赤い太陽が南から昇った朝、
畑には青い鱗の目の大きなお魚がピチピチと飛び跳ねていた。
お魚を釣ろうと、
耳の大きなトラ猫は黄色いボートを漕いで畑にいちもくさん。
長い尻尾を畑に垂らしていると、
空には子豚にそっくりの薄いピンクとラメ色の鳥。
アホーアホーと鳴きながら、
トラ猫の頭に透明のうんちを落として飛び去って行った。
畑の裏の赤い屋根の小さいお家の煙突から、もくもくと煙が上がると、
クミンとコリアンダーの香りに辺りは満たされた。
お腹がぐう~っとなったので、丸い小さな椅子に腰掛けて、
魚介スープをぐびぐび飲んだ。
くわーっ美味い!!と思わず唸ったら、カウンターの向こうで、
冬でも裸足のエプロン着けたウサギさんがにっこりと喜んだ。
黄色い壁のとんがり屋根のお屋敷のベランダにゴロリンちょすると、
まん丸のお月さんが北の空に、シヴァ神の目のような細いお月さんが西の空に浮かんでいた。
…………
……
………
中西なちお さんが2006年に制作したと思われる小さな小さな置物を眺めていると、
いろんな不思議な物語が浮かんでは消え、消えては浮かんだ。
海花布土木で出会った置物たちは、一足早い自分へのクリスマスプレゼント。
なちおさんの絵本「あるところの猫」の一番好きな絵の上に置いてみると、
物語はますます愉快に広がって、嬉しくて温かくなりました。
………と、書いたのですが、実はこの小さな置物は、おるがん社さんの作品の可能性が高いようです。
ホントの所が分かったら、お知らせしますあす。
で、やはり置物は、おるがん社さんのでした。
失礼致しました。