「男はつらいよ 寅次郎恋愛塾」
ある日、寅次郎は若菜のアパートの隣に住み、司法試験の勉強をする堅物の青年民夫(平田満)と知り合う。民夫の若菜に寄せる想いを知った寅次郎は、心中複雑ながら、民夫に恋のイロハを教え込むのであった。寅次郎の恋愛指南のおかげもあり初デートは会話も弾みうまくいきアパートの若菜の部屋に誘われる。しかし前夜緊張のあまり一睡もしていなかった民夫は若菜が正直な自分の気持ちを話している最中に眠ってしまい機嫌を損ねてしまう。そのことを寅次郎に相談すると女の気持ちが分からない奴は死んだ方がいいと言われる。それを真に受けた民夫は司法試験をあきらめ失意のうちに秋田に帰郷し行方不明になる。by wiki
そのときの部屋の壁にはベートーベンの肖像画と「諸君 喜劇は終わった」
山田監督はこういうところが実にうまい。
ベートーヴェンが56歳で亡くなる前の言葉は「諸君、喝采したまえ、喜劇は終わった」(Plaudite, amici, comoedia finita est)ではなかったとか。元になったのは、ローマ帝国の初代皇帝アウグストゥスのよく知られた言葉、「喝采せよ、劇は終わった」(Plaudite, acta est fabula )との解説もあるが、いずれにせよこういう場面でこういうセリフは実に心憎いほどうまい。
うまいのだがこの映画での使われ方はややコミカルでありベートーベンもあの世で苦笑いしているのではないか。