ロドス島の薔薇

Hic Rhodus, hic saltus.

Hier ist die Rose, hier tanze. 

「日本国の概念」とイギリス

2006年11月20日 | ニュース・現実評論

「日本国の概念」とイギリス

日本国は日本国であって決して英国ではない。しかし、英国と日本とは、ユーラシア大陸を挟んで極東と極西と地理的には正反対に位置するけれども、同じ立憲君主国家であり、大陸の周辺国家であり、また島国であるなどの類似点も多い。

なぜこのようなことを言うかというと、今日の日本国の現状は周知のように教育亡国、政治亡国の瀬戸際にあるからである。それらは日本国民の教育や国家意識など多くの点で、太平洋戦争における日本の敗北の結果としてもたらされた国家概念のゆがみと、その戦後政治体制の行き詰まりに起因していると考えられるからである。そうした状況から脱却してゆくうえで、明治維新に伊藤博文などが欧州に国家観を学んで新しい日本の国家体制を確立したように、まだなお多くの点で英国などの国家体制を参考にできるし、すべきであるからである。


英国は、日本のように第二次世界大戦で敗者として、政治的にも文化的にも外圧的に国家体制の強制的な転換を余儀なくされることもなく、今日に至っている。また、明治維新のように、黒船などの諸外国の暴力的な圧力によって強制的に開国されることも文化的な断絶を国家として経験することもなかった。それゆえに英国などは、私たちがオーソドックスな国家の概念を考える上で参考になる。


自由で独立したあるべき正しい国家概念を、そうしてまず日本国民が日本国の再生のためにしっかりと自覚し、目的としてゆく必要がある。その際に英国やスイスなどの国家体制は参考にしうる。


まず第一に、自由で独立した国家として英国やスイスは、その国内に日本のように外国駐留軍を置いていない。日本国民のモラルの退廃の一つの原因としてアメリカの駐留軍の存在が大きいのである。

もちろん、政治的には今すぐには在日アメリカ駐留軍の撤退を実現させることはできないが、それは国民の「悲願」であるべきである。国内に外国の軍隊が駐留していることを国民は恥じるだけの誇りを持たなければならない。

いつの日か、アメリカ軍にお礼を言って国内から帰ってもらい、日本人自身の手で、国家と国民の安全を確保できるようにしてゆくことである。そして、アメリカとは現在のような半植民地のような従属的パートナーの関係ではなく、イギリスのように、より対等な同盟国家関係にしてゆく必要がある。

そのためにも防衛庁は国防省に、自衛隊は国防軍に改組し、さらに必要とあれば、自発的な兵役の義務も国民に復活させる必要があるだろう。また、国家情報機関も強固な組織に編成する必要があるかも知れない。

そして、そのために何よりも大切な前提としては、現在の日本の自由民主党や民主党などの政党で行なわれているような偽物の自由と民主主義ではなく、イギリスやスイスで行なわれているような自由と民主主義についての真正の自己教育を国民一人一人に実行してゆく必要がある。

 

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