枝野幸男が7年ほどかけて考えていた準備と覚悟を「枝野ビジョン」という形で上梓した。
自民党に対抗しうるもう一つの選択肢として認められるためには、理念とか哲学とも呼ぶべき「目指す社会像」を明確にすることが大事だ、という考えがベースにある。
◉新自由主義ーー「効率性に偏重した過度な自己責任社会」からの訣別
かっての自民党は、資本主義という枠組みの中で日本的な良さを生かしていこうという保守としての漸進主義が持ち味だった。
しかし小泉・竹中政権以降、新自由主義(勝者総どりのシステム)に舵を切り、安倍・菅政権もその流れの中にある。
枝野は人口減少と近代化の限界という「見たくない現実」に真正面から向き合い、その上で、その先の「夢と希望」を語る、と訴える。
◉自助を強いる社会に未来はない。「支え合い」「分かち合い」の社会へ。
具体的には「政府による再分配機能を高め、非正規を正規に転換するなどして雇用の安定を図り、分厚い中間層を取り戻すことを目指す」、とする。
このことは私のこの数年来の主張で、この政策を成し遂げるためには自民党と違う政党でなければ遂行できないだろうと考えていた。
なぜかというと自民党は長年権力の座にあったがため既得権益に絡めとられている。
大胆な改革は出来ないだろう。
◉ようやく国民も目覚めたかーー立憲民主党による衆院選情勢調査は好調だという。
47NEWSによると、衆院定数465のうち、「立民で150議席」、「野党4党(立民、国民、共産、社民)で200議席」は見えた。
過半数は233だから与野党はかなり拮抗した形になる。
そうなれば今のような与党による傍若無人の国会運営は出来なくなるだろう。
※風の吹きようによっては野党による政権交代が次期衆院選で可能かもしれないが、参議院は自民・公明が多数派である。
そうなれば衆参でねじれ現象が起こり、政策遂行に苦しむことになる。
さらにはコロナ失政という風で政権交代できたとしても、真の実力によるものとは言えない。
力を蓄えることも必要であろう。
雪は豊年の兆
降雪量が多いのは、穀物が豊かに実る兆しである