香美市のアンパンマンミュージアムの前から、物部川を越えて細い山道をぐんぐんあがる。
小さな集落を横切り、うっそうとした森を抜け、どんどん高度を上げて行く。
上がりきったところで、うずまきマークをみかけたら、そこがお山の本屋さん、うずまき舎だ。
店主は村上千世さん。
「わざわざ山奥まで、ようこそいらっしゃいました」と出迎えてくれた。
店内に入ると、小物が並ぶショーケースの中に、うずまきマークの可愛いdrieさんのオリジナル焼き菓子を発見。
本より前に、買ってしまった。
20平方メートルほどの小さな店内には、千世さんが選んだ新書と古書がセンスよく並んでいる。
元祖うずまきマークといえば、植物分類学の父と呼ばれる高知県佐川町出身の牧野富太郎博士。
本棚には「牧野富太郎植物記」全8巻がずらり。いずれも1973年の初刷本。
さっきまで土砂降りだった雨も止み、窓の外では鳥が鳴き始め、草花が水水しく輝いている。
窓際のソファーに全8巻を積み上げ、ゆっくりと読みたくなる空気が流れている。
そろそろ日も沈みかけたので、全8巻を大人買い。
千世さんに「またくるね」と声をかけて山を降りた。
わざわざ足を運びたくなる本屋さん。
時間を掛けて登って行く価値のある素敵な空間。
うずまき舎、営業中です。
〒781-4233 高知県香美市高知県香美市香北町中谷254
0887-59-4016