ひょんなことから、「石炭・LNG発電の最新技術」を紹介する動画を見つけることができました。ガリレオ・チャンネルで放送された「ニッポンの火力発電がスゴイ!石炭・LNG発電の最新技術!」です。ちなみにガリレオ・チャンネルは、1998年4月〜2011年3月までTOKYO MXで放送されたワック制作・著作の科学ドキュメンタリーです。2011年4月からは、「ガリレオX」として生まれ変わり、BSフジで毎週日曜日ひる11時30分〜12時に放送されています(知りませんでした)。
先日、石炭火力発電についての報告をアップしました。
「日本の石炭火力発電は世界最高水準である」
http://blog.goo.ne.jp/mdsdc568/e/fbf53ecf276af94a454ab3e55ecde1d4
素人のにわか勉強でデッチあげた論考なので、舌足らずなところが少なからずあり、読み手にとって、実感の伴わない記述に戸惑われた方もいらっしゃることでしょう。その点、「To see is to believe.」というわけで、これを観れば、いろいろと腑に落ちるところがあるのではないかと思われます。
私としては、次の四つを新たに知りました。
ひとつ。LNG発電におけるコンバインド・サイクル発電は、温度条件1500℃で熱効率59%を実現し、世界最高水準であること。なお今日では、温度条件がさらに上がっているので、熱効率はもっと上がっているようです。日本は、石炭火力発電においてのみならず、LNG火力発電技術においても世界最高水準なのですね。「オバマよ、日本を見習え」とあらためて言いたい。火力発電全般をリードしているのは日本であって、アメリカではないのです。オバマには、それをきちんと踏まえたうえで、エネルギー問題について発言していただきたい(どうもオバマは、日本に対してあまり良い感情を抱いていなくて、どこか軽く見ているところがあるように、私は感じるのです。反米感情、というのではないんですよ。オバマ個人に対して、どこか癪に障るところがあるのです。なんとなくですけどね)。
ふたつめ。燃料としての石炭のうち、現状で主に利用されているのは、高品質の「れき青炭」であるが、低品質の「亜れき青炭」やさらには「かっ炭」の利用が可能となる研究が進められていること。この技術が実現すれば、世界の大気汚染の改善に資するところ大ですね。
みっつめ。「石炭ガス化複合発電」(IGCC)は、石炭をガス化して先ほど述べたLNG発電におけるコンバインド・サイクル発電につなげることで、熱効率を60%にまで飛躍的に高めようとする技術開発であること。
よっつめ。「石炭ガス化燃料電池複合発電」(IGFC)は、石炭をガス化して、それを燃料電池に利用し、「石炭ガス化複合発電」(IGCC)よりもさらに高い熱効率を実現しようとする技術開発であること。
このような、国家のエネルギー政策の根幹に関わるような技術の進歩・改善の心強い現状を垣間見るにつけ、エネルギー政策に安易に競争原理を持ち込もうとする新自由主義の流れが、いかに薄っぺらくて、お門違いのものであるか、少しはお分かりいただけるのではないでしょうか。私は、発送電分離や電力自由化に反対の意を表する者です。欧米社会は、間違ったことをしでかしてしまったのです。日本は、その間違った道をこれから歩もうとしています。どうして、日本はいつもこうなのでしょう。教育政策においても、一〇年ほど前、アメリカでの「ゆとり教育」の失敗が判明し、撤回されたころに、日本はそれを取り入れ、予想通り失敗しました。また同じことを、今度はエネルギー政策で繰り返そうとしているのです。
さて、番組は二部に分かれています。第一部は、日本近代における火力発電の技術の発達をコンパクトにまとめた内容になっています。第二部が、現代における火力発電の技術開発を扱っています。そのなかで、磯子火力発電所も登場します。合わせて30分にも満たない短時間ですから、お気軽にごらんください。
ニッポンの火力発電がスゴイ!石炭・LNG発電の最新技術【1/2】
ニッポンの火力発電がスゴイ!石炭・LNG発電の最新技術【2/2】
先日、石炭火力発電についての報告をアップしました。
「日本の石炭火力発電は世界最高水準である」
http://blog.goo.ne.jp/mdsdc568/e/fbf53ecf276af94a454ab3e55ecde1d4
素人のにわか勉強でデッチあげた論考なので、舌足らずなところが少なからずあり、読み手にとって、実感の伴わない記述に戸惑われた方もいらっしゃることでしょう。その点、「To see is to believe.」というわけで、これを観れば、いろいろと腑に落ちるところがあるのではないかと思われます。
私としては、次の四つを新たに知りました。
ひとつ。LNG発電におけるコンバインド・サイクル発電は、温度条件1500℃で熱効率59%を実現し、世界最高水準であること。なお今日では、温度条件がさらに上がっているので、熱効率はもっと上がっているようです。日本は、石炭火力発電においてのみならず、LNG火力発電技術においても世界最高水準なのですね。「オバマよ、日本を見習え」とあらためて言いたい。火力発電全般をリードしているのは日本であって、アメリカではないのです。オバマには、それをきちんと踏まえたうえで、エネルギー問題について発言していただきたい(どうもオバマは、日本に対してあまり良い感情を抱いていなくて、どこか軽く見ているところがあるように、私は感じるのです。反米感情、というのではないんですよ。オバマ個人に対して、どこか癪に障るところがあるのです。なんとなくですけどね)。
ふたつめ。燃料としての石炭のうち、現状で主に利用されているのは、高品質の「れき青炭」であるが、低品質の「亜れき青炭」やさらには「かっ炭」の利用が可能となる研究が進められていること。この技術が実現すれば、世界の大気汚染の改善に資するところ大ですね。
みっつめ。「石炭ガス化複合発電」(IGCC)は、石炭をガス化して先ほど述べたLNG発電におけるコンバインド・サイクル発電につなげることで、熱効率を60%にまで飛躍的に高めようとする技術開発であること。
よっつめ。「石炭ガス化燃料電池複合発電」(IGFC)は、石炭をガス化して、それを燃料電池に利用し、「石炭ガス化複合発電」(IGCC)よりもさらに高い熱効率を実現しようとする技術開発であること。
このような、国家のエネルギー政策の根幹に関わるような技術の進歩・改善の心強い現状を垣間見るにつけ、エネルギー政策に安易に競争原理を持ち込もうとする新自由主義の流れが、いかに薄っぺらくて、お門違いのものであるか、少しはお分かりいただけるのではないでしょうか。私は、発送電分離や電力自由化に反対の意を表する者です。欧米社会は、間違ったことをしでかしてしまったのです。日本は、その間違った道をこれから歩もうとしています。どうして、日本はいつもこうなのでしょう。教育政策においても、一〇年ほど前、アメリカでの「ゆとり教育」の失敗が判明し、撤回されたころに、日本はそれを取り入れ、予想通り失敗しました。また同じことを、今度はエネルギー政策で繰り返そうとしているのです。
さて、番組は二部に分かれています。第一部は、日本近代における火力発電の技術の発達をコンパクトにまとめた内容になっています。第二部が、現代における火力発電の技術開発を扱っています。そのなかで、磯子火力発電所も登場します。合わせて30分にも満たない短時間ですから、お気軽にごらんください。
ニッポンの火力発電がスゴイ!石炭・LNG発電の最新技術【1/2】
ニッポンの火力発電がスゴイ!石炭・LNG発電の最新技術【2/2】
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