新作 ～ 「妖精の結婚式」 その６

続きでーす。


2014年6月10日～ブログ直接投稿　「妖精の結婚式」　その６

　　違います　ただ人間が集まって
　　面白半分で　めちゃめちゃに
　　してもらいたくないだけで
　　さやかさんは　胸がつきっとした
　　自分も　その人間の一人だから

＜つづき＞

うん頑張ろうと　さやかさんは思った
何を聞いても　一生黙ってる
できるかな・・・できるよね？
うんと　さやかさんはカエルを見た
分かった　他の人には言わない

カエルは　さやかさんを見て
ほぉっと小さく　息をついた
すみません　わざわざ来て頂いてるのに
ううん　君の心配も分かるから
と　さやかさんは言った

それで？　とさやかさんは促した
ああえーとですね　とカエルは言った
さっきより幾分　くつろいだ様子だった
もうすぐここで　結婚式をするのですが
どう頑張っても　手が足りなくて

結婚式？　君の？
と　さやかさんは聞いた
いえいえいえ！　とカエルは
慌てて　手を振った
僕のじゃありません　旦那方です

ダンナガタ？　と首をかしげた
さやかさんに　カエルは
ああえーと妖精の方々　です
と　小声で言い添えた
妖精！　さやかさんは目を丸くした


＜つづく＞



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新作 ～ 「妖精の結婚式」 その５

今、世間ではワールドカップでにぎわっているようですね。

まかろんも何年か前のワールドカップは、
ママンと二人でテレビ中継を追っかけてました！

見ごたえある試合いっぱいで、楽しかったです！

次の開催もこうして二人で見てるのかなぁ、
いやそれはどうかなぁ、アンタにいい人できるかもしれないし、
なんて会話をママンとしましたっけ。

ええ、今年は別に二人でサッカーは見てませんね。
二人で仲良く家にはいますけど。


・・・では、続きでーす。


2014年6月10日～ブログ直接投稿　「妖精の結婚式」　その５

　　えーとそれで？　何が困ったの？
　　と　さやかさんは聞いた
　　ええ実は・・・　と
　　カエルは言いかけ　ためらった
　　何回か　口を開けてはまた閉じる

＜つづき＞

雨がぱらぱらと　傘で音を立てた
言いづらいなら　無理しなくていいよ
さやかさんは　言った
何かできるかなと　思っただけだから
ええ・・・　とカエルは小さく言った

あの　とカエルはさやかさんを見た
僕らと話ができる人間なんて
本当に　珍しくて
そうだろうねと　さやかさんはうなずいた
そのご縁で　お話したいのですが

さやかさんは　またうなずいた
ただあの　とカエルは早口で言った
ここでの話は・・人間たちには
絶対内緒で　お願いしたいんです
なるほどねと　さやかさんは思った

さやかさんは　ちょっと考えてみた
興味本位で　言いふらす気はない
でも人間に不利益なことだったら？
誰かに　注意を促したくならないか？
それに　ほんとに口を滑らさない？

ええとそれって・・・　と
さやかさんは　聞いてみた
何か人間に・・害があること？
いえいえ　とんでもない！
とカエルは　目を飛び出させた

違います　ただ人間が集まって
面白半分で　めちゃめちゃに
してもらいたくないだけで
さやかさんは　胸がつきっとした
自分も　その人間の一人だから


＜つづく＞



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