空飛ぶ自由人・2

旅・映画・本 その他、人生を楽しくするもの、沢山

映画『ダムゼル/運命を拓きし者』

2024年03月21日 23時00分00秒 | 映画関係

[映画紹介]

ドラマ「ストレンジャーシングス」で一躍名をはせた女優、
ミリー・ボビー・ブラウンが主演する
Netflix オリジナルファンタジー映画。

昔昔のヨーロッパのイノフェという国は、
貧しく、国民は飢えていた。
ある日、王女エロディに結婚の話が。
相手は、アウレアという豊かな国の王子様。
どうやら、結婚すれば、
アウレアから経済援助を受けられるので、
エロディはあまり乗り気ではなかったが、承諾する。
両親と妹のフロリアと4人でアウレアに出かけると、
美しい国で、
王子は美男子とはいえないが、そこそこ優しく、
幸福な人生を過ごせそうだ。
ただ、資金援助の交渉後の、父親の王の
どこか複雑な顔が気になる。
また、義母の王妃も、結婚に不安を感じている。

ともかく、豪華な結婚式が持たれ、
儀式のために、山の頂上近くの会場に行くと、
仮面をつけた王族たちが待ち受けていた。
新郎新婦の手の平を切って血を交わらせる儀式の直後、
エロディは王子によって地下への穴に落とされてしまう。
そこは、ドラゴンが棲む洞窟で、
エロディは、いけにえにされてしまったのだ。

実は、映画の冒頭、
何世紀も前の王国での出来事が描かれている。
王と騎士団たちがドラゴンを退治に行き、
ドラゴンの火炎放射で全滅されてしまう。
その前に騎士たちがドラゴンの子供を3匹殺しており、
王は命を助けられる代わりに、
世代交代のたびに3人の王族の乙女を
ドラゴンに捧げる契約が成り立っていたのだ。

女子がいない場合は、
王子が嫁を取り、
王族になりたての王女が
ドラゴンに捧げられるという仕組みだった。

というわけで、騙されて
いけにえにされた王女エロディの
脱出とドラゴンとの
知恵と勇気と意志の闘いが始まる。

洞窟の中には、
若い女性たちの遺体が沢山あり、
壁には、刻まれた文字。
いけにえにされた過去の女性たちが書き遺したもので、
名前や安全な場所や
脱出路を示す地図も・・・

エロディが結婚衣装を脱ぎ捨てて、
戦闘服になる変化の妙。
光る虫が明かりになるだけでなく、
傷を癒してくれるなど、面白い設定も。
救助に来た父親との愛の交換もあり、
王国をの維持するために、
何百人もの女性を死に至らしめた
王族への怒りも燃える。

岩がごろごろする山や洞窟の描写はCG。
もちろんドラゴンも。
もう見慣れてしまったが、やはり見事。
段々強くなるミリー・ボビー・ブラウンの熱演もいい。


レイ・ウィンストンが父王、
アンジェラ・バセットが母后、
ロビン・ライトが憎まれ役の王妃と、
配役も豪華。
洞窟の位置関係はヘンだ。
大部分を洞窟内での闘いに絞った内容は志が高い。
娯楽映画としては、合格点。

監督は、ファン・カルロス・フレスナディージョ

原題の「Damsel」は、「乙女」や「若い未婚の女性」を意味する言葉。
西洋の物語の型として「Damsel in distress」というものがあり、
苦境にある乙女を王子様などが救出する、
おとぎ話などによくある物語の典型的な型。

Netflix で3月8日から配信。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿