[映画紹介]
スペイン発のミステリー。
ロラとアドルフォは教会で結婚式を挙げ永遠の愛を誓う。
ロラのお腹には双子が宿っていて、
幸せな結婚生活を送る筈だった。
しかし、ロラは流産でお腹の子を失い、
妊娠も難しい身体になってしまう。
落ち込むロラの為に、
アドルフォは養子を提案し、
2人で修道院へ行き、
7歳のティンとティナを養子に迎える。
二人は男女の双子。
赤ん坊を望んでいたアドルフォは「大きすぎる」と反対するが、
ロラの希望で、そうなった。
(どうやら、ロラの流れた子は、男女の双子だったようだ)
ティンとティナは、赤ん坊の時に捨てられ、
修道院で育ったため、
それ以外の世界を知らず、
テレビも見たことがなく、
あるのは聖書の知識だけだった。
世俗の音楽は、「悪魔の歌」だと言う。
彼らは家庭の中に宗教儀式を持ち込み、
「神が奇跡を起こしてくれる」と信じ、
実際、ロラは不可能と思われた赤子を授かる。
しかし、双子はその赤ん坊に洗礼をほどこそうとし・・・
養子をもらった夫婦に
子どもが次々と異常行動。
妻は動揺するが、夫は子どもの味方、
異常行動がエスカレートし・・・
という、よくあるパターン。
ただ、宗教がからむのがミソ。
彼らは天使か、それとも・・・
こういう映画は、
子どもの描写如何で決まるが、
男女の双子で、しかも白子(アルビノ)という不気味さ。
子どもは無邪気で悪意がないように見えるが、
それにしても、という行動が続く。
それが妻の恐怖心をあおる。
夫はパイロットで、不在が多く、
広い邸宅に妻と子ども二人だけで暮らす。
その孤独感が恐怖を倍増させる。
嵐の夜、惨劇が起こるが、
この描写、途中で長いワンカットだと気づいた。
計ってみると、19分の長回し。
屋敷内を縦横に移動し、
火事まで起こす撮影は、さぞ大変だったろう。
2013年に公開された同名の短編作品を長編化したものだという。
年代も1981年で、
スペインの政界が混乱し、内乱状態であることが背景にある。
場面もほとんどが夫婦の邸宅と修道院のみで展開し、
主要な登場人物は5人だけ。
ラストは、双子の呪いかと思わせる描写。
夫が聖書を焼いたことへの復讐?
監督・脚本はルービン・シュタイン。
Netflix で5月26日より配信。
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