植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

初詣、おみくじは「中吉」 失せもの、目の前にあって見えず だそうです

2020年01月03日 | 雑感
ようやく、近所の神社に初詣に行きました。三社参り(三社詣)という風習のある地域も多い様で、正月三が日に三か所の神社を回るのですね。一つより三つの方がご利益がありそうということか、あるいは、神社がなんとかお賽銭を集めようという魂胆とも思われます。起源は、大昔の朝廷が伊勢神宮・石清水八幡宮・賀茂神社を詣でたというのが有力な説ですが。

 初詣には裾を踏んづけられて彼氏に出会い、めでたくゴールインという歌もありますし、日本人ならほとんどの方がお宮に出向くのが今も昔も変わらぬ風景です。初詣にいかなくてもどうということは無いというのがワタシの持論であります。しかし、もしその年に凶事・不幸が訪れると、ほーら初詣にもいかないから罰が当たった、と思ったり言われたらちょっと嫌だな、という理由でなんとなく行ってくるのです。
 それにしても、やれ家内安全、良縁祈願、大願成就、入試合格等々一度に多くの願い事をする割には、お賽銭が100円程度というのがどうにも、けち臭いというか欲張りというか。
 神様も、万能で広い御心とはいえ年に一度だけ、少額のお賽銭で数多の願い事を成就せんと集まる数千万人に対して、ちょいと虫がいい、一度に来られてもなー、と思っているに相違ありません。一年分の願いことを叶えたければ、せめてその十倍はいかないと。宝くじと同じでしょう。
 玉ぐし料から交通安全祈願・七五三なども、その料金は非常に良心的であります。どこかのお寺さんとはえらい違いですね。そもそも神職・神社とは清貧をむねとし、質素に運営されているようです。主だった神社の賃金は、給料制で神社本庁が決めているらしいです。ちっちゃな名もない神社は、おそらく最低賃金にも満たない収入しかないのです。

 実は、ワタシ母方の祖父は九州大分県の田舎にある神社の神主でありました。戦前は、それなりの素封家で、かなりの田畑も有していたと聞きますが、戦後の農地解放で、あらかたの土地が他人に渡ったのです。学校の先生をやりながら、代々続く神職を継いでいました。一族は祖父の他界を境にばらばらになり、母の実家も荒れ果ててしまいました。当然神社も、無人の社で荒れ果てているようです。

 この神官という職業は、天皇家と同じように子孫がそのまま跡を継ぐということが一般的です。代々一つの神社で祭祀を営む家系のことを、「社家」と呼びます。ワタシの先祖様も末端ながらそういう存在であったようです。
 したがって、神職の資格も、神主の子弟であれば割合簡単に得ることが出来ます。

 ということで、ワタシの兄は、いまだに大分県の片田舎の神社の宮司であります。普段誰も常駐しない一人神主で、農村に毛が生えたような地域の神社です。
大した収入もなかろうと思いますが、実は地元では名前だけは知られているのですな。その名を「賀来神社」と言います。大分市には「 柞原八幡宮」(ゆすはらはちまんぐう)というは、豊後の国一の宮、神社本庁の別表神社と格式が高いのですが、この分社が賀来神社となります。9月に「賀来の市」という大祭が催され、一昔前は近在から大勢の人々が集まりたいそうな賑わいでした。6年に一度は、本格的な大名行列も行われ日本の伝統的な祭りとして、全国に紹介されたこともあります。多くの大人が大名行列の扮装で練り歩き、選ばれた子供がその中で身振り手振りをつけて踊るのです。

 今日も、わが兄は、寝る間も惜しんで地元民の安寧、家内安全、五穀豊穣・商売繁盛を祈念して御幣を振り、厄災を払って居ることでしょう。

 なので、やはり、お賽銭はけちってはならないということになりますね。(笑)
因みに、この神社では「御朱印」は発行できませんでしょう。
もし、発行するとすれば、神主自らの手によることになりますが、ワタシの知る限り兄の書の腕前に関しては「かな釘流」の域を出ないと思います。兄さん、失礼



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2 コメント

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Unknown (yutarinx)
2020-01-05 11:46:41
御朱印は正月だけで数十ありました。私は忙しいので、年寄りの総代さんにお願いしてます。
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Unknown (yutarinx)
2020-01-05 11:49:58
神職の収入は年、200万円を越えてます。
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