おはようございます。桑原です。
チャイルド・ファミリー・コンサルタントの
課題図書「家族関係を考える」を読みました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/3f/905afc1dc734a9ac1d1654661441ceef.jpg)
40年近く前、バブル期前に書かれた本です。
とはいえ、戦後日本の家庭の変化により
家族関係に歪みも生まれ始めた頃で、
今に通じる考え方が書かれていたように思うので
簡単に私なりの学びを書いてみようと思います。
「家族とは何か」
私にとっては「安全基地」
言いたいことが言い合える場所
でも、誰でもがそうではないようです。
家族の人間関係で
地獄の苦しみと言ってよいほどの
苦痛を味わっている人たちがいるといいます。
著書では、人間の生き方を支える原理を
「母性原理」と「父性原理」の2つで表しています。
「母性原理」とは
包括することを主な機能とし
全てを包み込み、全てのものが絶対的平等をもつ
という考え方
「父性原理」とは
母子の一体を破ったように切断する機能であり
個を尊重する考え方
この相反する2つの原理は
片方のみでは不完全で、相互関係が不可欠です。
とはいえ、
現実はどちらかに偏っている場合が多いといいます。
たとえば、ヨーロッパ文化では
圧倒的「父性原理」優位の考え方で
はっきりと他と区分した「個」の自覚
が重視されます。
一方、日本の文化においては
他人に対しても「一体感」を重視された
「母性原理」がベースになる考え方です。
「おもてなし」の文化などがよい例かもしれません。
戦前の日本の家族は、
国家や社会に対しては、家父長を中心としたまとまりをもちながら
他方では、みんなで協力しあってバランスをとる
そんな二重構造を持っていたといいます。
それが、戦後にいきなり
家父長の権力を奪い「民主的」な家族を作ろう
と画策されたものの
基本構造を変えることなく、
父の権力だけなくなったので
日本の家族の母性性が前面に出てきているのが
現状なのではと説かれています。
社会が発達する中で
人は自分自身も、何かに使われている機械
のイメージに当てはめるようになったのではないか。
現代の多くの人々は、単純なモデルに縛られて
自分のエネルギーを節約しようとして
かえって節約疲れになっているようにも思われる。
とも書かれていました。
考えさせられました。
マーケティングの世界にいると、
巧みに人の心を操るキャッチーな言葉を開発しようとしてしまいます。
でも、それは歪みの始まりなのかもしれません。
大切なのは、日本人の考え方のベースに
一体感を大切にする「母性原理」
が働いていることを理解しておくことです。
私自身が大切にしたい「個」の「らしさ」
これからの家族のあり方を考えると
誰かを軸とした一体感ではなく
「個」の集合体としての一体感を目指したいものです。
ただ、中心を欠いた自由は崩壊につながる…
「らしさ」を追求するだけでは
新たな歪みを生む可能性があることは
忘れてはいけないと思いました。
チャイルド・ファミリー・コンサルタントの
課題図書「家族関係を考える」を読みました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/3f/905afc1dc734a9ac1d1654661441ceef.jpg)
40年近く前、バブル期前に書かれた本です。
とはいえ、戦後日本の家庭の変化により
家族関係に歪みも生まれ始めた頃で、
今に通じる考え方が書かれていたように思うので
簡単に私なりの学びを書いてみようと思います。
「家族とは何か」
私にとっては「安全基地」
言いたいことが言い合える場所
でも、誰でもがそうではないようです。
家族の人間関係で
地獄の苦しみと言ってよいほどの
苦痛を味わっている人たちがいるといいます。
著書では、人間の生き方を支える原理を
「母性原理」と「父性原理」の2つで表しています。
「母性原理」とは
包括することを主な機能とし
全てを包み込み、全てのものが絶対的平等をもつ
という考え方
「父性原理」とは
母子の一体を破ったように切断する機能であり
個を尊重する考え方
この相反する2つの原理は
片方のみでは不完全で、相互関係が不可欠です。
とはいえ、
現実はどちらかに偏っている場合が多いといいます。
たとえば、ヨーロッパ文化では
圧倒的「父性原理」優位の考え方で
はっきりと他と区分した「個」の自覚
が重視されます。
一方、日本の文化においては
他人に対しても「一体感」を重視された
「母性原理」がベースになる考え方です。
「おもてなし」の文化などがよい例かもしれません。
戦前の日本の家族は、
国家や社会に対しては、家父長を中心としたまとまりをもちながら
他方では、みんなで協力しあってバランスをとる
そんな二重構造を持っていたといいます。
それが、戦後にいきなり
家父長の権力を奪い「民主的」な家族を作ろう
と画策されたものの
基本構造を変えることなく、
父の権力だけなくなったので
日本の家族の母性性が前面に出てきているのが
現状なのではと説かれています。
社会が発達する中で
人は自分自身も、何かに使われている機械
のイメージに当てはめるようになったのではないか。
現代の多くの人々は、単純なモデルに縛られて
自分のエネルギーを節約しようとして
かえって節約疲れになっているようにも思われる。
とも書かれていました。
考えさせられました。
マーケティングの世界にいると、
巧みに人の心を操るキャッチーな言葉を開発しようとしてしまいます。
でも、それは歪みの始まりなのかもしれません。
大切なのは、日本人の考え方のベースに
一体感を大切にする「母性原理」
が働いていることを理解しておくことです。
私自身が大切にしたい「個」の「らしさ」
これからの家族のあり方を考えると
誰かを軸とした一体感ではなく
「個」の集合体としての一体感を目指したいものです。
ただ、中心を欠いた自由は崩壊につながる…
「らしさ」を追求するだけでは
新たな歪みを生む可能性があることは
忘れてはいけないと思いました。