植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

狂人の支配する大国

2022年02月25日 | 時事
 ロシアのウクライナ侵攻を書かざるを得ません。ワタシが死んだ後も恐らくこのブログは、、古家にうち棄てられ忘れられたままの古雑誌のように、何年かあるいは何十年かはそこにとどまっていくはずです。
 この戦争が起きたこと、そしてその時に何を感じていたのかを書き留めておくのは決して無駄にはならないだろうと思うのです。

 一つの国にいある部族や民族、宗教などの対立で内戦状態になることは今までも幾度となくあることです。今回は、事前にロシアよりの勢力をウクライナ内に送り込んで、内戦工作を起こし、ロシア系住民を守るための平和維持軍を派兵するという「理屈」をひねり出しました。一方で、「NATO」の加盟をめぐって外交努力に応じるふりをしていました。もし周辺国を含めウクライナなどがNATOに入らない、ことを西側諸国が正式に認めれば進軍しない、という両面作戦でどちらになってロシアにとって優位性が増す結果となります。

 軍事行動は脅かしで、派兵しないと予想していました。プーチンがまともな精神と高い政治判断能力があれば、戦争を選択するはずがないと思ったのです。すでに、かれは使いきれない想像もできない程の財産を集め、権力を生きている限り恣に出来る体制を築いております。豊富な石油資源、世界に広げたKGBのネットワーク、中国との連携、核兵器、政敵の駆逐など盤石の態勢で、表向きには国民の圧倒的な支持も得ているのです。これ以上何かを獲得しなければならない必然性には乏しいのです。
 
 戦争を引き起こせば、何か月か後に恐らくウクライナは掌中に収まるでしょう。しかし、国際的には反発を強め、特に西側諸国は団結してロシアを警戒し敵対することになります。さまざまな制裁を受け止めなくてはならなくなります。国内外で強引な領土拡大の手法を批判する民意も高まるし、戦争による犠牲も軽視できません。大きなリスクを背負い込むことになりました。

 思えば、ロシアという国は「何でもあり」「やったもの勝ち」道理などどうでもなるという歴史を繰り返してきました。終戦間際の日本に不可侵条約を破棄して日本へ攻め込み、樺太から北方4島を略奪したまま今に至ります。大陸に取り残された日本兵を数万人抑留しシベリアで強制労働させてほとんどを餓死させました。
 その後も、チェチェン紛争やアフガン侵攻、クリミア併合と世界最大の領土を持つこの国は、近隣諸国を隙あらば、わがものにしようとしてきました。

 ロシア民族は80以上の民族で構成される多民族国家でありますがその中心は白系ロシア人です。その国民性は残酷で野蛮、プライドは高いが知能が低い、というイメージでしょう。ボリシェヴィキ (共産党の前身)がロマノフ王朝を倒した時、そのニコライ一族を使用人もろとも全員銃殺したのです。日本で行われた蛮行や今の映画で見聞きするロシアンマフィアの非道ぶりなど、ロシア人の血に流れる残虐性や好戦性は変わらないのです。

 もう一つの特徴は、西暦600年頃から一つの国として成立した時からずっと「帝政」であったということです。モンゴルから支配された時代を挟んでキエフ大公国・モスクワ大公国、帝政時代を経た後もスターリンやレーニンといった独裁者が実質的に統治した「王政」国家であったのです。ゴルバチョフさんやエリツィンさんによってソビエト連邦は解体されましたが、社会主義国家・民主主義の仮面を被った独裁政治はプーチンさんが継承し、国民も多くはそれを是としてきたのです。

 そこで、その王様(ロシアのツアーリ)は、狂人習近平率いる中国共産党と結託して、戦後の世界を二分する一方の勢力となっております。手にしているのは核兵器と、莫大な天然資源を有する広大な領土、国が人権無視しても自分の生活さえ良ければいいという愚民たちであります。

 ワタシは、あの安倍さんが「ウラジミール」と呼んではしゃいだロシア外交を思い出します。さんざん人参ぶら下げ(画餅 )られて貢物を差し出し、もてなした挙句に、何も返す気が無いと正式に声明を出されて真っ青になっていました。あの露助たちにいいようにコケにされたのです。

  北京オリンピックのフィギュアのコーチエテリ・トゥトベリーゼ をロシアでは、熱狂的に支持しているそうです。強くなるためには、いたいけな少女をどんな目に合わせてもいいのだ、ドーピングも許されるのだと。そんな国民性なのです。

 このままいくと、プーチンさんが死ぬ前に、プーチンさんが狂人になってぶっこわれることにならないよう祈るよりない気がします。まともな判断が出来る神経が失われ、猜疑心と孤高の頂上心理によって「何をやっても許される」と思い込んで日本を含めた近隣諸国に向かって、核ミサイルをぶっ放すことを恐れるのです。

 元はと言えば、中国・ロシアを常任理事国として「拒否権」を持たせるという戦後間もないパワーバランスで立ち上げた国連が機能しなくなったことに起因します。常任理事国が当事者となる国際紛争・戦争に対応できないのです。そして、トランプ、バイデンという自国国益優先主義の大統領が、なんとか世界平和のフレームを維持してきた世界を混沌に誘い、抑えてきた勢力の台頭を許したとも言えるのではないでしょうか。

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