月がとっても青いから、と歌われたのは1955年歌手の菅原都々子さんだったそうです。それから歳月が流れ、その歌を再認識したのはおおたか静流 さんのCDからでありました。彼女はいくつものトリビュートソングやカバーソングに真骨頂があり、映画「シコふんじゃった。」のエンディング「リンゴの樹の下で」を歌ったのがとても気に入って、いくつかCDを買いました。
残念なことにおおたかさんは、今年9月69歳で永眠されました。そんなことを思い出しながら昨夜、400年に一度という「皆既月食」の天体ショーを眺めたのでありました。
その内容や月食など宇宙の星たちの仕組みは、「地学」の授業を嫌った文系のワタシは説明を省略いたします(笑)。ともかく、次の400年後には自分は多分生きていないだろう、これは撮影せねばと思ったのです。しかし、iPhoneあたりで星や月を撮影してもうまくいかないことは承知しております。拡大倍率はわずかで、うすっぺらな携帯のカメラレンズで天体を撮影するのはどだい無理があるのです。
そこで、引っ張り出したのが、今春ヤフオクで落札した超ロングズームデジタルカメラ 「FinePix S9400W」でありました。マイガーデンにやって来るシジュウカラやツグミ、ホオジロなどの小鳥を望遠で(アップ)で撮影したいと思いたって8年前の新商品を廉価で落札いたしました。
デジカメ自体は、ワタシはあまりいい思い出がありません。若い頃から数えるとカメラを5台ほど買いましたが、写真に収めるという作業が億劫で、自分も写真に撮られるのが好きでなかったせいで、ほとんど使うこともありませんでした。旅行に行っても観光は遠慮、荷物になるからカメラは持参せず、でありました。一度なんか、まだ買ったばかりで、写真を撮る前に路上に落として破損させたこともありましたなぁ。
また、60歳になるころまで、ものを「拡大する」という必要性はほとんどありませんでした。遠視気味で遠くのものは良く見えるし、微細なものを拡大するといった仕事には縁が無かったのです。ところが、定年後だんだん目がかすみ視力が落ちてぼやけて見えるようになりました。篆刻をやるようになったら、ライト付きの拡大鏡無しでは捗りません。スマホも字が小さくて、指で広げないと読めなくなりました。野鳥も、iPhoneでは大きく鮮明に撮影することは不可能でした。
そんなわけで、ズーム付きデジカメも必須アイテムとなったのでしょう。半年以上触りもしなかったので電池は残りわずかに減り、操作方法は覚えておりませんでした。まぁしかし習うより慣れろ、10分ほど試しているうちになんとか写せるようになりました。
前置きが長くなりました。お待たせしました(笑)。昨夜の皆既月食の写真であります。一番上が18時頃、月食が始まる前の満月です。
次が30分後で1/3ほど欠けました。
19時を過ぎたら青かったはずのお月さんが赤銅色に変わりました。
しつこいようですが、ワタシは基本カメラを苦手としていて、半年ぶりに手にした手探り撮影であります。不出来な技術の結果としてご容赦下さい。
虚空に浮かぶ赤みがかった月は、たいそう幻想的でありました。恐らく数千万という日本人がこの月を眺めているのだと思うと、寒空に夜空を眺めるのも悪くないものでありました。
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