ウェブを開いて飛び込んできたニュース。
クレージーキャッツ、植木等氏の付き人からスタートされた、喜劇人小松政夫氏がお亡くなりになった。
ぼくはこの人、好きだったなあ。
何年前かなあ、あるインタービューに答えて、青年の頃、いや、学生時代のことだったかなあ、ある時父親におこずかいをもらい、街まで電車に乗って映画を見に行ったんですと、微かな記憶で書いているから正確さに欠けるかもしれないがぼくの印象に深く残っていることで書けば、街の不良どもに囲まれてお金を全部盗られたんだったかな、でこの人、真面目な青年だったんだなあという好印象を持ちました。
( むかしは、どんな街にも不良と呼ばれる悪い連中がいたりして、何かと因縁をつけて、普通の人びとに悪いことをやっていた、そんなことはあったっけなあ。)そういう真面目な青年が、ある時に、サラリーマンから、植木等の付け人の応募を知り、650人からの応募者の中から見事に採用となり・・・今と違って、超大人気の、ハナ肇とクレージーキャッツ、とりわけ植木等の売れっ子ぶりはぼくなどもうわさに聞いたことがありますが、有楽町の日劇等、そこにドドッとファンが押しかけるんですって。・・・・・何時間もファンが帰らないんですって。まあ、どれだけ忙しかったか、映画を何本も撮り、歌も何曲も覚えて、という超売れっ子の付き人をやっていた人が、ある日、植木等に一本立ちにと、応援されて…その後喜劇人小松政夫氏の大活躍はご存じのとおりであると思います。
ぼくがこの人を大好きなのは、とてもヒューマンな香りがすること、抽象的かなあ、と、オリジナルな笑いを作ったお人であると思えるからなんですよね。
いまじゃあ、クレージーキャッツで生き残ってご活躍なのは、ベースの犬塚弘さんだけになっちゃったなあ。90歳でしたっけ。
淋しいなあ。
はっぴいえんどの、大瀧詠一氏も、クレージーキャッツを大好きだったみたいです、分かるなあ。
文・フォト 石郷岡まさお



