新作 ～ 「妖精の結婚式」 その１７

ども、お今晩は～。

W杯では、今度ギリシャと試合があるようですね。
日本時間での朝7時という対戦時間に応じて、社内観戦を許したり、
日本が勝ったら午後も休みにする、なーんて会社もあるのだとか。

そういう遊び心って、かっこいーですねー。

遊び心、って日本人でいるとどうしてか忘れてしまいがちだけど。

自分で「在る」ということは、遊び心の中にこそ見いだせるのだし、
自分で「在る」ときにだけ、創造性は生まれ、そして
自分で「在る」ときが、人が最も自律的で強く揺るぎ無く在るときだ、と思うのです。

どうでしょうか、貴方はどう思いますか？

さ、続きでーす。


2014年6月10日～ブログ直接投稿　「妖精の結婚式」　その１７

　　カエル！　お前は人間のこと知らなすぎだっ
　　妖精はあぐらをかいて　ふんぞり返った
　　地味女！　お前もひとん家がどーとか
　　ぎゃーたら　ぬかすなっ
　　だからお前は　地味女なんだっ

＜つづき＞

なっ・・　とさやかさんは絶句した
言いたいことは山ほど　頭に浮かんだが
どれも　この傍若無人な妖精を
説得できるような　気がしなかった
その隙に妖精は　さくさく説明を始めた

いいか　式の日は“夏至”の日だ
夏至の瞬間の前・・そうだな
と妖精は　少し考えるそぶりをした
ここでは夕方ごろ　俺たちは集まるから
それまでに　なんとかしろ

勝手なこと言うなと　言いかけて
さやかさんは　あれ？と思った
夏至の・・瞬間？　さやかさんは聞いた
夏至に特別な瞬間なんてあるの？
夏至は瞬間だろうが　と妖精は答えた

え？　とさやかさんは戸惑った
一年で　一番昼が長い日のことでしょ？
ああ・・　と妖精は肩をすくめた
お前らには　そんなもんだな
とにかく　と妖精は脚をほどいて伸びをした

“夏至”の日の夕方だ
日にちは　人間の暦を自分で見ろ
人間がつけた区切り名は　俺は知らん
と妖精は　ぺらぺらっと言って
ああそれと　とにやっと笑った

ここいらの奴は　知らないが
浮かれて早目に来る奴もいるからな
妖精は　カエルをちらっと見た
カエルは　小さくうなずいた
まあ前日までにやっとくのが　無難だな


＜つづく＞



人気ブログランキング　←　とりあえず、幸運を願って。