そこに出てくる美しい世界観が好きで、道に迷うと、「よいよい、方違えじゃ」などと言うのは、源氏物語の影響です。
長いので、方違えのことはまた今度。
では、神社のことを紹介します。
黒木の鳥居
皮付きの丸木を掘り立てた、日本最古の様式の鳥居。
日本で唯一とされるこちらの黒木の鳥居は、樹皮がついたままのクヌギの原木(徳島県剣山産)を使用し作られた。
野宮大神拝殿
愛宕大神
白峰弁財天
野宮大黒天
神石(お亀石)
野宮大黒天は、縁結びの神として有名で、大黒天に参詣し、その横の「お亀石」をさすれば願いが叶うと言われています。
白福稲荷大明神
安産祈願のご利益があります
大山弁財天
稲荷社
龍神
手水舎なのかな?と思ったのですが、龍神と書かれていました。
「この井戸に鎮ま龍神の大神は、健康、長寿、病気全快の神様です」
と説明も書かれていました。
じゅうたん苔の庭
実はこちらは、嵐山の風光明媚な風景を表現しています。
庭の中央にある白っぽいくぼみは桂川を表し、その上にあるのが渡月橋で、橋がかかるこちら側が嵐山、向こうは小倉山を表しています。
お庭は広いのですが、お社が建つ境内はそこまでひろくないため、人がたくさんいて、ぎゅうぎゅう詰めだった印象になってしまいました(苦笑)
誰もいない早朝にゆっくり回ってみたら、印象が全然違うのだと思います。
竹も美しくて、庭に静けさを感じたかった。
でも、本当に美しくてすばらしい神社でした。
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【野宮神社】
御祭神:
野宮大神(天照皇大神)
神紋:
創建:大同4年(809年)
例祭日:
例祭日:
春5月第3・4日曜/秋10月第3日曜
住所:京都府京都市右京区嵯峨野々宮町1
アクセス:
アクセス:
京福電気鉄道嵐山本線 嵐山駅下車後、徒歩約10分
JR嵯峨野線嵯峨嵐山駅下車後、徒歩約10分
摂社:
愛宕大神(本殿北隣)
白峰弁財天(本殿南隣)
野宮大黒天
龍神 (手水鉢脇の井戸)
境内北部
白福稲荷大明神
大山弁財天
不明社2棟(ともに小祠で、うち1社前には狐像が複数並ぶ)
境外摂社
大井神社
社宝・文化財など:
備考:
鳥居は樹脂加工がされており、樹皮がついたままのクヌギの原木(徳島県剣山産)を使用し作られた貴重な「黒木の鳥居」で、形としてのみは日本最古の鳥居形式を伝えている。
境内社の野宮大黒天は縁結びの神として有名で、大黒天に参詣し、その横の「お亀石」をさすれば願いが叶うと言われ、多くの参拝者の祈願によって美しく黒光りしている。
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~パワースポットで感じたエネルギーを短編小説にしました~
~北海道の記事と写真担当しました(*^_^*)~
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