60年代の流行歌が、とっても懐かしい?
と言っても、1960年時にぼくは小学生。歌謡曲など聴いたか?答えは、いいえ。ノーである。
でも、大人の中で育ったから、例え小学生の頃でも大人歌う歌謡曲を聴いていたことは想像できる。例えば、「東京ドドンパ娘」小学生で好んで聴いたか?ノーである。でも、後年何らかの、映画などの中で聞いた記憶はある。大流行した歌謡曲である、でも後年、ダンスが好きになり、ドドンパなど踊ったか?いいえ、踊っていないし、あんなステップ踏んだこともない。ツウィストだって、同時代に踊った記憶などない。でも、ダンスは大好きだったし、大学生の頃はよくダンスパーテイに行ったりしていたし、好んで踊っていた。じゃあナンパかい?いいえ、違う。
ゼミの先輩に、社交ダンスの猛者がいて、学生のダンスコンクールに出ても優秀な成績を取ってくる人がいて、その先輩にパーテイ券を交わされていたから、よくダンスに行ったというだけである、そのうち結構好きになって、でも心は硬派であったと思うなあ。
そろそろ、ドドンパの謎を解き明かそうと思う。
1970年代初頭に、よく映画を見た。
ダンダン、これかと思うような・・・
「私が棄てた女」浦山桐郎監督の映画を見た。ぼくの中でベスト20本に入る映画である。
当時、1970年ごろ見たんだと思う。ショックであった。邦画で、ベスト10には絶対に入る名作、もちろんぼくの邦画でのランキングである、あれは主人公の河原崎長一郎も良かったが、
ミツを演じた女優、小林トシ江が良かった。小林トシ江という女優をその後注目してみていたがあまり映画にでられなかったのか。
とにかく、当時の全共闘運動の高揚期もあってか、この監督にぼくは着目しましたね、女優の出来の凄さとともに。
で、ドドンパ、である。映画中に出てきたっけかなあ?なんとなくそういう記憶があるとしか書けない。映画中に挿入する歌謡曲ってよくあるでしょ。
ここいらへんがボケの始まりなんかいなあなん?
ドドンパなどと言う、踊り、そのステップの奇妙さとネーミングの奇抜さと・・・まあ奇妙なステップでありますよねえ、今見ても。
でも、ぼくは断然ジルバが好きで、気取ったタンゴなど、へん…と思っていたから、昔からちょいと変わっていたんだねぇ。
そうそう、この映画のドカーンと凄いシーンは、さも田舎から出てきた女、のような役の主人公、ミツ(ぼくは真実、ミツが主人公の映画であると思っていたのですね。)が民謡を歌うシーンがありましてね、そこでどどーんと、青年は、滂沱の涙を流すのでありましたよ。あれはすごいシーンでしたね。何の民謡だと思います?ミツが歌う、「新相馬節」、あれにはやられましたねえ。凄いシーンに被せるように何のことはない相馬の祭りのシーンがカラーで流れたとき、若い青年の心は張り裂けんばかりに、やられましたよね。あんな凄いシーン、ほかに見たことがなかった・・・本当にそう思います。名作映画である理由は、テーマもさることながらあのシーンだと思いましたね。
で、同映画中に、ドドンパ、出てきたっけかなあ。
フォト・文 石郷岡まさお