このところ三日ほど猛烈に蔓延った雑草刈にいそしんでいた。ようやくカタがついてきたらなんだか歩きたくなって江ノ島へ散歩代わりに出かけた。中国人の旅行者が増えている。陶製の東海道五拾三次は気に行っているのでいつも写す。曇り空だがそれなりにお面白い。青銅の鳥居にかかる額の字体が気になった。柱に刻まれた寄贈者の面々になぜか時の移ろいを思う。店先に岩があり非常に面白いので。色々な看板が気にいる。藤沢で昼に食 . . . 本文を読む
ダナン周辺には、かつてのフランス植民地時代やベトナム戦争の名残である要塞や砲台跡が点在して残っている。
ハイヴァン峠(Hai Van Pass)にある砲台跡。ハイヴァン峠は、ベトナム中部にあるダナンとフエを結ぶ山岳地帯の峠で、標高500メートル以上の高さに位置している。
ベトナムは19世紀末から20世紀半ばまでフランスの植民地であり、フランス軍はこの地域の防衛を強化するために砲台や要塞を建 . . . 本文を読む
今回の自民党総裁選挙はこれまでになく関心を持った。特に決選投票で逆転したことに違和感を持った。果たしてこれで民意が反映されるのだろうか。
「1回目の投票で一位の人が過半数が取れなかった。決選投票では石破さんが高市さんを破った。民主主義の過半数原則に乗っているこのやり方のどこがおかしいのか」そんな反論も聞こえてきそうだ。
民主主義の過半数原則は納得だ。多くの国で採用されている。
では何が違和感 . . . 本文を読む
蒸し暑いベトナムの午後、寺院の前には一人の旅行者とガイドが立っていた。旅行者は白い帽子を手にし、首に巻かれた黒いストールが軽く風に揺れている。彼の表情には、神妙さが浮かぶ。
背後には赤い柱と漢字が描かれた額縁が掲げられ、寺院の穏やかな静寂がそのまま空間に満ちている。大きな青銅の香炉が二人の間にあり、その古めかしい佇まいは、この場所に長い年月を感じさせた。
ガイドは白いシャツで、礼儀正しい表 . . . 本文を読む
川のほとりに立つレストランから眺めるトゥボン川の風景は、ベトナム中部の穏やかな時間を映し出している。水面は、遠くホイアンの街並みを経て、ゆっくりと南シナ海に注いでいく。風に揺れるバナナの木の葉音や、川辺の竹のざわめきが、静けさの中に自然のリズムをもたらす。
ランタンの明かりが吊るされたテラスの上で、濃い緑に包まれた川岸の風景は、一見、のどかで牧歌的だ。しかし、ここにはベトナムの長い歴史の . . . 本文を読む
ミーソン遺跡は、仏教、ヒンドゥー教、イスラム教の交代が相次ぎ、多くの未だ解明されていない歴史を秘めた場所である。ポル・ポト政権下で行われた大虐殺により、この地域に住んでいたチャンパ族は60万人から13万人にまで減少するという凄惨な歴史を持つ。それと共に多くの遺跡も失われた。ミーソン遺跡は、5世紀頃からインドネシアとの交流があり、おそらくバリのヒンドゥー教とも繋がりがあったのではないかと考えられ . . . 本文を読む
受難のファサード ジュセップ・マリア・スビラックの彫刻
受難のファサード 謎の魔方陣。縦横斜めいずれを足しても33になる。何を意図しての魔方陣か。33はキリストの死亡した年齢。ジュセップ・マリア・スビラックの彫刻。(裾で隠れている数字は15)
受難のファサード ジュセップ・マリア・スビラックの彫刻 。
ガウディの . . . 本文を読む
サグラダファミリ
サグラダ・ファミリア大聖堂の「生誕のファサード」に立ち、目に飛び込んでくるのは、中央に鎮座する「生命の木」だ。この糸杉の木は、永遠の命を象徴し、その枝に止まる白いハトは、神のもとに集う信者たちを表している。アンティ・ガウディはこの「生命の木」を愛し、自らの手で細部にわたるまで監修した。
ガウディは31歳の若さでこのプロジェクトの主任建築家に就任し、人生の大半をこの大聖堂に . . . 本文を読む
グエル公園
2日目のバルセロナ観光は、ガウディの独創的な世界が広がるグエル公園へ向かった。地下鉄を乗り継いで中心部から住宅街へと移動したのだが、手元のガイドブックが混乱の原因に。1冊は徒歩15分、もう1冊は20分かかる駅を推奨しており、どちらが正しいか悩んだ末に、徒歩15分と記されていたVallcarca駅で降りることにした。
しかし、この決断は予想外の展開を迎えた。駅を降りた後に待ってい . . . 本文を読む
カタルーニャ美術館
バルセロナのエスパーニャ広場は、この街の歴史と文化を象徴する重要な場所だ。この写真に写る二本の塔は、「ベネチアの塔」として知られ1929年開催のバルセロナ万国博覧会に建てられた。モデルとなったのは、ヴェネツィアのサン・マルコ広場にある鐘楼だ。なるほどね。
この写真の背後に見えるのが、ムンジュイックの丘の上にそびえる国立宮殿(Palau Nacional)でカタルーニャ美術館 . . . 本文を読む
カサ・バトリョの室内に飾られた、この一風変わった灯りは、まるで海底から浮かび上がってきた奇妙な生物のようだ。複雑に入り組んだ装飾と、渦を巻くような形状は、まさに自然界の神秘を思わせる。だが、驚くべきことに、この灯りはアントニ・ガウディが手掛けたものではないという。
ガウディがこの建物全体を設計し、曲線と自然の形態を随所に取り入れたことは周知の事実だ。しかし、この灯りは、彼が直 . . . 本文を読む
7月10日のコロナ発症とそれに続く酷暑日のせいで家で過ごす時間が多く久しぶりに都心に出かけた。本日9月19日でなんと4ヶ月ぶりの都心詣となった。今日は超久しぶりに気温が少し下がり雨がパラつくなどして都美術館往復は苦にならなかった。あまりの嬉しさに上野構内の讃岐うどん屋で天ぷらをつけて肉うどんナミを食べた。(嬉しいのとうどん食うのどんな関係があるのか、つっこまれると窮するが)都美術館では今日から田中 . . . 本文を読む
ユーレイルパスを手に、次なる冒険に心を弾ませていた。イタリアからスペイン、バルセロナへの列車の旅を決意した。イタリアの魅力に既に浸り次の章はスペインだ。
ボローニャの駅に切符を買いに行くと、予想外の返答が待っていた。予定していた土曜夜の寝台列車はすでに満席で金曜日の出発に変更し、個室寝台を確保したはずだった。長い道のりを思い描きながらほっと一息した。ところが実際にミラノから19時50分発の列 . . . 本文を読む
花崗岩の石切場は、観光客の目が集まる有名な遺跡とは異なり、自然と人間の手が静かに交わった場所だ。石を切り出すための無骨な作業の跡が、この場所にはそのまま残っている。無造作に積み上げられたように見える岩の群れだがインカの人々は巨石を切り出し、それを使って壮大な建築物を築き上げた。
この石切場が持つ魅力は原初的な力にある。花崗岩がむき出しになっているその様子は、古代のインカの石工 . . . 本文を読む
ワイナピチュへの入り口に立つと、青い標識が私を迎えている。その色こそ鮮やかだがよくみると古びて錆びつき、長い年月が経ったことを物語っている。石段の隙間にしっかりと根付いたこの標識は、あまり目立たない場所にありながらも先へと誘うようだ。大勢の観光客がこの標識を目にし、ワイナピチュへの道を歩んでいったのだろう。その足跡が、この場所に刻まれている。周囲には、インカの石組みがしっかりとした壁を . . . 本文を読む